やっぱ、専用かな。

 FOXエンジンって、25はもちろん、19から35まで共通マフラーなんです。FUJIと同じですね。35のCLスタントは2台保有していますので、マフラーも2個調達していました。だから25が増えたからと言って、3つ目なんか無理して捜すこともないのですけどね。

 と、言うわけで久々にマフラーを作ってみました。オリジナルは中抜けタイプなのですが、騒音を考慮して通常の形式とし、外観と寸法はできるだけ似せました。ダミーのビスも付ければよかったかなあ。

 FOXエンジンって、15から35まではこのような「排気口上下固定」なんです。なんでも、排気スロットルが付いていてもマフラーが装着できるって条件のクリヤだそうな。

 このおかげでマフラーのマニホルド部に出っ張ったステーを設ける羽目になり、今回は切削による一体加工となりました。材料、無駄だぞ!

 その他の形状や構造は、以前の物とほぼ同じ。マニホルドをていねいにフライス加工の後、旋盤で膨張室を製作です。

 膨張室の外径はφ25。オリジナルはダイキャストなので、若干の抜き勾配があります。しかし今回は切削加工なので、ただの筒!オリジナルと形状を合わせて、膨張室の前後はパーツを圧入します。マニホルド部の寸法に合わせて膨張室のフライス加工とネジ部の加工。締め込み時のつぶれ防止に、φ5のパイプを内装させてできあがり。

 とは言うものの、作業内容としては寸法精度もなく簡単ですが、所要時間は約6時間!さっき1時間ほど磨きあげてきましたので、トータル7時間か。材料費を入れて外注すると・・・・・・やっぱ、考えるのはやめよう。

 FOXエンジンって、要所の仕上げが雑です。例えばエンジンの取り付けラグ面なんか、特に19なんざ目視で認識できる「斜面!」。エンジンマウントに載せるまでもない状態でしたね。

 したがって、私が保有しているFOXエンジンは、ラグ面はもちろん、排気口、バックプレートの合わせ面などを平面切削しています。いつぞや「ひろしくん」からもらった「15コンバットスペシャル」なんか、背後のでっかいカバーのパッキン、へろへろだったし圧縮比は変だし。様々手をくわえて回るようにして、結局ひろしくんに返しちゃいました。そうそう、クランクケースにロゴも入っていなかったなあ。

 そういえば、エンジン返したときひろしくんは「こんなエンジン、何に使えっていうんだ!?」って言ってましたっけ。そのエンジン、始めによこしたの、だれだよ!!

 今回は接触面は全て切削加工しておきましたので、ガスケットは要らないと思います。

このマフラー、オリジナルは中抜けタイプです。その抜けている部分がそのまま排気口と繋がっているわけなのですが、先端部は塞いだ形式にしましたので、そのままでは排気口はでっかくなってしまいます。仕方ないので外径はそのままに、内径を7.5mmまで細くし、外からは見えにくいように削り込んでおきました。これで外観はオリジナルとほぼ一緒。

 写真の右上がコマーシャルタイプです。マニホルドと膨張室が一体になったダイキャストパーツに、ひきもの(切削加工品)の排気口部分をネジ止めしています。エンジンの排気口との合わせ面であるマニホルドも鋳(い)はなし(鋳造して、そのまま。)ですので、結構な隙間が開くと言うか歪みそうですね。保有している15クラス用と35クラス用の計4個は、その部分も仕上げてあります。特に35用なんか写真の通りなので、とーっても加工しにくいです。

 このへんの対策ができましたので、おそらく我が家のFOXたちはご機嫌で回ってくれるでしょうね。すでに15と35は4台とも慣らし運転ほとんど完了です。

 ちなみに、今回の「磨き」には800番のエメリーペーパーとあら目・細目のコンパウンドで平滑面をつくり、「みがき布」で仕上げています。

 圧入ですじが残っちまったい。へたくそ!

(2009年5月24日)