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別名 | アミガサユリ(編笠百合) |
分類 | ユリ科 バイモ属 |
原産地 | 中国 日本へは、江戸時代中期に薬用として渡来したと云われますが、万葉集の20巻−4323の『等伎騰吉乃 波奈波佐家登母 奈尓須礼曽 波波登布波奈乃 佐吉泥己受祁牟』 作者: 丈部真麻呂 “時々の、花は咲けども、何すれぞ、母とふ花の、咲き出来ずけむ” の“母とふ花(波波登布波奈)”がバイモ(アミガサユリ)であると云われていて、渡来時期は江戸時代中期か奈良時代以前かの大きな違いがあります。 江戸時代中期説が、多いようですが、明らかではありません。 現在では、一部で野生化が始まっているようです。 |
生薬名 | 中国産の同属の他の種も薬用として利用し、その総称としてバイモ(貝母) 本種から調製したものを浙貝母(せきばいも)と云い、浙江省(せつこうしょう)で多く産出し、また、川貝母(せんばいも)とは、巻葉貝母(けんようばいも)から調製したもので、四川省で産出するなどがあります。 |
薬用部分 | 鱗茎 外皮を除いて、石灰をまぷし、乾燥させたもの |
成分 | アルカロイド(フリチリン、フリチラリン、ベルチチンなど)他 |
適用 | 鎮咳、去痰、排膿、催乳薬として感冒、気管支炎、肺炎などの目的に漢方薬(清肺湯、貝母湯、滋陰至宝湯、瓜呂枳実湯、当帰貝母苦参丸など)に配剤される。 民間薬として、咳止めに砂糖を加え煎じて服用します。 使用するにあたっては、血圧降下、呼吸運動中枢のマヒ作用があるので、用量には十分注意をする必要があり、専門家の指示の上で使用することが必要です。 日本産のクロユリ、ホソバナコバイモ、コシノコバイモが同属ですが、これらは薬草としては使用しません。 |
有毒部分 | 鱗茎 |
有毒成分 | フリチリン、フリチラリン、ベルチチンなど |
中毒症状 | 血圧降下、呼吸麻痺、中枢神経麻痺など |
名前の由来 | 鱗茎は2個の白い鱗片の一方が他方を抱くように重なり合ってハマグリに似ていて、中国の本草経集注(陶弘景著500年頃)には、“貝が寄り集まったようだから貝母と名付けた”とあります。 この漢名の“貝母”の音訓が和名となりました。 また、花の色が淡黄緑色で内側の網目模様から、アミガサユリ(編笠百合)とも呼ばれます |
春植物 | 余り知れれておりませんが開花期は3〜4月頃で、5〜6月には、種子も実り葉が黄色に変色して、茎、葉ともに枯れ始め、長い休眠に入ります。 ”春の妖精の話”は、ここクリック |