栽培して良いケシといけないケシ <良いケシ> 栽培可能種 ヒナゲシ[雛罌粟] 別名 ぐびじんそう(虞美人草) ケシ科 ケシ属 渡来時期 江戸時代 原産地 欧州中部 生薬名 レイシュンカ(麗春花) 薬用部分 花 薬用成分 アルカロイド(ロエアジン) 適用 咳止め・去痰剤、鎮痛剤 日本では、使われませんが、欧州や中国で民間薬として使われていました。 毒性もありますので、用量には注意が必要で、安易な使用は避けたほうが良い。 シベリアヒナゲシ[シベリア雛罌粟]] 別名 アイスランドポピー ケシ科 ケシ属 渡来時期 江戸時代 原産地 ユーラシア大陸の亜北極圏/北アメリカ オニゲシ[鬼罌粟] 別名 オリエンタルポピー 原産地 西南アジア 適用部位 未熟果または熟した果実 成分 アルカロイドのパパベリン 適用 平滑筋の緊張抑制 果実は毒性が強いので一般には使用をさける。 <いけないケシ> 栽培禁止種 ケシ[芥子](ソムニフェルム種)”トルコ種(イラン種)、ボタン咲き種、一貫種、 など” あへん法で禁止 一貫種がアヘン生産に最も適した品種で、戦前に日本で開発された。 原産地 ヨーロッパ東部 渡来時期 渡来時期 中国へは七世紀頃に、中国から日本には平安時代(”源氏 物語の葵や手習の帖で、祈祷の護摩を焚く際に用いられている”が 最初の記述で、輸入されていた)。 その後、足利義満の時代(1368〜1394年)に、青森県津軽地方に インドより 伝来したと云われており、江戸時代の売り出された弘前藩 に伝わる万能秘薬の津軽一粒金丹は阿片の調剤薬です。 アツミゲシ[渥美芥子](セティゲルム種) あへん法で禁止 原産地 南ヨーロッパ ハカマオニゲシ[袴鬼芥子] 麻薬及び向精神薬取締法で禁止 オニゲシとケシの交配種といわれる <栽培して良いケシと、いけないケシの見分け方> ヒナゲシとケシ/アツミゲシの見分け方 いけないケシは、ヒナゲシに比べ、茎、葉が白っぽく(ワックス質)、毛が少ない (殆ど無い)、葉を揉むと嫌な臭いがし、葉が直接茎を抱き込むようについて いる。 オニゲシとハカマオニゲシの見分け方 ガクの表面に硬毛がはえていますが、その硬毛が立っているのがオニゲシ で、寝ているのがハカマオニゲシで、また、 ハカマオニゲシには花の下に4〜8個の苞葉があります。 国に拠っては、園芸用の栽培が許可されているところがあり、海外旅行などで知らないうちに持ち込むことが無いように注意しましょう。 |