炎天下の車内の温度は
 真夏の行楽シーズン真っ盛りだが、マイカーでのトラブルも当然多い。
特に長時間放置したクルマに無造作に乗り込んで手や尻に軽度の火傷を負ったという話しもある。
 真夏の炎天下に駐車した車内の温度は想像以上に高い。毎年のように事件になる車内に放置された子供や乳幼児が熱のために死亡してしまう悲惨な事故。
 
 JAF(日本自動車連盟)によるユーザーテストでは、ボディカラーが白でも黒でも車内温度の上昇に大きな違いがないことを確認している。
 
 さらに詳しい調査データがあるのでお知らせしよう。テストは早朝からの5時間と気温がピークとなる午後の3時間で車内温度の上昇具合を調べた。まず太陽が昇りダッシュボードに陽が射すと急激に温度が高くなり、午前7時には40度、午前10時には75度前後になり、車内温度も60度に上がった。外気温自体は約8度しか上昇していないのにだ。
 
 つまり、太陽光がダッシュボードに当たって車内温度が高くなることが明確となった。
 さらにエアコンをかけて車内の温度を17度Cに冷やしてからエンジンを止めて温度上昇の変化を調査してみた。
 
 ダッシュボード上の温度はエアコンを止めてからすぐに上昇し、約40分後
には約50度。室内温度は1時間後にはなんと58度に達した。
 ただ、市販の日除け用サンシェードをフロントガラスに張り付けた場合は約10度も温度を低く抑えることができた。また、わずかに窓ガラスを開けて風を入れることで車内の熱を逃がす効果も確認できたという。
 
 ウインドーフィルムによる遮熱効果も試したが、3時間以上の長時間駐車では、ほとんど遮熱効果が期待できないことも確認できた。
 
 未開封のアルミ缶入り炭酸飲料をドリンクホルダーに入れて計測した結果、なんと30後には表面温度が約55度Cに達し、缶が大きく変型し膨らんだ状態となった。破裂寸前の危険な状態だ。だから、炎天下では.炭酸飲料が噴き出すことがあるので要注意。
 
 テストの結論として言えることは車内温度の上昇はサンシェードの使用と窓ガラスを少し開けることで、一時的には抑えられるが、長時間の駐車では体温を遥かに超える約50度に達するため、絶対に子供やペットを車内に放置することは避けよう。犯罪行為でもある。

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