小坪飯島公園横の護岸での釣り(逗子マリーナの脇)
2003年9月13日
 
 最近は「穴場」と呼ばれる釣り場は少なくなった。 釣り人が少ないから穴場なのかあまり魚が釣れないから穴場なのかは知らないが、9月13日の土曜日の午後にフラッと投げ竿をクルマの後部座席に放り投げて出掛けたのが、逗子マリーナの脇にある小坪飯島公園横の護岸である。ヤシの木が植えられたリゾートマンション群で有名な一帯だが、鎌倉の材木座海岸から続く和賀江島が右手に見える場所と書けば地元の人ならすぐに分かる護岸だ。
 
 ここは駐車場がないためか地元の人しかこないポイントといった堤防。原付きバイクか自転車で訪れる釣り人が多く、釣り方も簡単なテトラポットからの穴釣りでカサゴなどの根魚を狙うかウキ釣りで小メジナやウミタナゴを釣る地元の釣り人が大半。トイレは飯島公園の脇にあ
るから家族連れでも決して不便ではない。
 
 当日は南西の風が強くウネリと波がやや高く、投げ釣りは底荒れがひどく何も釣れないだろ
うと、釣り場にしばし佇んで海を眺めていたら、地元の釣り人が短竿を持って投げ釣りを始め
た。すると、5分もしないうちに小さなクサフグを釣り上げた。それを見て「フグがエサを捕食
できるなら他の魚も釣れるかも」と勝手に海底の状況を判断。
 
 早速、クルマから投げ竿と仕掛け類を持ち出して前日の使いかけのアオイソメをハリに付け
て4色付近に投げ入れた。だが、風とウネリでアタリは取れない。
 竿先を下げて風の抵抗を少しでも減らしてアタリを待つとググッと来たが根掛かり状態にな
り、竿先を上方に大きく煽って外すと何やら魚が付いている。根魚かと思いきやカワハギだ。
 
 全長は約16cm前後と小ぶりだったが、キモは十分大きく「これなら食べられる」と判断して
クーラーに納めた。根掛かりが多いポイントであることは熟知していたので下オモリ式の胴付き仕掛け(ハリス3号13cm丸セイゴ12号2本針仕様)で臨んだのが効を奏したのかもしれない。                船釣りでも難しいと言われるカワハギをアタリも取りづらい悪条件下で釣れたのは運が良かったとしかいいようがない。
 
 この場所は根がかりで道糸から切れて大損害を受けた経験は何度もあったのでL型天秤仕掛けでは損失が大きいと判断。水深は100m先でも2m前後しかない。
 海底は海草と岩礁帯と砂地帯が入り交じった複雑な地形。仕掛けの投入ポイントが運良く砂地帯の中に落ちれば魚影は濃いといえる。
 潮の時間帯も都合良く午後6時30分前後だったため上げ潮の絶好の時合にうまく当たったようだ。
 
 30分後にはキューセンを1尾追釣して午後5時過ぎに納竿した。小さなフグを釣った地元の
釣り人は和賀江島方向に約50m投げてクロサギを釣っていたが根がかりは少ないと言ってい   た。今度はそちら方向でも釣ってみたい気にさせられる「穴場」であった。
釣場速報(釣り新聞)掲載