船舶免許と船検不要ボートとは?

 マリンレジャーの幅グッと広がりそうだ。明るい話題を先日開催された国際ボートショーで聞いた。平成15年6月1日から新しい小型船舶の免許
制度が開始されたことは御存知の方も多いはず。
 
 注目すべきは免許改正に伴い平成15年11月29日から免許(小型船舶
操縦士)も船検(船の車検のようなもの)も不要なボートの範囲が拡大さ
れたことだ。
 具体的には、ボートの長さが3m未満で、推進機関(船外機エンジン)の
出力が1.5kw(約2馬力)未満のものが該当する。
 この規定に該当するボートは小型船舶免許も船検も不要で乗れるのだ。
 
 ゴムボートメーカーの「JOYCRAFT」のブースで免許不要ボートの人気
について聞いてみた。
 「まだ情報が浸透していないようですが、昨年よりは売れ行きは良好で
す。だけど、ボートよりも今まで3m未満のボートを持っていた人が2馬力
のエンジンを先に購入し始めています。手で漕ぐよりも楽ですし、遠くま
で行けますからね」と目を輝かせる販売店の営業マン。
 
 そこで2馬力エンジンの販売に力を入れているホンダのブースで話しを
聞いてみた。
 「昨年までは半年に1機くらいしか売れなかった2馬力の船外機がここ
にきて俄然売れています。ここ数カ月の間で約10台は売れています」と
口元がほころぶ。ただ今は環境問題と燃費経済性の点で4サイクルエン
ジンが2馬力エンジンの分野でも見直されているという。
 
 トウハツやヤマハ発動機でも新開発の4サイクル2馬力エンジンを開発
中だ。免許不要で船検が不要だから簡単にエンジン付きボートを購入できるのは嬉しいことだが、「少し心配なのはエンジン付ボートに乗り慣
れていない初心者が遠く沖合まで出て遭難してしまうことです。販売店
サイドでもボートを売る時には海の危険性について注意するように呼び
かけています」という。