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分類 | ユリ科 ハナスゲ属 |
原産地 | 中国 日本へは江戸時代中期の享保年間(1716〜1736年)に渡来した。 |
生薬名 | チモ(知母) 日本薬局方 |
薬用部分 | 根茎 |
成分 | スピロスタン系ステロイドサポニン、タンニン他 |
適用 | 消炎、解熱、止瀉、利尿、鎮痛、鎮静薬などの目的に漢方(白虎湯、白虎加人参湯、酸棗仁湯)に配剤される。 |
名前の由来 | 葉が菅の葉に似て、スゲより綺麗な花が咲くことから。 <知母(中国の民話)> 昔、子供のいない一人ぼっちの薬草採りのお婆さんがいました。 お婆さんは貧しい病人にはただで薬草をあげていたので蓄えがなく、年とって山へ薬草採りに行けなくなってからは物乞いをしなければなりませんでした。 お婆さんは薬草の見分け方や使用法を誰かに伝えたいと思い、自分の息子になってくれる人を捜しましたが、薬草を売ってお金儲けをしようと考えている人ばかりだったので、お婆さんは誰にも教えませんでした。 冬の寒い日、ある家の前でお婆さんは空腹で動けなくなりましたが、その家の木こりの夫婦が家に入れて温かいお粥を食べさせてくれました。 それから、お婆さんと木こりの夫婦は本当の親子のように暮らしました。 お婆さんは夫婦の赤ん坊の世話をし、夫婦は実の母親のようにお婆さんに仕えました。 3年ほど経ってお婆さんが80歳になったある夏の日、お婆さんが山を恋しがるので木こりはお婆さんをおぶって山に登りました。 お婆さんは、白地に紫の筋のある花をつけた細い葉の野草を指差し、その黄褐色の根が薬草であることを教えました。 「私は貧乏人を助けてくれる心優しい働き者に薬草を伝えたかった。母の心を知ってくれる息子にめぐりあえて嬉しいので、この薬草を知母と名付けよう。」 木こりはその後、木こりをやめて薬草採りになって病人を治し、お婆さんの望み通り貧しい人々の力になりましたとさ。 |