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旅のエッセイ |
アウトドアには蚊貼 [2004.8.28/001]
香港島の山の上でバーベキューに参加したときのことだ。急に雨が降ってきて大騒ぎで撤収したあと、東屋で引き続きビールやワインを飲んだり、焼きあがったお肉を食べたりしていた。ふと気が付くと腕に蚊に刺された痕がある。「蚊に刺された」と言うと、周りから「私も」「私も」と声が出る。何も蚊に刺されたことを自慢してもしょうがないのだが、まあお酒も手伝ってどうでもいいことに話の花が咲く。
それを聞いていた小学生の女の子(日本人です)が誇らしげにTシャツの袖を見せるではないか。そこには1ドル硬貨くらいの大きさのシールが貼ってある。彼女曰く「これは蚊貼で、ここに貼っておけば腕は刺されない。でも、足の方には効かないから、そっちには別に貼る必要がある」だった。大人たちは彼女の話に真剣に聞き入り、使用方法や効果を質問していた。そのシールは直接肌に貼るものではなく、彼女がしていたように衣服に貼っておくもののようだ。
その後が大変だった。「蚊貼」の発音練習になってしまった。そのバーベキュー会は日本人が多かったので、広東語発音はいまひとつな人が多い。やはり語学は子供が強い。「蚊貼」は[man1 tip3]と発音する。[man1]がキチンと1声の高い音にならないと通じない。それから最後の[p]がやや難しい。周りの大人が「まんてぃぷ」と発音するのを、次々「ヨシ」「まだまだ」と、彼女が認定していく。このときばかりは、小さな女の子が先生で、ちょっと誇らしげに判定している。
翌日、街を歩いていたらドラッグストア「萬寧 mannings」があった。店内で「蚊貼はありますか?」と聞くと、案の定通じない。そうだ「蚊」は1声だったんだ。すると店員は、その薬を出してくれた。やはり、声調は大切。商品名は「莫釘我」蚊怕貼というものだった。訳すと「私を刺すな、蚊が恐れるシール」てなところだろうか。女の子の貼っていたものとは少し形が違うが、似た商品があるのかもしれない。
ところで、その小さな紙箱をバックに入れて持ち帰ったのだが。少し後悔した。封を切ってもいないのに臭いが強いのだ。これは、蚊取り線香の成分をシール状にしたものなのかもしれない。効果は未確認だが、このニオイ、なんとなく効きそうな気がする。
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