加工研修会開催!

 去る3月4日に東京都内某所で、上記研修会が開催されました。って言っても、前日にいきなり決まりましたから、なんとまあ行き当たりばったり。それでも出席率は100%!さすがですね。
 横浜研究所長は「フジヤエンジン」を作るべく、ENYAシリンダー改造の独自のツールでFUJI099Sのクランクケースに挑みます。私は壊れたハイネス20のピストン修理。ウエダクラブ総統は遅れてきたために「昼食買ってこい!」となり、食べ終わると「ご苦労さん、帰っていいよ。」でした。かわいそうに。
 他にも不足部品を製作したり工作機械の使用方法を研究したりで充実そのもの。来週にミーティングがあるのですが、まあ、良く集まること。
 当日横浜研究所長が持参したFUJI099Sの1台は、バックプレートに円盤が付き、シャフトがでています。テザーカー用にしては細いし、船外機はたしか099サイズは無かったような・・・・と2人で考えていたら、ウエダクラブ総統閣下は「ありますよ、099Jrバージョンだけど持ってます。」ですと。またまた希少エンジン自慢をされてしまいました。やなやつだ、まったく。



こちらは「帽子をかぶせたピストン」です。

 ピストントップ厚が1mmでは薄いって、そんな寸法普通のマニアには関係ないですよね。でも、自作マニアには重要な思案項目なんです。特に鉄ピストンだと振動がでますから、できるだけ軽量にしたいところではあります。しかし、コンロッドとの干渉や強度などを考慮して無難な線に落ち着くはずなのですが、なかなかどうして。
 このエンジン、様々な事由でピストンは4個めになります。今回は全て作り直すとたいへんなので、破壊した上部を細く切削し、帽子状の部品を圧入して再加工することにしました。「帽子をかぶせる」と言っても、爆発の圧力は上からきますので、外れる心配はありません。もっとも、圧入ですから寸法はまるごと作るのと同じくらいシビアですけどね。
 他のコーナーでも書きましたが、ピストンとシリンダーのクリアランスって、1/100mmも開くとスカスカになります。つまり、ものすっごく微妙なんです。したがって、今回のようにピストンの再加工となると、その心出しがまたやっかい。加工の順序を間違えると正確には完成しません。
 写真右が完成状態のアップなのですが、かろうじて継ぎ目が見えます。この状態で排気口から3mmくらいしか上に行きませんでした。この後に1000番の耐水紙ヤスリで軽く研磨したら、我慢できる範囲までピストンが上がりました。なんか、時間的には丸ごと作り直しても変わらなかったみたい。半日もかかっちゃいましたからね。
 手持ちのエンジンでスカスカなのは、残りハイネス09と10の2台です。でも、この2台は我慢の範囲だし始動すれば好調なので、このままにしようかなあ。

(2007年3月6日)