沖右エ門丸のアマダイ釣り
(茅ヶ崎)2005年1月18日 |
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ここ数年初釣りは赤い魚と決めている。ただしマダイではなくアマダイである。 理由はマダイほど潮流と釣り座に影響されずボウズの確率が低いからだ。本当 なら1月4日にアマダイ狙いで初釣りを計画していたが西風の強風で出船できず。 西風が吹いた翌々日がアマダイ釣りには絶好だということは知っていたが、幸 運にもそんな好機が巡ってくるとは思わなかった。 1月18日の火曜日に茅ヶ崎の沖右エ門丸の左舷胴の間に釣り座を構えたのは午 前7時出船の約30分前だ。片舷7人の計14人を乗せた第八沖右エ門丸は航程約10 分の真沖でスタートフィッシング。天候は北風微風のほぼベタ凪ぎ。雪化粧で冬 支度の霊峰富士を見ながら水深80mの魚にエサを投入する心地良さこそ相模湾の アマダイ釣りのもうひとつの醍醐味でもある。 タックルは2.3mの中通しロッド(オモリ負荷30号)に小型電動リール。オモリは 60号。天秤仕掛けはハリス3号2.5mの2本バリ仕様だ。付けエサはオキアミの1尾 掛け。釣り方は簡単。オモリが着底したらハリスの半分約1.5〜2mを道糸のマーカ ーを確認しながら正確に巻取るだけ。後は竿先を上下に揺すり誘いをかければいい。 時折底ダチをとってつねに付けエサが海底から約30cm前後を漂うようにすること。 最初のアタリはアカタチでがっかり。それでもマメに誘いを掛け続けていると釣 り開始から約1時間後の午前8時頃、アマダイ特有の強い引きで30cm弱の本命を釣 り上げてホッと一安心。多彩な外道のアタリを楽しみながら竿は手持ちで誘う。 これが鉄則である。定番外道のヒメコダイやガンゾウビラメ、カナガシラやトラギ スと戯れながらググッと引き込む強いアタリを待つひとときが最高。 当日のクライマックスは午前11時頃だった。いつもとは違う強烈な突っ込みが続く。 「これはデカイかも」と思いつつ手巻きで5mほど巻いた後、電動リールのスイッチ をオン。途中何度も穂先が押さえ込まれ、海面から顔を出したのは全長40cmの良型 アマダイだった。 当日最大の大物で他のアマダイがクーラーの中で小さく見える。気が付くと左隣 の富岡さん(小田原市)が仕掛けを絡ませながら巨大なカサゴを釣り上げた。富岡さん は付けエサにイカ短冊やサバの切り身を持参していたのが印象的だった。 昼を回ってからポイントを江ノ島方面に移動しつつ水深70m前後も探ったが、潮が 二枚潮状態になり船中で頻繁にオマツリが発生。 結局、午後2時に沖上がりを迎えた。気が付くと筆者一人で7尾もアマダイを釣り 「船中の半分を釣ってるよ」と船長に言われ久々に竿頭になってしまったことに改め て驚いた。唯一続けたのはマメに底ダチを取り誘いを入れたことぐらい。ほぼ終日手 持ち竿で通したことも勝因だったかもしれない。とはいえ運が良かったに違いない。 アマダイは昆布締めで2日目が絶品。ヒメコダイは刺身で食べたがこれも最高に旨 かった。意外だったのがグロテスクなアカタチだ。塩コショーのバター焼きで食べた が上品な白身で臭みは一切ないどころか通常のタチウオと大差ないほど美味であった。 外道も捨てずに食べると面白い発見がありアマダイ釣りの楽しみがまた広がった。 インデックスへ |
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勝蔵丸のイワシメバル
(柴崎)2005年3月10日 |
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「ハリス0.8号の超ライト泳がせ釣り」。期間限定の春告魚を釣るために 足を運んだのは芝崎の勝蔵丸だ。生きシコイワシをエサに狙うイワシメバル 釣りは究極の引き味を堪能できる釣りといえる。 しかも、期間が短く地域も限定されているようで年に1回はどうしても外 せない釣りものである。3月10日は運良くメバル釣りに絶好の曇天で凪ぎ。 爆釣を期待して向かったのだが、自然相手の釣りは予想通りにはいかないも のだ。 イワシメバルファン8人を乗せて午前7時30分より5分ほど早く港を出てポ イントに向かった。最初のポイントはなんと5分で到着。真名瀬港の目と鼻の 先。水深は15m前後と浅い。タックルは独特である。この釣りだけは専用の イワシメバル竿を使う。オモリ負荷8〜15号の胴調子で軟らかい。いわゆる ペナペナ竿といっていい。それだからこそ良型メバルの強烈な引き味を堪能 できるのだ。 釣り開始から約1時間が過ぎても本命からのアタリは遠い。北寄りの微風で 海上は凪ぎだから条件的には悪くないはず。潮も適度に濁っていて他の魚にも 悪くはないと思うのだが、どうも水温が低いようだ。 やっと軟調竿の満月状態にニンマリできたのは午前9時少し前。上がったのは 全長28cmのカサゴ。船内に取り込むと大口からイワシを吐き出して暴れた。 その後、船長は何度も場所を移動しながら逗子から鎌倉方面へと根回りを探り ながら転戦する。だが船中コレといった盛り上がりはない。アタリが出始めたの は昼前頃だ。水深13m前後の根回りに15号のオモリが着底した途端にググーッ と刺激的な引き込みがあり、途中リールの回転を止めるほど。本命クロメバルの 姿が拝めたのでホッと一息。全長約26cmの良型である。このサイズになると海 面近くで横走りする。それが快感だ。 釣り方は簡単。オモリが着底したらすぐに1m前後底を切ること。さらに1分 に1回程度の間隔でマメに底立ちを取ればいい。少し無精を決め込むと根がかり をしてしまうから要注意だ。 仕掛けは回転ビーズを使ったものが便利。ハリス切れでも替えハリス付ハリさ えあれば即座に対応できるからである。また当日はハリスが1.5号でも喰いには 大きく影響しなかった。 要するにメバルの活性が高まればハリス0.8号に固執することはない。それよ りも常に新鮮なイワシを付け替えることの方が重要だ。 船長がポイントを移動 し始めたら2本のハリともエサを付け替えること。イカ釣りとは異なり移動後に 素早く仕掛けを投入することはない。新鮮なエサ付けの方を優先させた方が釣果 にプラスとなるはずだ。 結局、筆者の釣果はメバル4尾にカサゴ2尾の計6尾に終わったが、船中トップ が10尾だったというから喰い渋りの日に当たってしまったようだ。だがどれもで っぷりと太った良型ばかりだから久々に魚とのやりとりを満喫できて満足だった。 インデックスへ |
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島吉丸のアジ釣り
(江ノ島)2005年4月30日 |
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アジの旬は初夏だと言う言葉を信じて混雑するのを覚悟の上で4月30日の土曜 日に片瀬江ノ島の島吉丸に出掛けた。前日は南西強風のため出船できなかったこ ともあって釣り客はなんと21人。右舷11人のミヨシから3番目の釣り座を確保。 定刻の7時20分に当日のポイントである二宮沖の瀬の海に向けて帆を進めた。 北風微風でベタ凪ぎの釣り日和だ。航程約45分で到着したもののアジの群れが 小さいのかなかなか止まれない。やっとアンカーを入れて釣り開始となったのは すでに午前8時を回っていた。 水深は95m。タナは下から3mという指示が出されて一斉に130号のビシが海中 に沈んで行く。仕掛けはハリス2号の2本針仕様。夜光玉などビーズ玉はサバを寄 せるため取り外すようにアナウンスされた。どうも潮は澄み気味のようだ。せっか くアオイソメを受け付け時に300円を出して購入したが、澄み潮なら不要だったか もしれない。 ところが、大半の人はアオイソメを付けエサにしている。案の定、サバが食い付 いて早速オマツリの荒らしが始まった。電動リールを高速回転で巻上げても取り込 みの時点ではどうしても両隣の道糸に絡んでしまう。隣の竿との間隔は約1mしかな い。サバが掛からなくても水深95m前後ならオマツリは避けられない。 とはいえ、潮の流れは速くないためかアジが掛かるとなんとか取り込める。サバの 群れの中からアジを巧みに釣り上げるのは至難の技である。仕掛けがオマツリで損失 する頻度が多くなり同時にサバ避け用の銀針仕掛けが少なくなりかけた午前10時少 し前頃からアジの活性が高まり、ポツリポツリと27cm前後の中アジが周りでも釣れ 始めた。 だが、アジのゴールデンタイムはものの20分程度で終了し再びサバの群れが来襲 したらしく竿先をブルンブルンと上下に揺する品のないアタリが増える。と同時に オマツリと仕掛けの交換作業が繰り返される。残念なのはサバの大きさが中途半端に 小型という点。 筆者がやっと大型(全長約38cm)を釣り上げて血抜きをしていると「オオ、いい型 のサバだね。そいつは旨いよ」と助手(仲乗りさん)に声をかけられて少し自慢気にな ったが、アジではないのが哀しかった。 痺れを切らせた船長はアンカーを上げてポイント変更。今度は流し釣りで狙うこと になったが、これがまた釣りづらい。片舷11人の仕掛けが潮の流れでビシが海底に着 いた途端にオマツリという悲劇が襲う。潮流は決して速くないのだが、水深が深いため に仕掛けが絡むのは避けられないようだ。午後になってついにサバがかかなくなったら アジのアタリも遠くなり、ガックリしていると外道のアカタチや小ヒメコダイ、トラ ギスが冷かしにくる。 沖揚がり20分前に2匹のアジを追加して本日はジ・エンド。筆者の釣果はアジが7匹 にサバが4匹(大半はリリース)と賑やかしのアカタチと小ヒメコダイだけ。なんと当日 は船中2〜11尾という貧果だったようだ。毎年分かっているのだが、GWの混雑期間に ビシアジ船に乗ってしまうのは何も陽気のせいだけではない。 なお参考までにアカタチはフライパンでバター焼きにすると美味である。 インデックスへ |
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幸松丸の夜ムギイカ釣り(静浦港)
2005年5月28日 |
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「沼津沖でムギイカ爆釣」の報ほインターネットで知ってからいつにするかを考 えて飛びついたのが失敗の素。毎年5月下旬には必ず夜釣りのムギイカ釣りに出かけ るのが年中行事となっていたが、今年は日程がなかなか取れず悶々としていた。 やっと行ける算段ができた5月28日、静浦港の幸松丸に予約の電話を入れてなんと か8人限定の枠に入れた。電話口では「深夜便の方はいっぱいだから夕方便にすれば いいよ」という言葉を信じて静浦港に着いたのは午後5時前。すでに乗船客が港に集合。 なんでも漁場の場所とりが必要だから5時30分頃には出船したいという船長の意向に 合わせて7人のムギイカファンを乗せて岸払い。 航程約15分でポイントに到着し、アンカーを入れて釣り開始かと思いきや「まだ陽 が落ちないと釣れないからゆっくり支度して6時30分過ぎから開始しよう」という。 沼津のムギイカ釣りの楽しいところはここにある。普段、相模湾でイカ釣りをすると 「ハイ、やって。ハイ、仕掛け上げて」とかなり忙しない釣りを強要される。そこで 年に1回はノンビリしたイカ釣りを楽しみたいと考えて出かけるようになったわけだ。 ところが、ノンビリは健在だったが、ムギイカの方もお疲れ気味の乗り渋りだった ことが後で分かった。陽が沈んでも周囲が明るいうちはタナが深く約80m前後から上 を探る指示が出た。シャクリあげてノッたと思った次の瞬間電動リールのスイッチを オンにした途端にバレてしまった。約81mでの乗りは浅かった。 途中、二枚潮のためオモリを80号から100号に変更。周囲でもなかなか乗りが悪く、 やっと活性が高まったのは夜景が綺麗に見え始めた午後8時過ぎ。タナはグッと浅くな り60mから上になっていた。最初は一番下の11cmプラヅノ(淡色緑)だった。次の乗り はエロチカ7のオレンジに黒ストッキングの浮きスッテ。徐々に乗りは良くなったもの のバラシが多い。電動スイッチを入れるとバレるため50mを手巻で上げてきたことも あり、一番下のレモンイエローの夜光スッテに乗ってきた。型はムギというよりはニセ イカサイズ。スルメでもなくムギでもない中間サイズである。だから引き味は楽しめる。 タナが40mよりも浅くなってくるとハッキリとした乗りが竿先を伝って手に響く。この 感触がなんとも快感だ。 しかし、他の魚も活性が高まっているのか海面をイワシやトビウオ、サバが泳ぎ中層 ではタチウオかタチモドキが仕掛けのハリスを噛み切り、中にはオモリ上から引きちぎ っていく得体の知れない外道も多くなり仕掛けの交換を余儀なくされる釣り人もいた。 右舷ミヨシに釣り座を構えた山梨県増穂町の中村さん曰く「夕方便は釣れないよ。 深夜便なら爆釣だけど予約がとれなくて仕方なしに夕方便に乗っただけ」と残念がる。 確かに、数日間インターネットで調べると戸田からの船でも深夜便は爆釣(1束オーバー) だが、夕方便はどこの船も貧果。当日も結局、トップ10杯も釣れずに午後11時30分の 沖上がりを迎えた。筆者は頑張ってシャクりを繰り返したが、8杯が限度だった。 中村さんの話しによると「群れが回遊してくる時間がどうも深夜12時頃から朝方にかけ てだから深夜便に乗らないと無理なんだ」と悔しそう。予約はできるだけ7週間以上は前 に入れること。そうすれば初心者でも軽く30杯は釣れるはずだ。再度チャレンジしたいの だが、釣期が短いため難しいかもしれない。後はマルイカ(沼津ではジンドウイカ)の活性 待ちである。 インデックスへ |
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