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旅のエッセイ |
ナポレオンフィッシュは? [2004.11/002]
この秋、MTRの各駅で、網と魚のポスターを見かけた。発信元はWWF香港。WWFとは世界最大の自然保護NGO(非政府組織)で、現在170を超える国々で活動を行っているそうだ。蘇眉(ナポレオンフィッシュ)を食べ過ぎるから乱獲が進み、絶滅が危惧されている。貴重な資源を守ろう―というもの。 日本では水族館の魚のイメージがあるが、香港では海鮮屋の水槽でしばしばお目にかかるナポレオンフィッシュ。私はまだ食べたことがない。周りの日本人にも経験者が見当たらないのだが、いわゆる魚好きに好みの部位を問うと「唇のところがびるびるしてて一番うまい」と言う人も多く、あの魚の唇なら大きくってさぞや幸せな気分になるのだろうと思う。 しかし、食べ手が「おいしいから」というだけで、また売り手が「金になるから」というだけで闇雲に流通を続けると、行き着く先は資源の枯渇〜種の絶滅だろう。日本人もかつて魚を乱獲し、その結果それらを高嶺の花にしてしまった。ハタハタしかり。ニシンしかり。天然ウナギも、今や一部の金持ちの食べ物となってしまったのはご存じのとおり。たくさんある時は、なくなるなんて考えないのだから仕方ないかもしれないが。 ところで、ナポレオンフィッシュってうまいのだろうか? 「うまかねぇだろよ、ベラだもん」と即答したのは、知人の沖釣り業界人(日本人)。うーん、確かにベラ科の魚は、関東圏では人気がない。しかし中国人に問うと、 「何言ってんですか、おいしいわ」とこれまた即答。彼女いわく、「日本人と中国人の味の好みの差です、あれはおいしい」。まあ、何をおいしいと思うかは人によって違うから、本当のところはわからない。 私が生きてて元気なうちに、少しでも減少に歯止めがかかって、後ろめたい気持ちを持たずに食べられるときが来るのだろうか? 難しいかもしれない。でもそんな日まで、こいつを食べるのは我慢しよう、そう思っている。 興味をもたれたら、続きはこちらで。 http://www.wwf.org.hk/ キャンペーン画像等ご覧になれます。 |
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無節制食用 蘇眉遅早絶種 訳:節操なく食べてると 蘇眉は遅かれ早かれ絶滅する 保護珍貴海洋資源 譲下一代年年有魚 訳:珍しい海洋資源をまもろう 次の世代にも毎年魚がいるように 放低快子 上網簽名支持 訳:お箸を手から放して ネットで支持の署名を ※快=竹かんむりに快 |
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