色 彩・・・いろいろ日記

orange




2009年 秋物      ネックウェア

少し小さめのネックウェア。 オレンジ色の少しだけ表情の
違う糸を表裏に使った二重織り。 昨年の個展でちょっと評判
が良かったので今秋も制作。  かわいい感じになったな♪


2009年 秋物      ネックウェア

このシーズンの試作。  初めて織る組織は試しにその織り方
や糸の表現、仕上げた後の縮み具合を見るため試織をして
みる。私が試織で1番重要なことは 「織り易さ」。

難しく複雑な織り方もいいとは思うけれど、糸を生かす、
風合いを大切に、そして織っていて無理がないことを重視。
どこかで楽をしたい? 楽しむことは大切。
ほとんど大変な作業の繰り返しなんだから。

ということで、この織りは来年のネックウェアに使うことに
なりました。単純だけれどいいかも・・・・・。





2009年 2月22日

赤いマフラーの仕事と並行して、オレンジ色に取り掛かる。
オレンジ色は、西洋茜で染色したオレンジ、酸性染料の
オレンジなど、これもたくさんある。なぜこんなにあるのか?
実は大好きな色なんだけれど、とっても難しい色でもあって
染めては思い止まり、また染めては考えたりしてしまうから。

なぜこんなに考えてしまうのか?そんな自分をみつめて
しまうことがまた先へ進めなくしてしまう。

「いい色を創ろう、いい物を作ろう」と考えてしまうとダメ。
内側からあふれてくる色を形に変えていかなくては・・・・・
この3色をミックスして色を創る。

この作業は「色出し」と呼ばれている工程で、染料とか
絵の具を混ぜ合わせて色を創るのと同じようなことを
染めた羊毛でする。赤とオレンジの境目の色を、この3色
で創る。今回は割合を正確に量って決める。

分量を量り、ハンドカーダーで混ぜ合わせて色を見て、
好みの色、イメージしている色にどんどん近づけていく。

例えば色のサンプルや注文の色があれば、その色に
なるまで、手がかりがない場合は、自分の考えとか、
好みとか、マフラーやストールの出来上がりをしっかり
描いて創っていく。
ホームスパン独特の工程。
「自分の色、私らしい色」って何なのか、いつも考えながらの
作業だけれど、とっても楽しい。染色も糸紡ぎも織りも
ひとつひとつが根気のいる熟練の積み重ねみたいな
作業だけれど、ここだけが自由で自分らしさを表現できて
いい。あの色この色といくらでも色数が欲しくなる。

「だからこんなにいっぱい染めた羊毛に囲まれているんだ」
と納得!


ストール用にしようと思い、チェビオットを混ぜたので
張りのある糸に出来上がり。緯糸にする予定。
しっかりしていて柔らかく、4〜5番手の中位の撚り加減。
一番ホームスパンが生きる糸の具合。
これが簡単なようでホント難しい。だからいい糸ができると
うれしい♪  先々楽しみ!