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別名 | ルー(Rue 英名)、ウンコウ・ウンソウ(芸香・芸草 漢名) |
分類 | ミカン科 ヘンルーダ属 |
原産地 | 南欧 日本への渡来時期は色々説があり、 1、平安時代には、輸入されていた:和名抄(934年頃成立)には “芸香 禮記注云 芸(音雲 和名久佐乃香) 香草也”とあり、漢名を “芸香(うんこう)・芸草(うんそう)”として知られていたが、平安時代の 人達は日本に自生する“マツカゼソウ(松風草ミカン科マツカゼソウ属 )”と誤認していて、ヘンルーダではないと云うのが定説です。 2、江戸時代初〜中期にオランダから輸入された:大和本草(貝原益軒著 1709年)に“ヘンルウダ 近年紅夷ヨリ来ル 是紅夷ルウダナリ”と 記載されていて、これが根拠となっているが、牧野博士によればコヘ ンルーダ(ミカン科ヘンルーダ属学名Ruta chalepensis)であるとされ ています。 この時点でも、まだ、芸香・芸草はマツカゼソウと思われていました。 3、江戸末期(嘉永〜安政年間1848〜1860年)に初めてヘンルーダ(ミ カン科ヘンルーダ属学名Ruta graveolens)は渡来し、漢名の芸香・ 芸草がヘンルーダであることが判ったわけです。 このことから、日本ではマツカゼソウの古名が芸香・芸草と云う事になります。 |
薬用部分 | 地上部 |
成分 | メチルノニルケトンが90%で、他リモネン、ルチン、タンニン、アルカロイドなど |
適用 | <ハーブ・香味料> かっては料理の香味料としたが、多量に使うと有毒です。 <薬用> 高血圧・脳出血の予防、神経性の内臓疾患、月経の促進に効果があります。 外部薬としてはリウマチ・神経痛・関節痛を和らげる効果があります。 ※子宮を刺激する作用があるので妊娠中は絶対服用しない。 昔は堕胎薬として使用されていたこともあるそうです。 また、目の過敏症を引き起こしたり、皮膚につけると発疹ができる場 合があります。薬草と毒草が紙一重の植物ですので、使用は慎重に 生や乾燥させた小枝は本や衣服の駆虫にまたハエ・ノミ除けなどの虫除けに使えます。 |
本家欧州で の利用方法 |
<目の疲れに> ローマ時代には目を酷使する彫刻家達が煎じ薬で目の疲れを癒し、レオナルド・ダ・ヴィンチも使っていたとか。 中世の修道士達は、聖書などの写本で疲れた目や頭痛を治すために常備していたとも云われます。 <万能薬として> 医術が魔術と同一だった頃から、悔恨とか神の恵みのハーブとも呼ばれております。カトリックのミサの前に、ルーの枝から聖水を振掛け悪魔を取払う習慣が、「神の恵み」になったようです。 中世には狂気を治す薬として、真夜中に集めた夜露にルーを混ぜたものを用いたようです。 あらゆる毒の解毒剤としても用いられました。 |
名前の由来 | オランダ語のWijnruitの転訛したものと云われ、蘭説弁惑(大槻玄沢著1799年)に“ヘンルウダはウウィインルウダなり”とあります。 ”芸香・芸草の話”は、ここクリック |