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お題:  天に上る

ハトムギ [鳩麦]
分類 イネ科 ジュヅダマ属
ムギ類とは異なり、トウモロコシに最も近い穀物です。
原産地 東南アジア
日本には、奈良時代に中国から渡来し、民間で薬用として用いられていたようですが、江戸時代中期以降になってから、幕府の主導により栽培が進められました。
生薬名 ヨクイニン(ヨク苡仁)  日本薬局方
薬用部分 殻に包まれた果実(生薬のヨくイニンは殻を取った実の部分です)
成分 コイクセラノイド、デンプン、蛋白質、脂肪油カルシウム、鉄、カリウム、ビタミンB2、など
適用 健胃、解熱、利尿、消炎、鎮痛、排膿、滋養強壮、浮腫
民間では、いぼとり、肌荒れに煎じて用いられる。
中国の“神農本草経(西暦500年前後に、当時伝えられていた古書をまとめたもの)”には“筋肉が異常緊張してひきつり、屈伸できないもの、関節炎、リューマチの疾患、疼痛のある身体マヒによい”とあり、“久しく服すれば強壮薬にもなる”とも記載されています。
しかし、美肌やイボとり、母乳を増すという記載は漢方には無くて、貝原益軒が民間で行われていた療法を“大和本草(1708年)”にて紹介したのが最初です。
名前の由来 古名は“ショクムギ、朝鮮麦、唐麦”などと呼ばれていて、漢名は“?苡(ヨクイ)”と書きました。
江戸時代までは、1反歩で4石の収穫があることから“四石麦”と名付けられていましたが、明治以降にハトが好んでの食べるので“ハトムギ”という名が付いたと云われます。

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