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別名 | ハルオミナエシ(春女郎花) |
分類 | キンポウゲ科 カラマツソウ属 |
生薬名 | カノコソウ(吉草根・纈草根) 日本薬局方 |
薬用部分 | 根、根茎 |
成分 | 揮発油(14%)ボルニルアセテイト、βーカルフィレン、イリドイド(バレポトリエイト)、バレテイト、イソバレテイト、アルカロイド などで、特有の強い臭気があります。 |
適用 | 鎮静薬としてのカノコソウチンキとして用い、香りにも鎮静効果がある。 漢方でも精神不安定やヒステリーの鎮静剤に配剤される。 ヒステリー、神経過敏症、心悸亢進(しんきこうしん)に用いられ、ストレスなど神経系の興奮などを抑制して神経伝達物質の働きを促すことで、神経の興奮を抑えます。 (注意) 活性成分のバレポトリエイトは、鎮静、抑制作用、睡眠作用があるとされており、既に睡眠薬を常用している場合は服用を避けるべきです。 非常に多量に使用した場合、麻痺および心臓の鼓動が弱まることがあるそうで、推薦された量を超して使用してはならな。 |
欧州での 利用法 |
セイヨウカノコソウ(バレリアン)があり、ローマ時代から鎮静薬、緩和薬、ヒステリーなどの薬として用いられています。 中世では「全ての病気を治す薬」とされており、非常に多くの薬効を持つことで有名で、特に癲癇(てんかん)の治療は有名でよく知られています。 鎮静、けいれん止め、そして利尿に作用し、「19世紀のヴァリアム(精神安定剤)」と呼ばれ、身体をリラックスさせる効果がある世界中で認められています。 乾燥した生薬を、フウ(phu)と呼び、生薬が特有な変なにおいがあるという語源になります。 英名バレリアン(Valerian)とは、ストレスを取り除き、精神が安定して楽になり良くなるということで、名前の由来は”ラテン語”の”バレーレ/良くなる”という意味に由来するとのことです。 |
名前の由来 | 花序についた淡紅色の蕾と白い花が「鹿の子」絞り模様に見えることに由来します。 生薬名の吉草根は纈草根が正字で、纈は”ゆいはた/ゆはた”と読み、意味は、しぼり染め、くくり染め、目結(めゆい)などと、絞り染めの意味で、絞り模様の花が付く草で薬用部位を表す根を付けたもの。 *鹿の子絞り:絞り染めの一種で、小鹿の斑点に似ている事に由来 幕末の草木図説(1856)には、”カノコソウ一名ハルオミナエシ。伊吹山中多く自生す”という記述があり江戸末期には、別名” ハルオミナエシ”の名前は確定していたようで、由来は”春に咲く女郎花に似た咲き方の花”と言う所でしょうか。 |