おまたせしましたあ!フジの空飛ぶ円盤だあー!!
 なんか、おおげさですね。ネットオークションでは結構な落札価格になっています。たしかに希少品ではありますけどね。
 もう30年以上前です、設計は島谷治郎さん。言うまでもなく富士物産から発売されていまして、当時は専用エンジン付きで5000円はしなかったと思います。
 ある日お金持ちの友人が購入し、一度だけ丸子多摩川で飛行させました。私が中学生のころだったとおもいます。
 組み上げたままの状態ではプロップをフリックしづらく、なかなかエンジンは始動しませんでしたが、なんとかならしも終わり、(って、フジなんかならしてたら、寿命が切れることがありましたっけ。)いよいよ初飛行。
 やや甘めのニードルでしたが右手を手前に、左手を前に出す様に円盤を回転させると、円盤は独特の排気音を残して緩上昇して行きました。
 しかしなかなかエンジンが止まらず円盤はどんどん高度をとり、人ごとながら不安になります。本当は十秒ちょっとだったのでしょうが、結構長く感じましたね。
 左の写真は主要パーツである「円盤本体の上下」です。韓国風しゃぶしゃぶの鍋とふたみたいな形で、発泡スチロールでできています。空間がありますので、小型の宇宙人や動物なら搭乗できそうですが、回転しながらという飛行形態を考えると、おそらく円盤内の外周にへばりつきますね。
 箱絵は手書きのようです。印刷料金を下げるために、苦労して2色刷りのカラーです。この絵を見る限り、円盤は回転飛行はしていませんね。
 皿状の中央構造体の上半分は、一枚物のキャノピーになっています。宇宙飛行を考えると隕石等の対策は充分なのでしょうか。いずれにしても、結構高くつきそうなパーツですね。案外有視界飛行だけしかやってなかったりして。レーダー、無いんだろ!
 そういえば、10年ほど前に同機を入手し河川敷で飛行させたところ、エンジンが止まるとこの円盤、回転も止まりまして「石」になります。石でまずけりゃ「重めの木の葉」ですね。ひらひら落ちて土手にぶつかり、あっさりと船体は割れました。
 その後反省会を近所のファミリーレストランで行ったのですが、うっかり「さっき土手に墜落した空飛ぶ円盤な、修理できるかなあ?」などと話してしまいました。周囲の客の視線を感じたのは、言うまでもありません。
 標準装備の専用エンジンが、左写真です。本当は右側の後部タンクが付いているのですが、持っていた同型エンジンは譲ってしまったので、最近友人からいただきました。
 しかしそのいただきエンジンも取り付けラグが一カ所欠けていましたので、タンクは旋盤で新造です。ちょっと格好良すぎでしょうか。

 余談ですが、エンジンをくれた友人とは「元・怪奇マスク男」なのですがこの友人、いろいろなものをくれたりと結構気が利きます。職業がアルミサッシ屋なので、「サッシが良い」なーんちゃって・・・・・・・・・・・・・・いけねえ、はずしちまったい。

(2005年12月26日)