何本あるんだろう!?
 様々な模型用品の在庫で、ここ数年工作室にも入りにくくなり、最近は居間にまでその浸食が進んだために、かみさんに怒られ続ける毎日です。玄関も3分の2しか通れませんしね。
 と、いうわけで一念発起になったわけですが、模型飛行機愛好家の皆さんは、その装備品の整理がどれほどたいへんで、勇気と決断力と体力が必要か、おわかりでしょう。
 居間は1週間でなんとか片づきましたが、工作室にもさまざまな用品が散乱・・というか格納されています。大英断により希少キットなどをネットオークションに出典し、友人がほしがるそうなものは譲り、そして今回はプロップの山。
 私は、中学・高校のころにお金も技術もないために、ほしかった機体を手に入れることができず、ただただ眺めているだけでした。したがって、最近、当時のキットやエンジン、パーツ類を集めだした訳ですが、引き込み脚やデュアルホールドタイプ(両支持のやつです)のノーズギヤ、昔のスピナーやタイヤ類が、自分の知らない(ってことはなくって、要は「忘れている」)ようなパーツまでごろごろ。

 写真は次から次へと出てくるオールドプロップの一部です。「KAVAN」は「トーネード」とともに高性能プロップとしてあこがれてました。私なんぞはポニーがせいぜい。へたをすれば木製のそれを使用しました、安かったですからね。
 8インチプロップだとポニーが150円くらい。木製だと100円しません。しかしカバンやトーネードなんか300円近くしましたので、もうとんでもない!
 左上の袋入りはカバンプロップの最上級品「グラスメッキプロップ」です。元は青いやつに銀メッキを蒸着させただけみたいなのですが、黄色いナイロン製と比較すると、グラス混入プロップの剛性は段違い!
 写真中段はなんと「コグレ」のプロップ!!プラスチックモデルのメーカー「エルエス」だかどこかの前身みたいです。端が透明になっているのがキュートですね。
 そして写真下段が、問題の三ツ星プロップ。工場は同じなんでしょうが、銘柄を変えて色々なメーカーで販売していましたね。姑息なやつ・・・・・
 余談ですが、当時の木製プロップって塗装していないものがほとんどでした。つまり、使っている限りどんどん燃料がしみこんで、最後はいきなり折れますね。こわいこわい。

良く使用したプロップです!
 写真上から「ヒバリ」「チャンピオン」3本です。特にヒバリプロップは良く使用したと記憶しています。当時は安価なヒバリプロップってばれると恥ずかしいから、サンドペーパーでロゴを削り落として、さらに外形もやや変更してごまかしたりしました。すぐにばれますけどね。
 チャンピオンの方は、私の通った模型店ではあまり見かけないものでしたが、ヒバリプロップよりも硬度の高い材料が使用されており、燃料のしみこみもその分少なかったように記憶しています。もっとも、価格もそれなりに高価で、結局消耗を考えると、ナイロンプロップの方が安くつきました。なんたって、当時は墜落が多く、木製は必ず折れましたが、ナイロンプロップは傷がつく程度で、そのまま使用可能な範囲でした。今思うと凄いことしてたなあ。

 カバンのナイロン(グラスもね)プロップは、ロゴがきれいに印刷されていました。同じナイロンプロップでも、ポニー製は金型による浮きだし文字のみでした。トップフライトのナイロンプロップにいたっては、危険防止なんでしょうね、二本線まで印刷していました。
 ところが日本製の未塗装木製プロップときたひにゃ、ロゴのスタンプを生地に押しただけですので、まあにじむことにじむこと。(撮影がぼけているわけではありません)

これも凄いなあ!
 なぜか昔から8インチプロップだけは持っていました。メーカー名は「水島化学工業」です。
 一目で「ナイロン66かいな」ってわかる色つやですが、化粧箱はまさに「まんま」ですね。「東レ」っていうところまで書いてある始末。
 平面形も翼断面も、当時としてはきれいなものだったのですが、当時私は見かけた記憶がありません。10×6で350円ですね。
 性能はさておき、このプロップの最大の特徴は、その化粧箱にあります。裏面をご覧ください。幅が長いので写真を合成していますが、文面はオリジナル!!
 「産業スパイ問題で話題になった東レが誇る・・・」って、もっと他の技術で誇れよな!だいたい、「軽量で耐熱性、耐寒性、耐候性、耐化学薬品性に強い・・・」っていっても、遠心力による物理的な外力に弱けりゃだめじゃん。ナイロン66って、柔軟で有名なんだぞ!!
 

  (05年8月21日)