あこがれの「プロト」だったんだけどなあ。
 70年頃に発売された機体です。小売価格4500円は、いまだに覚えている高額でして、しかし当時としては画期的な樹脂製ARF。当然現代のARF機とは比較しようもない程度の出来ではありましたが、多くのマニアの心を捉えるには充分すぎるものでした。
 生産数も限られていたのか、模型店ではめったに見ることのできない機体でしたし、ついぞその飛行はおろか、完成状態のものも見ることもなく、現在に至っています。そんなおり、「恐怖のマスク男」がプロトのキットを持っていると言います。過去にどこぞの模型店で購入した(説明文になっていませんね。)らしいのですが、未組み立ての新品らしい。
 協議の結果、私が組み上げて飛行させることを承諾していただき、しばらくしてキットを受け取ることができました。しかし箱を開けてびっくり。
 広告のカラーリングとは似ても似つかないうえ、主翼や胴体の樹脂成形品は、モナカよろしく機体のアウトラインで接着してある始末。とどめは大きくねじれた主翼!!

 当時無理をして購入していたら、おそらくその模型店に火を放っていたでしょうね。メーカーは関西で遠いので、いやがらせ電話でしょうか。
 
 あ、また頭いたくなってきた・・・・
     (05年5月21日)

エイブルのスチロール半完成機:セイバー!
 RC機では60クラス機まで製造していたメーカーです。材質は発泡スチロールで、俗にビーズ成型と呼ばれる低発泡のスチロール樹脂です。



 もはや主要部分は一体で成型されており、薄いながらも主翼は上下対象翼で、強度に不安が残る水平尾翼には細いピアノ線が入っています。



 胴体には金属製燃料タンクが成型時に内蔵され、説明書には「タンクが内蔵されているのは、日本でセイバーだけです。」だって。


 同様の半完成機ってふれこみで「クリプロ」というメーカーが「カペラ」やら「ギャラン」っていうキットを販売していましたが、これがもう組み立てにくいキットでして、水平尾翼なんか3mmのスチレンペーパーときたもんだ。強度なんか考えているのかなあ?まあ、飛ばしたことは無いので、丈夫さについては「不足している気がする。」としておきましょう。
 エンジンクラスは09となっています。その割には小振りに見えますが、やや重い機体なので、当時の非力なエンジンでは仕方ないのでしょう。ちなみに翼幅は540mmですので、主翼面積は6平方dmも無いかも知れません。



 当時の価格は1700円、出来からすると妥当かなあ。プロトの4500円と比較すると、うれしくて涙が出そうになります。


   (05年11月3日)