タイガー印のマフラーです!!
象印、タイガー印といえば魔法瓶ですが、もう30年以上前の模型業界にも「タイガー」という会社がありました。固形燃料による噴出ガスの反作用を利用した「タイガーロケッティー」のタイガー製作所です。年代としてはもう少し前でしょうか、マフラー(消音器)を販売していた同名の会社もありました。
この会社と同一なのか関係ないのかは分かりませんが、今回はそんなこと気にしないことにします。「このサイレンサーの取り付けにより、排気音は半分以下になり、街の中でも低音テストが楽しめる・・・・」という売り文句の超軽量マフラーは「タイガー印」と表示され、私が模型飛行機を始めた30数年前、模型店から姿を消し出します。
 0.5mm程度の金属板を、折り曲げとプレスで加工し、かしめとビス止めで組み立てられたそのマフラーはたしかに軽量で、当時一般的だったエンジンメーカー純正の鋳造マフラーと比較しても、半分程度の重量でした。さらに排気口近辺にはハッチのあるタイプもあり、そこからチョークしたり、またハッチを開けるとエンジンが始動しやすいということから、結構重宝されていました。反面、不足した内容積からか「排気音は半分」にはほど遠く、「サイレンサー」ならぬ「バイレンサー」という言葉まで作ってしまったと記憶しています。しかし、ノーマフラーより排気音が減少するのは事実ですので、重心位置の修正のために「ジェットストリームサイレンサー(OS製)」とならんで使用されていたことも事実です。現在では超稀少品となってしまい、オークションでは高値を呼んでいるようですが、いいのやら悪いのやらですね。
 実際に使用すると、隙間という隙間から廃油がしみ出します。仕方ないのでシリコンでシールしてます。(左写真)見えるかな。
 材質は、エキゾースト周りが真ちゅうに銀メッキ。膨張室がアルミニウムとなっています?めねじも真ちゅうの銀メッキで、強度は「墜落したら交換ね」と言うところみたい。サイズは09から35クラスまでありましたが、排気口の違いによる接合部の変更と、内容積の変更のために膨張室エンジン側の幅の変更のみで、全てのメーカーとサイズに対応しています。まあ、すごいというか強引というか。
もともと小型機に多く使用されていましたし、回転数を下げて使用すれば聞くに耐えない騒音というわけでもありません。同世代の機体やエンジンを使用する際に、デコレーションの一つとして使用するのもいかもしれません。ただし、「うるさい」と言われたらそれまでね!
 左下写真が「うわさの」ハッチです。結構振動で外れるんですよ。外れないまでも飛行中にハッチが開いちゃって、落下物じゃあないんですが、まあ、失格でしょうね。
 上写真が説明書です。35用までみーんな一緒。 「フタを開けたままで飛行させたときは・・・」うん?
 右下写真は各種の箱です。一貫性がないというか、手作りの味というか・・・

(2006年6月20日)