別名 | カモミール、カミルレ、カモマイル |
分類 | キク科 シラギク属(ジャーマン種) カモマイル属 (ローマン種) カミツレモドキ属(ダイヤーズ種)<別名:コウヤカミツレ(紺屋)> 一年草のジャーマン種と多年草のローマン種、ダイヤーズ種があります。 |
原産地 | ヨーロッパ、西アジア原産 江戸幕府は、文政元年(1818年)に薬草60種類をオランダから取り寄せた中にカミツレが含まれていました。 |
利用部分 | 頭花 |
成分 | 精油、クマリン類、フラボノイド類を含む。 |
適用 | 消炎、鎮痛、鎮けい、発汗、強壮などの作用があって、かぜ、神経痛、リューマチ、腰痛、不眠症、小児ぜんそくなどに効き目があります。 また、腸管の蠕動(ぜんどう)を活発にする作用があり、便秘、下痢、胃腸炎、腹にガスがたまっているときなどに用います。 お茶の代わりに飲んでもよく、皮膚を暖かにして美容にもとても良いとされています。 口内炎、咽喉炎には煎じ液でうがいをします。歯痛にもよく、その他に痔にも用います。 また、消炎作用が強く、外用すると皮膚粘膜の炎症に効果があります。 花に含まれる成分「アズレン」が胃炎・胃潰瘍、炎症性皮膚疾患などの治療剤「アズノール」の製薬原料になります。 他の利用法として、浴剤としても神経痛、リューマチ、腰痛に、香料としてリキュールや香水、シャンプーなどにも利用されている。 [注意] 通経作用があるので、妊娠中は使用しない。 ダイヤーズ種:草木染の染料になり、染媒にミョウバンで明るい黄色、染媒に鉄でオリーブ色に染まります。 |
名前の由来 | 移入当時はオランダ名またはドイツ名のカミーレがカミルレと呼ばれ、”草木図説”に記載されています。 牧野富太郎博士は、カミルレにしようとしたようですが,訛ったカミツレが一般化していた。 英名はカモミール。カミルレは、やはり語呂が悪いですよね。 |
欧州での 利用法 |
紀元前2000年、古代バビロニアですでに薬用として用いられていた。 ギリシャ本草に「Chamaimelon」の名で収載されていて、ギリシャ語のChamomilla(低い)とMelon(リンゴ)からの造語で、草丈の低い花にリンゴのような香りがあるので付けられました。 ギリシャ時代には、負傷して帰国した兵隊達の傷を癒すための浴湯料として使用されていました。 代表的な民間薬で、発汗薬として感冒などに用いられ、又、嗜好料として飲用される。 消炎・保湿・発汗・鎮静・鎮痛などの作用があり、不眠症・胃痛・生理痛の緩和、湿疹など皮膚の炎症を鎮め肌を整えるなど、”女性のハーブ”ともいわれています。 ジャーマン種は、学名”マトリカリアレクティタ”と云い、その語源は“子宮”で、昔、婦人病に使われたことが由来だそうです。 |