ネットオークションで仕入れました!「ライトレストア」ですね。

 他ページでご紹介差し上げた「ネットオークション:ジャンクエンジン4台」を磨いてみました。様々な思惑で落札したのですが、この中古エンジン達、いったい使用できるのかどうか。
 受け取ってみないとその実は分かりませんので、ギャンブルみたいなもんですね。それを承知で入札できないと、やってられませんわあ。
 今回は「ジャンク」扱いなので・・・・・って、「ジェットエストリームサイレンサー:S」があったから、とりあえず良いか。

まずは、PET099!

 もはや2台保有していたOSさんとこのPET099−3型ですが、「すぐスカエンジン」の代名詞みたいなエンジンですから、PC以外の・・・クランクケースやクランクシャフトの予備パーツと考えています。しかし、外観には大きな傷もなく、ビス類も健在なので、ひょっとしたら「当たり」かなと思いきや・・・・・・
 世の中それほど甘くはありません。運良く同封されていたマフラーともども外観を磨き、テストランです。で、結論ですが、良く回ります。始動性も良好。しかし、すでに「スカ」です。特にエンジンが暖かいうちは本当にスカスカ。プロップはひっぱたく様に回さないと始動しません。これって「始動性が悪い」って言うのかなあ?
 こんな状況なので、実は、このままネットオークションに出典してしまおうかと考えていました。外観も良いし、コレクター相手なら、始動性なんか関係ないときがありますからね。しかし、どうも気になって他エンジンと一緒に、取り付けラグ面と排気口をフライス加工し、ついでに(って言っちゃあなんですが)ピストンを造っておきました。
 PET099のピストンって、板状のデフレクターではなく、端を切り落とすことによって同様の効果を狙っています。つまり、加工は簡単なのですが、重量はかさみますね。小型エンジンにしか用いられない手法でしょう。
 たねを明かすと、以前製作しかけた「ピストンの素」があったので、それを再加工したまでなのですが、これが誤算でした。ぎりぎりの寸法で加工していたピストントップに穴が明いてしまったのです。仕方ないので、同様の材料を圧入して、ごまかしておきました。
 と、まあ結局苦労して完成したピストンですが、はたしてこのエンジン、回ることやら。また、欠品だったマフラーのスプリングも作ったりと、結局かなり手を加えてしまいました。やっぱ、こういうのでは儲からんな。

だれぞ、この099エンジン1万円で買わなあい?



お次は、ENYA15-2!

 こちらも数台保有しているENYAさんとこの15-2型です。使用を考えると15の4型がパワフルで良好なのですが、味わいを優先すると3型や2型は外せませんね。なんたって、2型には「タイガー電気のマフラー」が付きますもん。
 落札品の中にはFUJIの十字レンチとビヤダルマフラーも同封されていました。しかしマフラーは元の持ち主が排気口の周囲にヤスリをかけたらしく、もうへろへろ。仕方ないので周囲を旋盤で再加工し、元の寸法になるようパイプを圧入しておきました。サンドブラストをかけたらかえってきれいになったみたい!
 このエンジンも外観には大きな傷もなく、ビス類も健在でしたがヘッドは油汚れがひどく、フィンも欠けていましたのでこちらは新品部品と交換しておきました。
 テストランでは圧縮もばっちり、始動性も良好なので、完璧な拍子抜け状態です。強いて言えば外観がややくすんでいますが、2型って、はじめからこんな感じでしたね。初期にはシャイニング加工されていたものもありましたけど。
 加工は同じく取り付けラグ面と排気口のフライス加工。専用と考えているビヤダルマフラーも同様に加工しておきました。マフラー取り付けビスが無かったなあ、くそう!
 他のエンジンも同様ですが、エンジン内部ではオイルが固着していて分解できないことがほとんどです。この場合はヒートガンで100度ちょっとに熱してやると、ビスはもちろんピストンやスリーブまで簡単に抜けます。炎であぶっても良いのですが、こちらは一歩間違うと歪んだり炭になったりしますね。赤外線温度計とヒートガンは必携です。

そして、ENYA09-4と15-3です!

 写真では3型になっていますが、09は4型です。単なる私の「アホ」良くあることなので、気にしてはいけません。
 私は「かわいい」という理由だけで09から19クラスのエンジンが好きです。もっと小型のエンジンも好きなのですが、しっかりとスロットルコントロールができるエンジンが大好きです。
 したがって、ENYAさんの09エンジンも様々保有していますので、ゆとりを持って一生暮らしてゆけるのですが、今回はイレギュラーで入手したって感じでしょうか。同封されていたマフラーは3型用でしたが、これはマフラーの型が変わるまで4型に流用されていた事実がありますので我慢です。面白いことに、スロットルは3型のものが付いています。これは、4型にモデルチェンジ当初「3型から換装した場合、リンケージロッドの位置が左右入れ替わる」ことを防ぐ為の処置ですが、単に「触りにくい」だけみたい。
 15の3型は、最も多く製造されたエンジンではないでしょうか。CL(Uコンです)ではほとんどのマニアが一度は手にしたと思います。スタントはもちろん、コンバットやラットレースにも用いられていましたし、RCマニアにも多用されていました。
 テストランでは2台とも好調でPCの圧縮も良好。4台とも「どこがジャンクよ!?」ですね。こんな「当たり」ばかりだと、ネットオークションも楽しいのですが・・・・・

(2007年1月6日)