賀茂村カワハギ釣り大会(西伊豆・安良里港)
2003年10月19日

 第8回賀茂村観光協会主催のカワハギ釣り大会が10月19日、安良里港沖で開催された。毎年10月中旬に開催される西伊豆のカワハギ釣りだが、昨年は強風のため中止となったため今回が初めての参加となる。場荒れの少ない穴場的な西伊豆。しかも風光明美で自然に囲まれた場所だけにさぞ大型のカワハギが釣れるだろうと意気込んで前日の土曜日夕方には安良里港前の民宿(静養荘)の門を叩いていた。
 
 当日は朝から無風快晴でほぼベタ凪ぎの海に期待は高まった。総勢85名のカワハギリークが集い、午前7時に岸払い。 8隻の釣船に分乗して沖に出て、カワハギのポイントを目指した。筆者はふじなみ丸の左舷ミヨシから2番目の釣り座。片舷に7人の大盛況だが、西伊豆の釣船はどれも小型船が多く、のどかな雰囲気が漂う。

 驚いたのは水深が深いことである。東京湾や相模湾なら精々水深20m前後がカワハギの喰いダナ。 ところが、安良里沖は違うようだ。
 最初の投入は35m前後だったが、数回のポイント移動で水深50mの深いポイントも攻めた。理由は簡単。水温が上潮が暖かく約24度弱あるのに底潮の水温が19度弱とかなりの温度差があるため、カワハギに活性が足りないのだ。
 周囲を見渡しても朝の絶好期にアタリが少ないのだ。たまにカワハギが釣れてきても型が小さい。全長15cm以下は測量の対象外で釣果として認められない規定になっているだけに頭が痛い。
 左隣の横浜市から来たという中谷さんは「完全な喰い渋り状態で困りましたね」とぼやく。それでもベテランらしく素早いエサ付けと巧みな誘いのテクニックはかなりの熟練者と見受けた。
 
 案の定、カワハギの活性が少し高まった午前10時過ぎには立て続けに針掛かりさせて良型を釣り上げていた。誘い方は終始叩き釣りとタルマセ釣りを組み合せた見事な釣り方だ。最新型の小型電動リールを駆使して手際良く釣る姿は魅力的。
「普段は土肥の某船宿でマダイばかりを追っかけています」と楽しそう。釣友の女性もかなりの腕の持ち主で、喰い渋りにも関わらず手慣れた釣り方で約10尾は上げていた。
 
 沖揚がり直前の深場狙いでやっと満足のいく25cm超を抜き上げて午後12時に沖揚がりとなった。外道は定番のトラギスとササノハベラ。すべてリリースした。筆者の釣果は7尾。内検量で15cm以下が1尾混じっていたためなんと6尾という貧果に終った。
 
 だが、ロケーションは抜群に素晴らしく富士山の遠景と西伊豆の山々が気持ちの良い沖釣りを満喫させてくれた。
 
 因に優勝者は20尾で、左隣の中谷さんは17尾と大健闘。平均は5尾前後だったようだ。
来年も是非参加したい気持ちになったのは大自然に包まれた風光明美な景色とのどかな港町
のためかもしれない。

釣場速報(釣り新聞)掲載