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工業ビル 工廠大廈 Factory Building

 何でも高層化する香港。バスや電車も二階建て、幼稚園もビルの中。もちろん住宅も高層ビルばかり。そして、工場もビルになる。しかも、工廠大廈とか工業大廈と呼ばれるそれらは、ひとつのビルの中に、いくつもの工場が入居している場合が多い。集合住宅ならぬ集合工場だ。

 香港の製造業は1980年代をピークとして工場数も就業者数も減少している。日本とそして世界の先進地域と同じように第三次産業化、サービス産業化が進んでいる。それでも、21世紀の現在、香港各地に工業ビルが見られる。20世紀にものづくりが香港を支えていた時代の香りを感じに、工場地帯を歩くのもおもしろいものだ。
九龍東端の油塘地区の安全工業大廈 三家村埠頭そば

 工場地帯の中でも趣のある工業ビルを見られるのは、九龍や九龍に近い新界南部。古くてユニークな建築がたくさんあるし、人の住む街と近くて昔の香港を感じることができる。

●九龍の新蒲崗地区は完全な工場地帯。人通りの少ない街路に工場が並んでいる。1967年にここのホンコンフラワー工場を発火点に香港暴動が発生した場所でもある。

●九龍東部の觀塘は工業地帯であり、人口密集地帯。特に地下鉄觀塘駅の海側は大型工業ビルが連なる道を、人も車も溢れかえる感じで、まさに20世紀発展途上香港を見る気がする。

九龍新蒲崗 手前の低層工業ビルは同型が4棟並ぶ

●新界南部、地下鉄終点間近の葵涌と全(草冠つき)湾地区は大小様々な工業ビルが集まっている。この辺りは地下鉄でピュッと通り過ぎるより、バスで移動すると住宅とかなり異なる一種異様なビルの谷間を走ることになり、それはそれで趣がある。

このページに掲載した写真のビルはそれぞれかなり違うデザインですが、このほかにも大小様々なものがあって、まったく見飽きない!


 地下鉄の通わない新界の北部や北西部の各地には工業団地がある。これは、日本のそれに近く単独企業の大きな工場が並んでいる。九龍の古いタイプの工業ビルとはだいぶ雰囲気が異なる。
葵涌のはずれにある榮來ビル

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