ボタンをクリックすると写真変わります
別名 | ベニラン(紅蘭)、シケイ |
分類 | ラン科 シラン属 |
生薬名 | ビュクキュウ(白及) |
薬用部分 | 鱗茎 |
成分 | 粘液質、デンプン |
適用 | 止血、排膿、消炎の目的に漢方でも粘液性と収れん性を利用した止血薬(胃潰瘍や十二指腸潰瘍)の潰瘍出血湯に配剤します。 外用には皮膚の傷口を保護し、皮膚再生を促すことから、粉末を火傷にはごま油、外傷やあかぎれには水で練ったり、生の鱗茎の擦りおろしを湿布します。 |
他の利用 | 白及には、粘着性がかなりありますので、七宝細工の糊に使われます。 |
名前の由来 | 花の色が赤紫(白花もあるが)で、ランである事から呼ばれています。 万葉集に収録されている、大伴家持からの書状の大伴池主の返書の中の次の一節のように“(けい)”として記述されている。 ・・・蘭宸ュさむらを隔て、琴雛pゐることなく空しく令節を過ごし・・・ 大伴池主(巻十七−3967) “蘭”はシュンラン、“宦hはシランで、賢人や君子の例えで、ここでは親しい交友関係を意味し、“琴吹hは琴と酒樽の事で、文の意味は “親しい貴方と逢うこともなく、共に酒を酌み交わし琴を弾ずることもなく、好い時節を無為に過ごして...”というものです。 中国でも“神農本草経(甘根の名で)”や“名医別録”にも記載され、止血、消炎、排膿薬として白及散など各種漢方薬に配剤されています。 |