OSの、MAX−H60です。

 私が中学・高校時代に憧れていたエンジンの一つが、このH60:ゴールデンヘッドでした。スーパータイガーG60のパワーにはかなわなかったものの、結構なユーザーに使用され、良いイメージが多く記憶に残ります。外観からの違いはシリンダーヘッドの色程度でしょうが、中身はさまざまあるようで、「クロスフロー掃気60エンジンの、最後の王者」って感じですね。


 左の写真はネットオークションで落札したもので、このような状態で出典されていました。当然シャフトは固着していて外観はすすけています。しかし、端々をよーく見るとどうも怪しい。つまり、新品と判断して入札したわけですが、結果はトップの写真の通り、新品でした。
 後付の水冷ヘッドも付いていましたが、ヒートガンで暖め、油分を溶解し、外観にはサンドブラストをかけたら元通り!オリジナルは半艶なのですが、ウェットブラストユニットがないので、まあ勘弁ってところです。マフラーまでついて4500円でした。

 現在、私は3台のH−60ゴールデンヘッドを保有しています。友人から中古のそれをいただいたのが発端ですが、このときの様相がすざまじく、つまり、長年物置に放置されていた機体に付いていたエンジンを、私に譲るとは言えわざわざビス類を外すのは面倒と思ったかどうかは知りませんが、機首のタンク位置でのこぎり引き!切れなかったエンコンロッドを持って「はい、これ、あげる!」でした。
 エンジン回りにはほこりや蜘蛛の巣が堆積し触るにさわれない状況です。さすがにこのときは「え、これをくれるのう?」でした。
 ちなみに「付属品」の機首には黒い絹が貼ってあり、クリヤ仕上げでしたが、「いや、それは実はもともと紺色でね、長年かかって色があせたんだよ。」ですと。いつのエンジンだろう?
 このエンジンは、ヘッドのアルマイト加工とケース外面にサンドブラストをかけて、新品同様にしました。試運転は好調で、しめしめです。ただ組んだだけのスロットルも好調だったので、このときから友人に心から感謝しました。テストランを見ていた友人は悔しがっていたようですが、知ったことではありません。
 次のH60は、突然やってきました。ある日、恐怖のカマキリ男(マリオンO橋という友人が表現してました。私ではありません。)がやってきて、「このエンジンやるから、私の飛行機つくりなさい。」と言います。丁度予備のエンジンを捜していた私の心を見透かした様なタイミングでしたので、うっかりOKを出してしまいましたが、箱つき新品だったから、まあ、いいか。

 と、いうことで3台になったH60ではありますが、こんどは載せる機体の選別になります。OKのPA18やマットさんのスーパースター60など、何機かの候補はありますが、やっぱり当時の日本製スタント機にしようかなあ。

写真は、MAX-60GRです。リングピストンのクロスフロー掃気エンジンなのですが、シリンダーにハードクロームメッキが施されているH60シリーズ最強のエンジンです。

(2009年2月14日追記)

 このH60系って、様々な形式がありまして、ペリーキャブが着いていたりヘッドが黒かったり、一体何通りのパターンがあるのでしょうか。
 写真の左が72年モデルで、プラグが偏心していますね。MAX58のなごりでしょうか、マイナーチェンジ後のゴールデンヘッドではプラグはヘッド中心になりました。内部を見る限りは寸法や形状に差異は無いようなのですが・・・


(2006年7月3日追記)