未映像化・未放送作品一覧
Undramatized/Unaired Titles
第12シリーズ予定の長編
Three Act Tragedy (三幕の殺人)
有名な俳優、サー・チャールズ・カートライトが開いたパーティの席上で牧師が変死した。牧師は誰からも恨みの買いようがない性格で、殺害の動機など考えられない人物だったため、ポワロは他殺説を支持しなかったが、やがて同様の状況で第二の死が……
1935年刊行。邦訳は、クリスティー文庫『三幕の殺人』、創元推理文庫『三幕の悲劇』、新潮文庫『三幕殺人事件』ほか。第12シリーズ4作品の一つとして制作され、イギリスおよびノルウェーほかで放送済み。
The Clocks (複数の時計)
タイピストのシェイラが指定された家へ出向いてみると、そこには男の刺殺体が横たわっていた。それはその家の住人であるミス・ペブマーシュも見知らない男で、しかも死体のあった部屋にはなぜかたくさんの時計が持ち込まれて置かれていた……
1963年刊行。邦訳は、クリスティー文庫『複数の時計』ほか。第12シリーズ4作品の一つとして制作され、ノルウェーほかで放送済み。
Hallowe'en Party (ハロウィーン・パーティ)
ハロウィーン・パーティの席上、ある少女が殺人を見たことがあると言い出した。そのときは誰も本気にしなかったが、やがて少女は死体となって発見された。事件の謎を追うポワロは少女が見たという殺人をたどって過去へと遡っていく……
1969年刊行。邦訳は、クリスティー文庫『ハロウィーン・パーティ』ほか。第12シリーズ4作品の一つとして制作され、イギリスおよびスウェーデンほかで放送済み。
Murder on the Orient Express (オリエント急行の殺人)
ポワロが乗り合わせたオリエント急行は季節外れの満員だった。ところが、そのオリエント急行はユーゴスラビアの山中で大雪のために立ち往生、しかも乗客の富豪が何者かに刺殺されてしまう。ポワロが捜査に乗り出すも、乗客全員に堅牢なアリバイが……
1934年刊行。邦訳は、クリスティー文庫『オリエント急行の殺人』、創元推理文庫『オリエント急行の殺人』、新潮文庫『オリエント急行殺人事件』ほか。第12シリーズ4作品の一つとして制作され、イギリスおよびアメリカで放送済み。
その他の長編
The Big Four (ビッグ4)
南米へ出かけようとしていたポワロの部屋に現れた瀕死の男は、“ビッグ4”と呼ばれる国際犯罪組織の情報を伝えて事切れた。この事件に端を発し、ポワロとヘイスティングスは世界制覇をもくろむ謎の犯罪組織を相手に決死の戦いへ……
1927年刊行、雑誌連載は1924年。邦訳は、クリスティー文庫『ビッグ4』、創元推理文庫『謎のビッグ・フォア』ほか。
Dead Man's Folly (死者のあやまち)
お祭りで犯人探しの出し物を手がけるオリヴァ夫人から、どこかおかしな感じがすると呼び出されたポワロ。はたして被害者役の少女が本当に死んでいるのが発見され、また屋敷の女主人が姿を消した。どちらもこれといった動機が見つからず、捜査は難航するが……
1956年刊行。邦訳は、クリスティー文庫『死者のあやまち』ほか。
Elephants Can Remember (象は忘れない)
十数年前の心中事件にまつわる奇妙な謎、夫が先に妻を撃ったのか、それとも妻が先に夫を撃ったのか。この謎についてオリヴァ夫人から相談を受けたポワロは、昔を覚えている“象”たちを訪ね、過去の事件を再構成していく……
1972年刊行。クリスティーが最後に執筆したポワロ譚。邦訳は、クリスティー文庫『象は忘れない』ほか。
Curtain (カーテン)
ポワロからの手紙を受けとったヘイスティングスは昔懐かしきスタイルズ荘を訪れ、旧友ポワロとの再会をはたす。ところが再会を喜ぶのも束の間、このスタイルズ荘には連続殺人犯Xが滞在し、今も新たな獲物を狙っているという……
1975年刊行。第二次大戦中に執筆されて保管されていたという、ポワロ最後の事件。邦訳は、クリスティー文庫『カーテン』ほか。
連作短編《ヘラクレスの冒険》シリーズ
The Nemean Lion (ネメアのライオン)
ヘラクレスの偉業にたとえられる事件だけを扱おうとするポワロにミス・レモンが差し出した手紙の依頼内容はなんと犬捜し。憤慨するポワロだったが、どこか興味を惹かれて……
1939年発表。邦訳は、クリスティー文庫『ヘラクレスの冒険』所収の「ネメアのライオン」ほか。
The Lernean Hydra (レルネーのヒドラ)
最近、妻を亡くしたドクター・オールドフィールドは、村で妻殺しの噂を立てられていた。その首を切り落としてもすぐに別の首が生えてくるヒドラのような噂を相手にポワロは……
1939年発表。邦訳は、クリスティー文庫『ヘラクレスの冒険』所収の「レルネーのヒドラ」ほか。
The Arcadian Deer (アルカディアの鹿)
車が故障、田舎の宿で立ち往生をくったポワロは、まるでギリシャの神を思わせるような風貌の青年から、美しい金髪をした娘の行方を捜してほしいと頼まれて……
1940年発表。邦訳は、クリスティー文庫『ヘラクレスの冒険』所収の「アルカディアの鹿」ほか。
The Eurymanthian Boar (エルマントスのイノシシ)
スイスを訪れていたポワロは、偶然出会った旧友のルマントゥーユ警視に頼まれて、イノシシのように危険な殺人犯が一味と密会するという雪山の山荘へ向かうが……
1940年発表。邦訳は、クリスティー文庫『ヘラクレスの冒険』所収の「エルマントスのイノシシ」ほか。
The Augean Stables (アウゲイアス王の大牛舎)
ある低俗な週刊誌が先代の首相のスキャンダルを暴こうとしており、困ったことにそれはすべて事実だという。現首相からの依頼でポワロが政治危機を防ぐために乗り出すが……
1940年発表。邦訳は、クリスティー文庫『ヘラクレスの冒険』所収の「アウゲイアス王の大牛舎」ほか。
The Stymphalean Birds (スチュムパロスの鳥)
若きイギリス人次官のウェアリングは、静養先の湖畔のホテルで、老婦人とその娘に出会った。乱暴な夫がいるという娘を救おうとして、彼は思わぬ窮地に陥ることに……
1939年発表。邦訳は、クリスティー文庫『ヘラクレスの冒険』所収の「スチュムパロスの鳥」ほか。
The Cretan Bull (クレタ島の雄牛)
ポワロを訪ねてきた娘が言うには、婚約者が自分の気が狂いかけていると言って婚約を破棄したがっているらしい。娘の訴えを受け、ポワロはその婚約者の家へ出向くが……
1939年発表。邦訳は、クリスティー文庫『ヘラクレスの冒険』所収の「クレタ島の雄牛」ほか。
The Horses of Diomedes (ディオメーデスの馬)
ポワロはドクター・ストッダートからの電話でミューズ街に出向いた。そこで開かれたパーティでは、麻薬が吸われていたに違いないという。麻薬の出所ははたして……
1940年発表。邦訳は、クリスティー文庫『ヘラクレスの冒険』所収の「ディオメーデスの馬」ほか。
The Girdle of Hippolyta (ヒッポリュテの帯)
ポワロが絵画の盗難事件で渡仏しようとしていたところ、ジャップ警部がフランスで起きた女子学生失踪事件の話を持ち込んできた。ポワロは失踪事件に強く興味を惹かれて……
1939年発表。邦訳は、クリスティー文庫『ヘラクレスの冒険』所収の「ヒッポリュテの帯」ほか。
The Flock of Geryon (ゲリュオンの牛たち)
ある新興宗教の教団で、富裕な婦人が全財産を教団に遺して死亡する例が続いていた。その教団にいる友人を心配するミス・カーナビーとともに、ポワロは捜査に乗り出すが……
1940年発表。邦訳は、クリスティー文庫『ヘラクレスの冒険』所収の「ゲリュオンの牛たち」ほか。
The Apples of the Hesperides (ヘスペリスたちのリンゴ)
ポワロはボルジア家の酒杯の捜索を依頼された。それは国際的な盗賊団によって盗まれたのだが、犯人の死亡によって行方が知れなくなってしまったのだという……
1940年発表。邦訳は、クリスティー文庫『ヘラクレスの冒険』所収の「ヘスペリスたちのリンゴ」ほか。
The Caputure of Cerberus (ケルベロスの捕獲)
ポワロはロンドンの地下鉄の人混みの中で、かつての想い人ロサコフ伯爵夫人と偶然すれちがった。伯爵夫人は別れ際、「地獄へいらして」と言い残したの
だが……
1947年発表。邦訳は、クリスティー文庫『ヘラクレスの冒険』所収の「ケルベロスの捕獲」ほか。
The Capture of Cerberus (ケルベロスの捕獲)
戦争の気配は色濃く、ヨーロッパは不安の影に覆われていた。ジュネーブのホテルでポワロは、旧知のロサコフ伯爵夫人からある人物を紹介されるが……
未発表、推定執筆時期は1939年頃。雑誌連載で掲載されるはずだった、短編集収録の同名作品の別バージョン。邦訳は、クリスティー文庫『アガサ・クリスティーの秘密ノート〔上〕』所収の「ケルベロスの捕獲」ほか。
同型の作品がすでに映像化済の短編
The Market Basing Mystery (マーケット・ベイジングの怪事件)
休暇でマーケット・ベイジングを訪れたポワロ、ヘイスティングス、ジャップ警部の3人。ところが、近くの邸宅で不自然な射殺体が発見されて捜査に出向くことに……
1923年発表。「ミューズ街の殺人」の原型。邦訳は、クリスティー文庫『教会で死んだ男』所収の「マーケット・ベイジングの怪事件」、創元推理文庫『ポワロの事件簿2』所収の「マーキット・ベイジングの謎」ほか。
The Submarine Plans (潜水艦の設計図)
ポワロとヘイスティングスが夜中に呼び出されたのは国防大臣アロウェイ卿の邸宅だった。なんと新型の潜水艦の設計図が盗まれたというのだが……
1923年発表。「なぞの盗難事件」の原型。邦訳は、クリスティー文庫『教会で死んだ男』所収の「潜水艦の設計図」、創元推理文庫『ポワロの事件簿2』所収の「潜水艦の設計図」ほか。
The Christmas Adventure (クリスマスの冒険)
同居していたヘイスティングスが南米へ移住してしまったポワロは、クリスマス休暇をある老婦人の家で過ごしていた。しかし、その背後にはある目的が……
1923年発表。「盗まれたロイヤル・ルビー」の原型。邦訳は、クリスティー文庫『マン島の黄金』所収の「クリスマスの冒険」ほか。
The Mystery of the Baghdad Chest (バグダッドの大櫃の謎)
パーティの翌朝、リッチ少佐宅のバグダッド製の大櫃から友人クレイトンの死体が発見された。少佐とクレイトン夫人の間の親密な関係が動機の殺人と思われたが……
1932年発表。「スペイン櫃の秘密」の原型。邦訳は、クリスティー文庫『黄色いアイリス』及び『マン島の黄金』所収の「バグダッドの大櫃の謎」、創元推理文庫『砂に書かれた三角形』所収の「バグダッドの櫃の謎」ほか。
The Second Gong (二度目のゴング)
時間に厳しい老人が晩餐の時間になっても姿を見せない。いぶかったポワロたちが書斎へ向かうと、老人は頭を撃ち抜かれて死んでいた。一見して自殺の状況ではあったが……
1932年発表。「死人の鏡」の原型。邦訳は、クリスティー文庫『黄色いアイリス』所収の「二度目のゴング」、創元推理文庫『砂に書かれた三角形』所収の「第二のドラ」ほか。
The Incident of the Dog's Ball (犬のボール)
老婦人から手紙を受け取ったポワロとヘイスティングスがその村を訪ねると、老婦人は数ヶ月前に死亡しており、直前に書き換えられた遺言で遺産は話し相手に渡っていた……
未発表、推定執筆時期は1933年頃。「もの言えぬ証人」の原型。邦訳は、クリスティー文庫『アガサ・クリスティーの秘密ノート〔下〕』所収の「犬のボール」ほか。
その他の短編
The Lemesurier Inheritance (呪われた相続人)
代々のリムジュリア家の長男は家督を継ぐ前に死亡していた。最近、長男のロナルドに事故が続くことに不安を覚えたリムジュリア夫人はポワロのもとを訪れるが……
1923年発表。邦訳は、クリスティー文庫『教会で死んだ男』所収の「呪われた相続人」、創元推理文庫『ポワロの事件簿2』所収の「呪われた相続」ほか。
Poirot and the Regatta Mystery (ポワロとレガッタ)
イヴは有名なダイヤ“明けの明星”を皆の前で見事に消し去って見せた。ところが彼女が種明かしをする段になってみると、“明けの明星”は本当になくなっていたという……
1936年発表。邦訳は、雑誌「EQ」1994年5月号に「ポワロとレガッタ」が掲載。現在はパーカー・パイン物に書きかえられ、「レガッタ・デーの事件」として『黄色いアイリス』に収録。
The Greenshore Folly
未発表、推定執筆時期は1954年頃。長編『死者のあやまち』の原型。未訳。
戯曲
Black Coffee (ブラック・コーヒー)
著名な科学者のクロード・エイモリー卿は、爆薬の化学式を盗んだ未知の犯人に対して、明かりの消えているうちにそれを返せば不問に付すと言明。しかし、再び明かりがついたとき、卿は死んでいた。そこへ卿の依頼を受けたポワロが到着し、捜査を始めるが……
1934年刊行。邦訳は、クリスティー文庫『ブラック・コーヒー』ほか。チャールズ・オズボーンによる小説化もあり。
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