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お題:  端整

ゲンノショウコ [現の証拠/玄草]
別名 ミコシグサ(御輿草)、ネコノアシグサ(猫足草)、イッシャイラズ(医者いらず)、タチマチグサ(たちまち草)
分類 フウロウ科 フウロソウ属
(白花種と紅花種があり、前者は関東で後者は関西に多いと云われる)
江戸時代から民間薬として用いられるようになった。
ドクダミ、センブリ、ゲンノショウコは、日本の3大民間薬と云えます。
この3種の薬草のうち中国で全く用いられていないのはセンブリだけで、ゲンノショウコ類は「老鶴草」、ドクダミは「魚腥草」の名で薬用とされています。
生薬名 ゲンノショウコ
ゲンノショウコは”Geranium thunbergii SIEB. et ZUCC.”で、日本薬局方ではGeranii Herba としてネパール産の”Geranii nepalense SWEET.”を指定していますが、日本のものはネパールのものと少し異なっていると云います。
薬用部分 根・茎・葉・花・種子
成分 タンニン、フラボノイド他
適用 健胃整腸・高血圧防止・リュウマチ・神経痛・肌をひきしめる
ゲンノショウコは、飲みすぎても便秘・下痢などの副作用がなく、優れた健胃整腸剤といえます。
煎じる場合は、時間をかけて十分煎じる必要があります。
フラボノイドは便秘に効果、タンニンは下痢に効果があり一見矛盾するような作用がありますが、どちらかに片寄ることはありません。副作用もありません。
利用方法 お茶・薬酒・浴湯
採取時期と
    注意
夏の土用の丑の日の前後がよく、しかも花の盛りのものが最も良いと云われ、それには二つ理由があり、一つはその時期のタンニンの含有率が最も高い、もう一つは花によって他の近縁有毒植物と区別するため。
ゲンノショウコの若い時の葉は、キンポウゲ類(ウマノアシガタやキツネノボタン)やトリカブトの有毒植物に非常によく似ているので注意が必要で、夏の開花期に採取すると花で確認ができます。
名前の由来 本草網目啓蒙(1803年)」には“根苗ともに粉末にして一味用いて痢疾を療するに効あり、故にゲンノショウコと言う”と記述があり、そのことから“現に良く効く証拠”に由来しています。
この流れの別名にイッシャイラズ(医者いらず)、タチマチグサ(たちまち草)があります。
種を飛ばした後の果実の鞘が上に反り返る姿を、御輿に見立てて“ミコシグサ(御輿草)”、また、葉の形を猫の足形に見立てて“ネコノアシグサ(猫足草)”とも呼ばれている。
ゲンノショウコの仲間イチゲフウロ、タチフウロ、コフウロ、シコクフウロ、アメリカフウロ、ヒメフウロなどは、ほとんどゲンノショウコと同じ目的で用います。
中国のゲンノショウコの仲間である老鶴草(ろうかくそう)は、全草を筋骨増強、リューマチ、解熱、はれものに煎じて用いています。

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