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別名 | ユキノハナ(雪の花)、マツユキソウ(待雪草)、ユキノシズク(雪の雫) |
分類 | ヒガンバナ科 マツユキソウ属/ガランサス属 |
原産地 | 南欧、小アジア 日本へは明治時代末期〜大正時代初期に渡来した。 |
有毒部分 | 球根 |
有毒成分 | ガランタミン |
中毒症状 | めまい、嘔吐、下痢 |
名前の由来 | “スノードロップ”と云う名前は、花を見れば素直に“雪のしずく(ドロップ)”そのもので、特に説明の必要もないように思われますが、この理解は間違いなのです。 “ドロップ(drop)”とは16〜17世紀のヨーロッパの女性達が付けた耳飾の事で、この花が耳飾に似ていたことに由来します。 ですから“スノードロップ”とは“雪の耳飾”のことです。 学名のガランサス(Galanthus)は、ギリシア語のgala(乳)とanthos(花)の合成語で、乳の花を意味しています。 余談になりますが、英語のGalaxy(銀河系、天の川)の語源も、学名と同じギリシア語のgala(乳)で、ギリシャ神話の最高神ゼウスの妻ヘラが、夫が人間の女に産ませたヘラクレスに授乳した時に、ほとばしった乳から天の川が生まれたことに由来し、ガラクシアス(ギリシャ語で、ミルクの道)が転訛してGalaxyになり、また、Milky Wayとも呼ばれます。 |
逸話 | その一 禁断の木の実を食べエデンの園から、雪が降りしきる冬の世界へと追放されたアダムとイブは、余りにも厳しい寒さに絶望して嘆き悲しむ二人を慰めるため、天使が「もう直ぐ暖かい春がやって来ますよ」と 囁きながら、一片の雪に息を吹きかけた。それは地に落ちて春の兆しのスノードロップとなり、希望の春が廻って来ました。 そのニ 最初、雪には色が無く、花達のところに行き色を分けてくれるように頼んだが、どの花も色を分けることを拒み、途方にくれていた雪に、スノードロップだけが「私の色で宜しければ、差し上げますよ」と、優しく囁いたスノードロップに雪は感謝して、春一番の花を咲かせる栄光を約束した。 その三 ロシアの詩人であり劇作家のマルシャークになる童話劇“森は生きている”では、主人公の少女はまま母に言い付けられ、咲いている筈の無い大晦日にスノードロップの花を探しに森に出かけます。 森の中を彷徨ううちに出会った12月の精に助けられ少女は無事にスノードロップの花を見つけ、その後幸運をつかみます。 この物語は“新年の前にスノードロップを見た者は幸福になる”という言い伝えに因んだものと思われます。 その四 スノードロップは、聖母マリアの花としてキリスト教の聖燭祭(2月2日;聖母御潔めの祝日)に、祭壇に撒かれ、純潔の象徴とされます。 方やイギリスなどでは、“Snowdrops wear shrouds(スノードロップは、死に装束を纏っている)”と云われ、死の象徴として嫌われることあり、この花を異性に贈ることは無いと云われます。 けれども、此花には魔力があると云われ、魔除けに使われることがあるそうです。 |