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お題:  盛夏に

ヘチマ  [糸瓜]
分類 ウリ科 ヘチマ属
原産地 西アジア〜熱帯アジア
日本には中国から奈良時代以前渡来説と江戸時代初期渡来説の極端な二説がありますが、江戸初期説が多いようです。
生薬名 シカ(糸瓜)
薬用部分 茎葉、茎の切断水、果実の繊維、種子、生の果実
成分 ヘチマサポニン、尿素、アミノ酸、ビタミンCなど
適用 茎葉:鎮咳、去痰、利尿、健胃、鼻炎に煎じて服用
茎の切断水:鎮咳、去痰、利尿に服用し、化粧水として使用
繊維の黒焼:通経、催乳、止血、鎮咳に服用
種子:月経過多に煎じて服用
生の果実:民間薬として輪切りにして煮出した汁を咳、痰、利尿薬として
       服用します。
食用:つぼみは、天ぷらに、若葉、果実の未熟果も、苦味がなく食用に、
   また、皮をむき、揚げ物や汁の実、漬物、日干しにして“干し瓜”とし
   て、冬季の保存食品にも利用します。
ヘチマタワシ:晩秋に果実を、さらして繊維だけにして、タワシを作ります
        この、ヘチマタワシは、江戸時代から静岡県の浜松、袋井
        が産地として有名でした。
化粧水として“美人水”と呼ばれていた、ヘチマ水はヘチマサポニンを含有し、肌の新陳代謝を活発にし、潤いを与え滑らかにし、肌の保湿効果を高めます。
江戸時代の大奥の御用達の“糸瓜水(しかすい)”は、文政五年・小石川御薬園の“御製薬差上帳”の記録によれば、ひと夏に一石一斗三升と記録があり、現在の石油かん11杯分に相当する量で、100株以上の
ヘチマを栽培していたようです。
名前の由来 果実に糸状の繊維が発達することから漢名で“糸瓜”と書いたのを訓読みして“イトウリ”と呼ばれていたがこれが、短縮化で“イ”の音が抜け“トウリ(と瓜)”と成りました。
この“と”は、いろは歌(四十八文字)の“い、ろ、は、に、ほ、へ・と・ち、り、ぬ、る...”の“と”は“へ”と“ち”の間にあることから、“と瓜”が“へち間瓜”となり、更に短縮化されて“へち間(ヘチマ)”と成ったと云われます
この手の、言葉遊びから名付けられた植物に、カスマグサ(かす間草)があります。
これは、カラスノエンドウ(烏野豌豆)とスズメノエンドウ(雀野豌豆)の中間の大きさということから、カラスの“カ”とスズメの“ス”の間(あいだ)の草と云うことです。
また、自分の奥さんを“山の神”と呼ぶのも、いろは歌の“い、ろ、は、に...う、ゐ、の、おく・やま、け、ふ、こ、え、て...”の“おく(奥)”は“やま(山)”の上(うえ・かみ:昔の文章は縦書き)なので、“奥は山のかみ(上)”となり、かみ(上)をかみ(神)にかけて、“奥は山の神”となり、奥さんのことを“山の神”と呼ぶようになりました。
そのうちに、親愛の情を込めて“山の神さん”とも云われるようになり、ここまで云うとお解りと思いますが、そうです、“かみさん”とか“おかみさん”の語源にもなっているのです。
“山の神(やまのかみ)さん”が短縮化され“山の”が抜け“かみさん”となります。
さて、皆さんだったら“かみさん”の“かみ”に、どのような漢字を充てますか?
辞書によると“上(かみ)さん”で尊敬語の“お”付けたを“おかみさん”は“御上・女将・内儀・御神さん”の漢字を充てるようです。
私なりにかみさんの“かみ”に充てる漢字を考えてみると“神・守・噛・咬・加美・加身・暇身”などが上がりましたが、皆さんは如何でしょうか。

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