チヨダ社製「スクラッパー号」
 昭和30年代製のはずですが、「NEW」とあるので、これでも新型の部類かも知れません。手元にあるのは「19〜29」用と「12〜15」用の2種類です。
 双方とも同じ内容ながら、設計図と箱絵のエンジンサイズの記入が違います。発売時期の違いによるマイナーチェンジでしょうか。良く見ると設計図に描かれているエンジンは、FUJIの19−1型ですね。
メインギヤも、「12〜15」用の方はメッキが施してあり、経年変化は見えませんが、「19〜29」用の方は腐食により、表面は灰色になっています。
 外観上の特徴は、後発の「ジュニアスクラッパー」や「ベビースクラッパー」には無かった翼端の整流板が付属しています。これがリードアウトガイドも兼ねており、スマートに見えます。しかしこのため、翼に紙が張りにくくなってしまいました。
 この他にはエレベーターの後端形状が異なるくらいで、基本的な構造は変わっていません。
設計者は島谷治郎さんですが、後に渡辺敏久さんの名前も入ることになります。そうなった理由は・・・・知りません。



チヨダ社製「スタント ゼロ号」
 昭和30年代製に製造されたと思われます。当時様々な雑誌に広告が掲載されていましたので、その写真を見て憧れていた記憶があります。
 しかし実際キットを手にしてみると、このゼロ戦が完全な「角胴」であり、しかもキャノピーまでベニヤの側板と一体なのです。まるでムサシノのRCスバル09みたい。




 操舵はエレベーターのみで、図面を見ると組立図に描いてあるリブにスパーのみぞがありません!そして胴体の上下プランクに関してはなにも触れられておらず、つまり多分、「キットの箱を切って、胴体上下に張りましょう」でしょうね。当時は結構あった話です。





 設計者は不明ですが、使用エンジンサイズは「09〜12〜15用エンジン」と書いてありました。「09〜12〜15エンジン用」の間違いでしょうね。間違い無く。
 誤植やらなんやら、余程慌てて製品化したのでしょうか。今あらためて見てみると別にどうと言うことのないキットなのですが、小学生の私にはあこがれの機体だったんです。一体、この機体のどこが良かったんだろう?









アルテアとパイン
 左上の写真は、マチダ社製「パイン号」です。昭和30年代に製造されたと思われます。外観はまるでチヨダの「アルテア」をコピーしたのかと思われるもので、非常に似ています。
 しかしアルテアと異なり、バルサをふんだんに使用しているため、明らかに軽量に仕上がりそうです。
 エンジンはFUJI099ジュニアのように、燃料タンク付きが想定されているのか、エンジンマウントは、それらがそのまま搭載できるような形状に切り込まれています。
 当時マチダ製作所のキットはスケール機が多く、パインのようなトレーナーは稀でした。しかしバルサメーカーのほこりでしょうか、切り出された部品はていねいに糸でまとめられ、厚い台紙に固定されていました。東京模型のキットで良くみられる手法でしたが、とんでもない手間がかかります。まさに展示用って感じですね。
 USA:バーンストーマーに対し、シュミットモデルのピンホイルの様に、コピー商品は当時氾濫していましたので、「パイン」と「アルテア」はどちらが本物か分からないですね。まあ、今となってはどちらでも良い気がしますが。


 左と左下の写真がチヨダ社の「アルテア号」です。昭和30年代に製造されたと思われます。無骨なスクラッパー系の中にあって、ひときわ目を引く外観をもった機体でした。
 基本構造はたしかにスクラッパーでしたが、胴体にはキャノピーが付き、実機風に仕上がっています。メインギヤはジュラ・・・と言いたいところですが、こちらはアルミ板製。しかし、充分な高級感をかもし出しています。
 こちらもエンジンはFUJI099ジュニアのような燃料タンク付きが想定されているのか、エンジンマウントは、それらがそのまま搭載できるような形状に切り込まれています。
現代でもラットレーサーとして充分通用しそうな美しいスタイルですね。


チヨダのジュニアスタント号です。

 基本は、スクラッパー号の外観で、ジュニアスクラッパーを仕上げ、背面飛行が可能な様に主翼の翼型を上下対象にした・・・というところでしょうね。



 しかしキットのパーツをよーっく見ると、主翼の前縁と後縁は、上半分しかありません。つまり、通常の「スクラッパー」の前・後縁をそのまま使い、リブだけ対象型にしたというわけです。



 さらに涙をそそるのは、水平尾翼のエレベーターとスタビライザーを前後逆にして取り付け、(おそらく)運動性能の向上を図っているところです。
 箱絵は、さも「背面飛行ができますぜ!」って感じのデザインですが、意図的かなあ、ほかのシリーズは反時計回りなのに、これって時計回りで描いてます。






チヨダのスカイランナー号です。

 結構前に、池袋の駄菓子屋で見つけました。千歳飴よろしく袋入りでつるしてありましたが、店内に模型飛行機はこの一機だけみたい。
 当時余分なものを購入する精神的ゆとりは無かったはずですが、どうもキットが「おねげえですだ、おらをこうてけろ!」って叫んでいる気がしたもので、つい購入してしまいました。
 




 構成はボクサー号系列と同様の「箱胴・ベニヤ一枚翼」です。しかも胴体上下には「経木を貼る!」ですと。経木って、昔の駅弁の器の「あれ」ですよね。すげえな。




 あほだったのは、キットを購入した駄菓子屋に、エンジンがまだ何台かあったのにもかかわらず、私はそれらに見向きもしなかったということです。
 人の価値観って、こんなに変わるものなんですね。


 一歩間違えば「スカもの」行きのキットです。





「ダイナミック」シリーズなんですが・・・


 写真でお分かりいただけますでしょうか、左は町田製作所の箱で、右は東京模型の箱です。

 双方とも「ダイナミック」のキットで、設計図も同仕様ですから、東京模型が町田製作所に移行したのか、版権を譲ったのか。
 いずれにしても珍しいパターンですね。
 ちなみに私が神楽坂に住んでいた中学生のころ、近所の空き地でダイナミックベビーを飛行させた記憶があります。記憶って、神楽坂は新宿区ですから、そんなところで飛ばせたんですね。今思うと凄いというか、無茶というか・・・・