FUJI15−IBS−D

 富士物産の最終型15エンジンです。シニューレタイプですから、私としては「オールドエンジン」でもないのでしょうけどね。

 たしか高校生のころに何人かの友人がコンバットやラットレースに使用していました。設計者は涌井健四郎さん。コンバット屋と記憶していますが、どうなんだろう。

 IBSとは、I:インナー B:バイパス S:シニューレの略だそうな。ENYAの小型エンジンと同様の、厚いシリンダースリーブの内側に、掃気ポートを加工してあるやつです。FUJIでは3型もそうでしたね。つまり、私はENYAのパクリを判断していますが、当時関わっていた西麻布の巨匠は、ENYAにも居たって言いますから・・・・・まあ、いいか。

 当時、回れば高出力でしたが、始動性が悪かったような記憶しかありません。特に、焼けるともーう「へろへろ」になるみたいで、友人の多くは結構苦労していた様子。でも、頑丈そうに見えるクランクケースは、ディーゼルに向いていそうなので、昨年ディーゼルヘッドを自作してみました。寸法や形状なんかは企業秘密。と、いうよりも圧縮比と各部のディメンションを合わせると、皆さん同じような寸法になるみたい。

 結果は、非常に始動性のよい優等生ディーゼルになりました。昔の始動性の悪さは燃料などの影響もあったのでしょうね。問題は2ニードルのスロットル。ディーゼル用に吸い込み内径を減らさなくてはいけませんが、それ以上に、スローニードルって指で回せるよう円盤が付いているんです。それがエンジンの振動で回ることがあって・・・・・よ、よけいなこと、すなー!

(2009年3月7日)