秘密結社!ウエダクラブ!!
 べつに、世界征服を狙っている訳でも無いのですが、模型飛行機を「普通に飛ばしたのではおもしろくない!」というマニアの内の、エンジン部門を重視している方々の集まりです。東京都内某所の専用ミーティングルームで会合を開いているそうなのですが、今回特別に撮影を許可していただきました。
 ミーティングセンターは、某大手生命保険会社の本社ビルの3階に設けられていて、食事や喫茶設備も完備した、充分に満足できるものでした。
 ミーティングは、様々な旧型エンジンの資料の整理や、絶版キットの図面の研究など、おのおのの次回作に対する考察が主のようです。余談ですが、トップの写真って、左の2枚の合成だって、気付きました?
 この辺まで戻ると、「ちょっと行き過ぎ」でしょうか。右写真の「KYOWA:協和」エンジンは、09と45クラスだけをリリースした大阪のメーカーです。45は無骨ですが、09はコンパクトできれいに仕上がっています。同じ設計者の作品とは思えないなあ。
 左写真は「大日本小型航空機株式会社」だって。「井上エンジン」で有名(かなあ?)なメーカーですが、驚くことに戦争中の雑誌の広告ですね。エンジンのクランクケース横に「飛行機の旗」マークが入っているので、見るだけでメーカーが分かるそうですが、エンジン自体見たことないぞ!

 ちなみにトップ写真の左側(白っぽいセーターを着ている人物)はクラブの参謀らしいです。右のサラリーマン風の方は資料庫の管理人だそうで、見たことのないエンジンの名前を言うと、「これでしょ!」と言って、簡単に差し出すそうです。この他にも会長とか総統とか呼ばれている
黒幕が居るらしいのですが、余程のことがない限り姿を見せないとのこと。怪しいなあ。
 左写真は「木暮模型製作所:コグレ」の広告です。ナイロンプロップの販売までは知っていましたが、オールプラスチック製ゼロ戦はうわさにしか聞いていませんでした。本当に有ったのですね。
 右写真は・・・・・まあ、当然地球堂の広告なのですが、のどかですねえ。どうでも良いけど、おねえさんのふとももあたり、ラダーやスクリューが近いからあぶないぞ。

 当日はウエダ09と化粧箱(複製品)の展示、ウエダ19の構造と寸法の研究、広告と時代の背景の検証等が行われていました。

 ミーティングセンターは常時使用されるわけではないらしく、もったいないし稼働率を上げるために、一般客にも開放されているそうです。独立採算制が選択されているために「ウエダクラブ」の名称は見あたりませんので、敵にもばれにくいとのこと。ちなみにその日、入り口には
「BLDY」という看板が掲げられていました。

(2006年11月19日)