失礼な話かもしれませんけど、中には箱から出してすぐに使用できる銀燕もあるそうですよ。良く知られた銀燕は、09サイズと15サイズのディーゼルエンジンですね。私も知りませんでしたが、ちゃんとグローイグニッションもあったんですね。沢部コレクションの一つですが、銀燕にしちゃあ結構まともな作りをしているように見えます。さて、この先どうなりますやら。だって、「銀燕」だもん。 |
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意外なほどきれいなコネクティングロッドです。ツールマークも残っていない、まるでOSエンジンのそれのよう。ビッグエンドには2カ所もオイル穴が空いていました。上下エンドとも、メタルレスですが、とりあえずこのまま回してみようと思います。まるで銀燕ぢゃあないみたい。 スモールエンドにメタルが入っているように見えますが、これはこびりついた油の色です。 ディーゼルモデルのコネクティングロッドは、旋盤加工を主にしたような形状でしたが、こちらはフライスオンリーみたい。 |
ぜんぜん重量が足りなさそうなカウンターバランサーですが、寸法的なものでしょうか。肝心のクランクシャフト径は12mm。分解するときはリヤベアリングがクランクシャフトといっしょに外れましたから、アウターレースとフロントハウジングを滑らせるタイプなのかもしれません。組む時に注視しないと危ないかも。銀燕だからなあ。 肝心の軸受けは、2ボールベアリング仕様でした。中国エンジンなんて、「そうかな?」って思わせる外観でありながら、「実はプレーンベアリング、ごめんね」ってことも多いですが、フロントは607、リヤは6001が使用されていました。リヤの6001って、ST46といっしょじゃん!当然サビサビでしたけどね。ちなみに、フロントボールベアリングは例に漏れず、無事でした。でも、用心のために日本製の、Zタイプに交換しました。いかん、607Zの在庫が切れた。 |
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排気量は5ccだそうです。ボアは20.2mmでしたか。掃気形式は、なんとラミナーフローなんです。「スーパータイガーGタイプのあれ」ですね。ポート形状はいまいちって気がしますが、それなりに回るのでしょうか・・・・・っていうよりも回っていた形跡がありますから、安心やら怖いやら。 組んでみないと分かりませんが、圧縮があれば良いですね。ピストン作るのって、結構たいへんですから。でも、銀燕だからなあ。 |
純正かな、付属していたプラグです。スクリュー部の外径は細いです。旧型のMVVSなどヨーロッパのエンジンに見られたM6のスクリューかなって思って寸法を測定したら、外径は5.9mm。「初めて見たぜい!」と狂喜したのもつかのま、良く見るとスクリューのピッチは32山と一緒。試しに既存エンジンのヘッドにこのプラグをねじこむと、しっかりと入ってしまいます。少しガタがありますけどね。 つまり、この銀燕5ccは、怪しい中国製のプラグタップを用いたのでしょうね。その外径が6mmで、プラグはそれに使えるような小径になったのでしょう。もちろんなにかの間違いかもしれませんが、なんたってこのエンジン、銀燕ですから。 |
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TOPの写真でも分かりますが、マウントホールが広がっていました、入手時に中古状態だったからです。中古エンジンには良くある話ですね。これには、適切なサイズのタップスクリューをたて、ジュラルミンで作製したスクリューをねじ込み、瞬間接着剤で固めてから切削っていう処方をとっています。下面はフライス加工を施し、上面はやすりがけのみですが、全体にサンドブラストをかけましたので、なんとかきれいに見えますね。本当は銀燕なんですけど。 |
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(2010年12月2日) |
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ENYA45みたいなヘッドです。でも、銀燕ですから締め付け用スクリュー穴は、正確には空いていません。つまり、角度と言いますか穴の位置が結構ずれていますね。したがって、60度づつ回してみて最適な位置をさがします。 クランクケース側がずれているのか、ヘッド側なのかはさておき、とにかく合致する位置はありました。っていうか、「もともと組んであったエンジンだからあたりまえ・・・」ぢゃあないんですよ銀燕は。一度分解すると組めないやつ、過去にもありましたからね。 ・・・・・・だから・・・・銀燕なんです。 |
ご覧のようにCL仕様です。サイドニードルにも対応しているのですが、そうするとカービュレーター内径が太すぎます。しかも、寸法的にリテーナーは、カービュレーターにかなり食い込みますので、使い勝手が悪く、RC仕様に変更するにしても貫通型固定方式でしょうね。なんたって、銀燕ですから。 |
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手作りの味わいでしょうか。ローレットがしっかりとかかっていません。テーパーコレットは良くできているのですけどね。実用上は問題ないか。 プロップスクリューはM6です。ENYAの15〜19クラスといっしょ。スピナーナット作るときもらくちんです。 問題はフロントハウジングのメタルです。そう、クランクシャフトのためにメタルが打ち込んであるのですが、この銀燕、ダブルボールベアリングでしたね。したがって、ボールベアリングによる両端支持にくわえ、メタルベアリングでも支持しています。これってもう、せっかくのボールベアリングの軽さは、メタルの摩擦抵抗で消えますね。 だいたい、ダブルボールベアリングの時って、普通フロント側を固定して、リヤの部分は前後に滑らせるんです。熱膨張を吸収させる手段なのですが、・・・・・・そうか、このエンジンは銀燕だった。 |
と、言うわけで一応形になった銀燕5ccではありますが、問題は「ちゃんと回るか」ってこと。CLで飛行させるかRC化するか。いずれにしてもマフラーを作らないとね。 一見、大きな問題はありません。しかし、作動させた場合のいくつかに問題の発生が予想されます。一体どうなりますやら。 (2010年12月3日) |
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過日、マフラーを作りました。構造と材質は今までと一緒。5ccとは言えラミナーフローだから、ブン回すことも考えて、膨張室はやや大きめにしましたけどね。 あとはスロットルを付ければよいのですが、このエンジンの吸気マニホルドって、φ14もあるんです。シャンクも長めにしないといけないし。まあ、すぐに加工できますけどね。 (2011年1月11日) |