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別名 | カタシログサ(片白草) |
分類 | ドクダミ科 ハンゲショウ属 |
生薬名 | サンパクソウ(三白草) |
薬用部分 | 葉 |
成分 | 精油、フラボノイド |
適用 | 利尿、むくみ、解熱、解毒、黄疸に煎用 腫れ物、おでき、皮膚病に生葉を揉んですり潰したものを患部に外用 |
名前の由来 | この植物の名前には、半夏生と半化粧の文字が充てられている。 その半夏生とは、中国から伝えられた暦(紀元前770年頃に作られ、日本では奈良時代に使い始められた)と共に伝えられた二十四節気と、更に二十四節気の各一節気を三つに分けた七十二候の一つが半夏生です 半夏生は夏至(太陽黄経90°)から11日目(太陽黄経100°)で7月2日前後になります。 この頃に、この植物の上部の2、3枚の葉が白くなり花も咲くことから七十二候の半夏生の言葉を充てたとする説と古くはカタシログサ(片白草)と云われたように花の時期になると葉の表が白くなることに着目した古名が、半化粧と呼ばれるようになった背景に、“ケショウ(化粧)”の歴史との関わりがあると思われるので調べてみると、宮廷などの女性の化粧は、暦と同様に中国から奈良時代伝えられ“化粧・仮粧”と書き“けわい・けそう・おつくり”などと云ったようで、身だしなみ全般を指しいたようです。 “けしょう”と云われ始めたのは室町時代以後と云われており、江戸時代の中期以降になって、化粧と書いて“けわい”と“けしょう”との読みと意味を区別するようになります。 “けわい”:身だしなみ全般を指し、広い意味での化粧です(旧来からの 意味)。 “けしょう”:白粉を塗る、紅を差すなどの、メイクアップで、狭い意味の化 粧です(新しい意味)。 この様に、江戸時代の中期にならないと、ハンゲショウの花期のみ葉が白くなる現象を白粉を塗った時だけ白くなる化粧(けしょう)と結びつけられなかったのです。 次に“半化粧”の“半”の説として その一、葉の表の葉柄側の半分程度が白くなるので。 そのニ、葉の表裏の表のみが白くなるので。 などの説がありますが、私見ですが量的な意味の半分では無いと思っています。 むしろ、中途半端な化粧とか、半端な化粧のの意味が強いのではないかと考えるわけです。 江戸時代中期頃の白粉の塗り方は、顔からうなじ、襟足へと、はたまた、胸の方は乳房の下辺りまで、背中側は肩甲骨の下辺りまで白粉を塗っていたわけですから、この植物の葉の白くなり方は、中途半端な化粧に 見えたと思います。 この“ハンパナケショウ(半端な化粧)”が短縮化と転訛により“ハンゲショウ(半化粧)”の言葉が、まず生まれたと考えられます。 漢名は“三白草”と書き、三枚ほど葉が白くなることに由来し、半夏生とは書きません。 暦の“半夏生”とは、和名のカラスビシャク(烏柄杓)が生ずる日であって、漢名は半夏(ハンゲ)と云い、この頃に他のテンナンショウ属と同じような花を咲かせることに由来しています。 ややっこし話ですが、中国で生薬として使っていた植物の花が夏の半ばに咲くので、この植物に半夏と名付け、それが中国の暦に半夏の咲く頃として半夏生と云う言葉が生じ、暦と共に日本に伝わり半夏生と云う言葉が日本で普及していった。 方や、カタシログサと呼ばれていたものが、ハンゲショウと呼ばれるようになり、音読みが同じ半夏生と云う漢字も充てたと考えられます。 これは漢字の誤用だと思うのですが、如何でしょうか。 |
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