座頭市
出演
北野 武
(BROTHER その男凶暴につき)
浅野 忠信
(地雷を踏んだらさようなら 鮫肌男と桃尻女)
南楠 道代
夏川 結衣
ガダルカナル・タカ
〜ストーリー〜
その日、三組の旅人が同じ宿場町に入った。
まずひとりは金髪頭に朱塗りの杖を持った盲目の居合いの達人・座頭市(ビートたけし)。
街道筋でヤクザたちにからまれるが、一瞬にして三人を切り捨てる。
二組目は服部源之助(浅野忠信)と妻おしの(夏川結衣)。
浪人の身だが腕は立つ服部は、殿様の師範代の身分を訳あって捨ててきた男。
病気のおしののために用心棒の働き口を探していた。
そして三組目は、旅芸者のおきぬ(大家由祐子)、おせい(橘大五郎)姉妹。
彼女たちの三味線には仕掛けがあった。
糸がはずれて、人の首を締められるようになっているのだ。
市は、宿場の賭場で新吉(ガダルカナル・タカ)というチンピラと出会う。
新吉は博打運がないのか負けてばかり。今日も今日で負け続けていた
そんな時、隣に座った市が勝っていたので、一緒に賭けたいと申し出る。
それがきっかけで
新吉は市のお陰で荒稼ぎをする。が・・・。
荒稼ぎをしすぎた
賭場主がいかさまをしようとした・・・。
それに気が付いた市
「おい。さっきとサイコロの音が違うぞ」
因縁をつけられたとイキル チンピラ
一方、旅芸者は親の敵のうち一人を殺し
次の目標を探していた・・・。
そして、服部は新興勢力の銀像一家の
用心棒として働き始め、他の勢力の幹部を暗殺していく
この三人が近づき合うにしたがい
宿場の勢力争いの歯車は回っていく・・・。
〜感想〜
格好いい!
その一言に尽きる。
見る前は、「つまらないだろう」
そう思っていた
見る前、というよりも、劇場公開中の時に北野武監督のインタビューが雑誌に載っていた。
「雑誌にはミュージカルの色を入れてみた」
そのようなことを書いてあったと思う。
ミュージカルに私は引っかかった。
以前
ムーランルージュという映画を見たとき
この映画もミュージカルの色を入れた作品だった。
というよりも、ホトンドミュージカルだと思う。
ミュージカルが舞台だからしょうがないとは思うけど
私には好きになれず、ハジメテ最後まで観なかった。
それほど、ミュージカルというものは苦手だった。
だが、座頭市の「ミュージカル」は全く違っていた
ミュージカルといえばミュージカル
斬新といえば斬新
そう言える手法をとっていた、と思える。
私見ではこの表現方法は斬新であり
多くの人に受け入れられるだろう。そして
映画の中でのクッションとして不自然ではなく
観ているだけで楽しくなれる
が
ギャグではないので、本作の様な作品でも使えるという特徴を持っている
私は、この「ミュージカル」を気に入った
是非とも次回に使って欲しい
そう思う。
北野監督がギャグセンスがあるので
序盤
シリアスなシーンにならないところでギャグがちりばめてあって
下らないんだけど、いきなり笑いを取ろうとするので
笑ってしまう。
名作といわれている「座頭市」のリメイクでギャグを入れるとは
北野監督に脱帽です。
物語は基本的に
市、旅芸者、服部の三人を中心に進んでいく。
本作でも三人の人物描写に時間をとっていて
ただ、物語が淡々と進んで行くことなく
飽きることなく見ることが出来た
総合的に言うと
シリアスであり
斬新であり
笑いもあり
ミュージカルあり
そしてなんと言っても格好いい
殺陣も最高!
キル・ビルは目じゃないね
終わり方も本当に良かった
面白い終わり方だった。
途中まで楽しいけど終わり方が・・・
っていう作品が多い中
最初から最後まで楽しめた
珠玉の一品と思える
DVD、もしかしたら買うかも・・・。