USAのOKエンジンです。CUBが有名みたいですが、こんなエンジンもありました。実は、少し前に友人がe−bayで同エンジンを落札しまして、なんか悔しくなってyahooオークションで落札いたしました。もともとグロー仕様で、ディーゼルにコンバージョンしたみたいですが・・・
(2008年3月12日) |
左が当時の広告です。049Dの方ですが、 「SHOCK-PROOF-DIESELS!」 だそうな。 つまり、(c)のパーツで爆発圧力を受け逃がそうという目論みみたい。 しかし(d)のコントラピストンにある淵がシリンダーにひっかかってしまい、必要な圧力位置にまでさげられません。困ったのでシリンダーを0.8mm面研し、解決するはめになりました。 もちろんそのままの圧縮でも作動は可能なのですが、始動性は悪いし回転は上がらないしと、どうも使い勝手が悪いです。 (c)のショッアブソーバーパッドって、薄い鉄板なので、つまりバネの役目をするんでしょうね。以前McCOY 09のオーバーホールをやったとき、コントラピストンがガタガタで、Oリングによって圧縮を保つ様な設計になっていました。指で触っても、コントラピストンは動きます。したがって、McCOY 09は始動性が劣悪でした。つまり、コントラピストンは圧縮に多大な影響を与えますので、トミーバーからの位置制御を厳格に守ってくれないといけないことが分かります。「SHOCK-PROOFなんとか」っていけないことですよね。 カービュレーターも大きすぎるようで、始動時に燃料の吸いが悪いようです。ここは「ハイテク・流量制御蓋」ということでバルサ片を半分つめておきました。 |
ふるいエンジンって、ほとんどの場合内部は廃油でぎとぎとです。したがって洗浄するには分解した方が良いので、その方法を様々考えるわけです。McCOY 074Dのような全面排気エンジンはシリンダー部がねじ込み式って言うことがほとんどですので、いつもはシリンダーを旋盤のチャックに固定して外すようにしています。もちろんシリンダーに傷をつけないようボール紙を介しますけどね。 今回はシリンダーのフィンが薄かったのでそんなことしたら歪みそうです。仕方ないので左写真のようなフックを作って排気口に引っかけて分解いたしました。もちろん100度くらいに温めてね。 他には特に工具の製作は不要でしたが、ラジアル方向も含めて取り付けラグ面はフライス加工が必須です。 |
|
もう1台のMcCOY 074Dのオーバーホール依頼は、その名も「McCOY CLUB」の総統閣下からです。閣下は毎回とんでもない逸品をオーバーホールに持ってくるので、困るやら勉強になるやら。もちろん迷惑には違いありませんので受ける側も当初はごねることにしています。しかし今回のエサは左写真の「専用タンク」でした。USAではいまだにカスタムメイドされているらしく、どこからか見つけてきて2個入荷したそうな。 相手は総統閣下と自称するだけあって、こちらが断れない理由をさがしてきます。さすがですね。そこでMcCOY 074Dは無事にオーバーホールされたわけでして、当然の様に、私はタンクをせしめました。しめしめ。 しかし相手は総統閣下。「じつは、タンクを固定するビスが無いんだ」とのたまわれます。ビスのサイズは「3−48」つまりユニファイネジ・・・って、NELSON 15のヘッドボルトと同じサイズじゃん。しかも長さは28mm。良くつかうインチネジ屋だって1インチ長(25mm)までしか無いぞ!あとは単品生産で、1本1000円!!以上!!!だって。 しかたなく真鍮で作りました。場所が場所だけに、強度は充分。ただし慎重に切削しないと材料が吹っ飛んできますね。頭のすり割り(溝)は、弓のこの刃で手切りです。・・・・ハンドメイドか・・・・総統閣下は頭が良い。 |
|
左写真が面研済みのシリンダーです。こんな形状のパーツ、どうやって固定したかというと、クランクケース側と同一のめねじを切ったジグを製作し、そこのシリンダーをねじ込んで旋削です。精度はばっちりのはずですよね。もちろん、その面が他のパーツに影響しませんので、そこまでの精度は不要なんですけど。 でも、私のエンジンも実用可能に仕上がりましたので、今回もよしよしです。フリーフライト機に搭載すべく準備しているのですが、USAの機体は構造が複雑だし、日本の「クインビー」はカットがひどいし。やっぱり複製品か「それらしい」自作になりますね。 (2009年2月14日) |
左の写真をクリックすると、動画がご覧になれます。最近の科学の進歩って、凄いですね。このホームページ作製ソフトって、20世紀のものなんですけど。 (2009年3月5日) |
|