鴨居港沖のカレイのボート釣り
(2004年4月18日)
 毎年4月上旬に必ず1回は手漕ぎボートでカレイ釣りを楽しむことにしている。
 出掛けたのは4月18日の日曜日になってしまった。というのも前日は南西の風が強く一人でボート釣りをするには非常に危険を伴う可能性があったからだ。
  早朝午前7時30分には三浦半島の鴨居港に到着し、さいとう貸しボート店(?0468-41-3924)から漕ぎ出した。当日は前日と打って変わって北寄りの微風で凪ぎ。天候は晴れでボート釣りでは最適な日和となった。1日ズラした甲斐があったというものだ。
 親切にもボート店主はカレイを釣るなら絶対ココが良いというポイントを丁寧に教えてくれた。港を出て右方向にあるカモメ団地の右端にあるイケス回りの周辺が好ポイントと聞いたので多少漕ぐ時間と労力は費やしたが、なんとか探し出してアンカーを入れると約10〜11m。最も釣れそうな水深だ。沖側から数えて2個目と3個目の間にボートが運良く安定したので釣り開始。前日に購入したエサはアオイソメとイワイソメを少々。カレイ必殺のミックス掛けで3本竿を出したのはもう8時30分を過ぎていた。
 だが、慌てる必要はない。当日の干潮は午前10時30分だから前後1時間が勝負と読んでいたからだ。
 最初は外道のアタリも少なく9時を過ぎた頃からシロギスが釣れ始めた。ただどうにも喰いが浅く竿先が震えてもエサだけ食いちぎられてハリ掛かりしないのだ。
 参考までに仕掛けはハリス2号に流線針11号の2本針仕様。ビーズ玉は蛍光グリーンにビンク系とブルー系の2種類が各ハリにセットされている。
 釣り方は2本の竿は20m弱投げての置竿。残る1本は小突き用でボート下に垂らして置く。   最初のカレイはこの小突き用の竿に来た。時間は案の定、午前9時50分。
 モゾモゾの当たりの後にググッときたので1分ほど待ってから軽く聞き上げてリールを巻くとゴンゴンゴンとカレイ特有の引き方に本命と確信。
 ボート店主から借りた玉網で掬い上げてボート内に入れると肉厚の良型カレイ。全長は後検で35cmあった。
 その後は何度かヒトデにエサを奪われながらマメにエサを付け替えていたのが良かったのか今度は10時50分にきた。
 それも竿先が海面に突き刺さる勢い。グイグイ引くから思わずリールのドラグを緩めて強烈な引きに耐えた。ゆっくりと巻上げてくるとユラーと大きなカレイが見えた。次の瞬間最後のあがきを見せて海中に引き込もうとする。竿は安価な1.8mのパックロッドだが穂先が柔らかいためなんとかしのぐことができた。
 潮が上げ始めたのを確認して無風となったためアンカーを上げてしばらく流し釣りを楽しんでみた。
 これも効を奏したのか投げて置竿にしてあった竿がグングンと急激に曲がったためすぐにリールを巻くと途中でマダイのような刺激的な引きを見せながらあがったのは当日最大の40cm。自己記録更新である。時間は午前11時50分だった。
 カレイの時合は潮の干満の変わり目から約1時間前後と言われるが今回はまさにお手本通りのヒット時間である。
 その後、午後1時前には南風が強く上げ潮がきつくなりアタリもなくなったので港口まで帰りアイナメでも釣ろうと思ったが安全を考えて午後1時20分納竿とした。ボート店主の話しでは5月中旬までは良型カレイは良く釣れるという。


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                                 釣場速報(釣り新聞)掲載
伊東はるひら丸カイワリボート釣り
(2004年7月10日)
 7月に入ると東伊豆の伊東沖で釣れるカイワリが食べたくなる。ミニシマアジと形容し
ても差し支えないほど美味で、しかも型が小さい(全長20cm弱)割に良く引くから釣趣も
悪くない。群れに当たれば10尾前後は釣れるはず。コマセに寄ってくるアジやイサキも
一緒に釣れれば最高のお土産になる。


 ということで出掛けたのは7月10日。釣友の加藤氏と午前5時に筆者の自宅である藤沢
で合流し1台のクルマで出発。当日の天候は薄曇りの予報が良い方向に外れ朝から快晴に
近い晴天。風は時折南西よりの風が吹くが強くない。熱海ビーチラインを走りながら海上
のベタ凪ぎを横目で見て「もしかして大漁かも」とひとりほくそ笑んだ。


 目的地のボート店に到着したのは午前7時頃。貸しボート店は伊東では有名なはるひら
丸を選んだ。理由は簡単。貸しボート利用客でも温泉入浴が無料だからだ。この時期風呂
に無料で入れるだけでも嬉しいのにそれが温泉とくれば借りない手はない。アフターフィ
ッシングのサービス内容も見逃せない。

 漕ぎ出したのは午前7時30分頃。カイワリの釣れる有名な好ポイントにはすでに3隻ほ
どのボートが浮かんでいた。土曜日の好天にもかかわらずカイワリ狙いは少ないようだ。

 通称「パウエルの沖」とか「かめやホテル真沖」とか言われ地元でもカイワリがボート
釣りで狙える貴重なポイントが今回の最初の釣り場である。漕いだ時間は約20分程度だが
難しかったのがアンカリング。水深約30mの平根の上にうまくボートを停めるには当日の
潮流と風向きの方向と強さを瞬時に計算してアンカリングしなければならない。水深が30
m前後あるということはその約2倍の60mのアンカーロープがポイント固定に大きく影響
してくる。とはいえ、ここのポイントは広範囲だからそれほど神経質になる必要はないが
釣りを開始したら水深が約45mあることに気付き即アンカリングのやり直し。やっと落ち
着いたのが水深32m前後。やや深いがポイントの範囲内に入っていることは間違いない。


 だが、意に反してカイワリからのアタリはない。筆者はハリス2号10本バリのサビキ仕
掛けで試し、加藤氏は自作のウィリー仕掛けを使った。コマセを撒けど外道すら掛からな
い。潮は小潮で午前11時少し前に満潮になる上げ潮だから悪くないはず。はじめて釣れた
のはアジ。型は20cm強だから悪くない。次に釣れたのはマサバ。全長30cm超だったので
一応エラを切って血抜きをした上でクーラーの中に仕舞い込んだ。午前10時を回っていた
が、周囲でもカイワリが釣れた様子は見られない。時折近くのボート釣り師がタマ網で魚を
掬うシーンは見られるが大半はアジか大サバである。

 潮が満潮になってから約1時間が経過したがアタリが遠いため、カイワリを諦めてシロギ
ス狙いに変更した。ポイントを沖堤防近くの水深約10m付近に移動。この頃から天候が不順
となり、晴れ間から雨雲が増え小雨が降り始め、また晴れ間が出るという目まぐるしい変化
の繰り返し。晴れていても小雨が降るという忙しい天気が続いた。ただ波や風は穏
やかで不安感はなかったのがすくいだ。

 シロギスは飽きない程度にアタリが続き全長20cm超の良型を含め順調に数を伸ばす。時折、
強烈な臭いを放つメゴチが釣れたり全長24cmの大型キューセンベラが釣れエサのアオイソメ
が少なくなり始めた頃、本日のクライマックスが訪れた。水深10m前後の場所でサビキ仕掛け
を出す釣り人は少ないと思うが「どうせ余ったアミコマセは捨てるのだから」と思いサビキ仕
掛けの捨て竿を出していた。その捨て竿の穂先が突然海中に突き刺さったのだ。また変な外道
でも掛かったのかと思いきやなんと丸々と太った25cm級のアジではないか。アミコマセをカゴ
に詰めて再度落として底から1.5m前後でコマセを振って待っていると5分間隔で1〜2尾のアジ
が釣れるから面白い。加藤氏も自慢のウィリー仕掛けにうまく針掛かりさせ浅瀬で掛かる良型ア
ジの引きを堪能していた。すでに時間は午後2時30分をとうに回っていたが、返却時間が「日の
入り前」という設定だけにお互い暗黙の了解で成りゆき延長となった。


 結局、午後3時40分頃まで粘ってアジ9尾の他サバ2尾、シロギス7尾、メゴチ2尾(臭いメゴチ
は当然リリース)に加え大型キューセン、タマガシラ、エソ、トラギス、ササノハベラなど9目
を達成。加藤氏は良型アジを13尾の他シロギス9尾、サバ1尾、大型メゴチ1尾にマダコ1杯で
五目釣りを達成した。 


 残念ながら本命のカイワリは後日リベンジすることにして伊東沖を後にした。教訓として言える
ことは伊東沖のカイワリを狙う場合には潮流や風向きを計算に入れた正確なアンカリングとロー
プの長さ調節が重要だということ。またシロギスのポイントでもアジが回遊してくることが多い
季節だけにサビキ仕掛けはコマセが続く限り捨て竿としてなるべく出しておきたい。これから
8月を過ぎれば青物が群れで回遊してくる日が多くなる。潮通しの良い釣り場だけに秋にはイナダ狙いで訪れたいものである。

釣場速報(釣り新聞)掲載



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観音崎で今年最後のボート釣り
2004年12月18日
 観音崎で今年最後のボート釣りを楽しんで来た。11月中ならカレイが爆釣だったというのだが、今回は初めての観音崎だから前日に「なかねボート」に電話を入れると「アジが釣れてるよ。でもカレイはムラがあってもう産卵の時期だから」と渋い表現。向かったのは12月18日の土曜日。小潮回りでカレイには好都合だと思ったのだが、時期すでに遅し、といった状況だ。

 ところが、朝7時過ぎ着くと「朝一番でマイボートの人が1時間でこれだけのアジを釣って来たよ」とクーラーの中を見せてくれた。20尾前後の中アジが氷の下敷きになって横たわっていた。
 そこで釣友の加藤氏と顔を見合わせて「それじゃ、とにかくサビキでアジを釣ってからカレイに転向するリレー釣りで行こう」ということになりクルマを午前8時オープンの有料(540円/1日)に入れてからすぐに沖に漕ぎ出す。 

長い竹の棒が目印になっているポイントに到着。岸側には防衛大の寮が数棟立っている。
観音崎のボート乗り場
 当日は朝の内は北寄りの風が多少吹いていたが昼前からベタ凪ぎで絶好のボート釣り日和だった。ラッキーなことに釣り開始からすぐにアジのアタリが来た。回りではまだ釣れていない様子。

 水深は約20m。根が険しい好ポイントにうまくボートが安定してくれたようだ。仕掛けは白系のスキンサビキ6本針。オモリは20号と竿に合わせて軽いものにした。アミコマセを8分目詰めて投入し海底の着いて糸フケを取るとすぐにアタリが来る。

 入れ喰いタイムが約2時間ほど続いた。加藤氏もウィリー仕掛けからサビキ仕掛けに変更してすぐに2〜3点掛けを続ける。
 全長は約17〜19cmとボート釣りで釣るサイズとしては十分満足できるもの。時折ウミタナゴの20cm級も混じり4点掛けになると竿のしなり具合と小気味良い引きを満喫できる。


 コマセの切れる時間と潮止まりがピッタリと符号するというケースも珍しい。午前10時30分の満潮にあわせるようにアタリも消え、ほぼ同時にコマセもなくなったのでカレイのポイントに移動。
 ボート店の真沖で水深は約7m前後。付けエサはアオイソメの他に青コガネと岩イソメも購入してたっぷりと付けて軽く投げて待つ。もう1本はボート直下を狙い、時折小突いてカレイを誘うが、加藤氏同様1時間を過ぎてもまったくアタリがない。ヒトデすら2回しか掛かってこない。時合は過ぎ去ったのかも。

 そこで岩礁帯を狙ってカサゴ狙いに変更。サバの切り身を付けて1時間近く灯台下付近まで流し釣りを敢行したが、アタリもないまま時間は過ぎていく。
 最後に再度カレイを狙うためにボート店の船外機ボートで曳航してもらい、ポイントに。すると店主の指示するカレイポイントはもっと浅瀬だったことに気が付いた。

 なんと水深は約3.5m程度しかない。ボート店の目の前で、左側は東急ホテルがすぐ近く。こんな浅いところで釣れるのかなと半信半疑で残りの40分をカレイ釣りに集中。
 干潮が午後4時頃だからラストチャンスに賭けた。するとちょうど午後3時にミニサイズだがカレイが釣れビックリ。2尾目もその10分後に釣れたのだからカレイは時合とポイントが合っていれば釣れるものなのだと痛感した。
五目釣りの醍醐味、本日の釣果
 午後4時ギリギリまで粘ったがその後は何も釣れず納竿とした。筆者の釣果はアジ24尾、ウミタナゴ9尾、ミニカレイ2尾と満足できるものであった。


釣場速報(釣り新聞)掲載



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伊勢町海岸のボートカレイ
2005年4月9日
 天気予報で「明日は絶好の花見日和です」という声に誘われて期待を胸に出掛
けた伊勢町海岸のボート釣り。狙いは言うまでもなく肉厚の戻りカレイである。
 昨年も一昨年も鴨居や走水周辺のボート釣りで確実に30cmオーバーをゲット
してきた経験上、桜が満開の時期がカレイの喰いもピークになるはずという固定
観念があった。ただ自然界はそう甘くはなかった。

 釣友の加藤氏とやまみつボート店に足を運んだのは4月9日。天候は朝方やや北
寄りの風が吹いていたが午前10時過ぎにはベタ凪ぎになりノンビリとボート釣り
を楽しめる、予定であった。

 ボートを漕ぎ出してポイントに到着したのは8時前。すでにカレイファンを乗せ
たボートが15艇以上好ポイントのノリ棚回りに浮かんでいた。

 だが、最初はアミコマセを使いサビキ仕掛けでアジを釣ってお土産を確実にして
から本命のカレイを釣ろうという算段で向かったのはクロベ根周辺。岩礁帯の周辺
にアンカリングしたもののアンカーロープの長さと潮流、風向きの方向がうまく合
致せず、思い通りのポイントに入れずじまい。

 カレイの時合まであと1時間程度だからここで粘ってからといういつもの甘い考え
が裏目に出た。アタリがこないのだ。1時間経ってから釣れたのはカタクチイワシ。
しかも6本バリに6匹のパーフェクト。アジの代わりにイワシとなったが、群れは小
さかったのか後が続かない。加藤氏もウミタナゴを釣り上げてボウズは免れたもの
の次ぎの本命カレイ狙いに不安がよぎる。

 さて、午前9時20分頃に本命カレイのポイントに移動。干潮が午前11時20分頃
だからカレイの時合は潮変わりの前後90分というデータがあるため好ポイントを探
しつつ水深9mのノリ棚の角(最も大津港寄り)の白いブイにロープを括り付け(ボート
店主に確認済み)て本命カレイ釣りを開始。

 しかし、1時間が過ぎた頃から風が凪いで波も無くなった。アタリはない。たまに
ヒトデが掛かる程度で本命カレイは釣れない。潮が変わる午前11時20分をとうに過
ぎても釣れるのはヒトデが数匹だけ。しかも風が南寄りに変わった。ボートの位置が
変わりノリ棚のロープに仕掛けが引っ掛かることが多くなり閉口。

 それでも午後1時まで粘り最後の望みをクロベ根回りのアジ釣りに再度変更した。
時合を過ぎるとカレイが釣れる確率は激減するからだ。
 とはいえ、移動直後に釣れたのは小型のカサゴ。加藤氏は良型だったのでキープ。
不思議だったのはサビキ仕掛け(筆者はサバ皮、加藤氏はハゲ皮)にもカサゴがヒット
してくること。美味しいシラスに見えるのかも。

 結局、その後南寄りの風が強くなってきたのでポイントを岸寄りに変更して再度
カレイを狙ったが加藤氏が良型シロギスを釣り上げて終了時間となった。


 念願だった花見ガレイは再度挑戦する予定。当日の状況をボート店主に聞くと「時
合前に風が南に変わったから今日はだめかなと感じた。北寄りの微風が半日以上続け
ばまた釣れるはず」とのこと。カレイ釣りの定番外道のヒトデですら2人でやっと4匹
だから喰い渋りの最悪日に当たったと諦めるしかない。潮流が速い大潮だったことも
マイナス要因かも。またブイにロープを括る場合は一応ボート店に確認することを忘
れずに。


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