中学生のころ、丸子多摩川で年上のマニアが飛ばしていたRC機に載っていたエンジンでした。09クラスしか保有していなかった私には特別なエンジンに見えましたね。だいたい、OSエンジン自体が珍しかったものですから。その後、CLの友人も何人かが使用しだし、使ってもみないのに「15クラス並のハイパワー」ってうわさが流れていたものです。実際はそんなにパワーがあるわけもなく、8インチプロップだと回しきれないし、7インチって言うと回りすぎたり振動が凄かったりと・・・・やっぱ中途半端なエンジンサイズかな。
何の変哲もない・・・か?
 4台目のOS−MAX10です。4台も要らないとは思いますけど入手してしまいました。
 ちょうど741マフラー本体が余っていたのですが、つまり固定用ロングビスが無くてそのままになっていました。仕方ないので、今回ロングビスの製作に挑戦です。
 左写真はヘッド回りですね。で、ヘッドビスは銀色ですから偽物です。これは前の持ち主がヘッドビスの痛んだ状態のエンジンを入手したのですが、どうしても完品にしたかったらしく、ベルテックにビスを注文したそうな。高額請求で有名なベルテックですので、M2.6ビスが1本1000円ですと!しかも5本なので5000円か。
 実はこのヘッドビス、M2.5なのでした。ベルテック製はすこしきつかったですからね。したがって、今回私も作ってみました。M2.5ビスの頭を旋削し、3.6mmにしたらできあがり。30分くらいで50本もできましたか、今度仲間内にばらまきますね。
長ものは旋削に不向き!
 あたりまえでしょう。細長いと切削力でたわみますからね。でも、この741マフラーって膨張室の一番遠いところから長いビスで固定するタイプなんです。しかもM2.5っていう結構細いやつ。当然現在の規格にないサイズですね。
 この手のパーツが欠品の場合、仕方ないので製作するしかありません。たわみと振動に対処して、くわえたチャックから材料を10mmくらい出しては切削、ちょっと出しては切削って繰り返しました。全長は45mm前後、741マフラーの固定位置で2本のビスの長さにはに約2mmの差があります。呼びはM2.5なのですが、使用によって摩耗し、やや大きなサイズになっていましたので、M2.6にしました。これなら既存のダイスが使えます。MAX15−3なんぞは2.8mm外径で0.6ピッチなどという特注ビスを使用していますので、MAX10ってなんかまだまだ普通!
 スクリューヘッドは当時のおもむきでマイナス加工しておきました。・・・・実はプラス加工できないし、ノコでいれた切れ目でそんな寸法になるので楽でしたね。
これで、よく持ったな。
 オリジナルのマフラーって、エンジン正立時を考慮して、サイドスラストの分あらかじめ傾いていますね。741マフラーって、ビスの取り付け面がなんと、その傾きのままで仕上げられているため、ビスを締め付けるとヘッド部が傾き(曲がる)ます。何回も脱着を繰り返すと、ビスの首が疲労破壊するでしょう。
 それでは困りますので、取り付け面もフライス加工しておきました。贅沢です。

 このOS MAX10というエンジンには、ジェットストリームサイレンサーと741との2種類のマフラーが標準で装備されていました。ジェットストリームサイレンサーは飛行中にエンジンの振動で分解し、なくなすことがありましたが、741なら大丈夫でしょうね。

 でも、ビスくらいのものですので、特に記録に残すほどでもないか。

(2008年9月25日)