二重の罪
Double Sin

放送履歴

日本

オリジナル版(44分30秒)

  • 1991年01月22日 22時20分〜 (NHK総合)
  • 1992年04月27日 17時05分〜 (NHK総合)
  • 1998年10月29日 15時10分〜 (NHK総合)
  • 2003年06月12日 18時00分〜 (NHK衛星第2)

ハイビジョンリマスター版(50分00秒)

  • 2016年02月13日 16時00分〜 (NHK BSプレミアム)
  • 2016年07月20日 17時00分〜 (NHK BSプレミアム)

海外

  • 1990年02月11日 (英・ITV)

原作

邦訳

  • 「二重の罪」 - 『教会で死んだ男』 クリスティー文庫 宇野輝雄訳
  • 「二重の罪」 - 『教会で死んだ男』 ハヤカワミステリ文庫 宇野輝雄訳
  • 「二重の罪」 - 『砂に書かれた三角形』 創元推理文庫 宇野利泰訳

原書

雑誌等掲載

  • Double Sin, Sunday Dispatch, 23 September 1928 (UK)
  • By Road or Rail, Detective Story Magazine, 30 March 1929 (USA)

短篇集

  • Double Sin, Double Sin and Other Stories, Dodd Mead, 1961 (USA)
  • Double Sin, Poirot's Early Cases, Collins, September 1974 (UK)

オープニングクレジット

日本

オリジナル版

名探偵ポワロ / AGATHA CHRISTIE'S POIROT / DAVID SUCHET // HUGH FRASER / PHILIP JACKSON / PAULINE MORAN / 二重の罪, DOUBLE SIN / Dramatized by CLIVE EXTON

ハイビジョンリマスター版

名探偵ポワロ / DAVID SUCHET / AGATHA CHRISTIE'S POIROT / 二重の罪 // HUGH FRASER / PHILIP JACKSON / PAULINE MORAN / DOUBLE SIN / Dramatized by CLIVE EXTON

エンディングクレジット

日本

オリジナル版

原作 アガサ・クリスティー 脚本 クライブ・エクストン 監督 リチャード・スペンス 制作 LWT(イギリス) / 出演 ポワロ(デビッド・スーシェ) 熊倉一雄 ヘイスティングス(ヒュー・フレイザー) 富山敬 ジャップ警部(フィリップ・ジャクソン) 坂口芳貞  ミス・レモン 翠準子 メアリ 玉川紗己子 ミス・ペン 藤波京子  中尾隆聖 田中真弓 北町嘉朗 緒方賢一 島香裕 片岡富枝 松岡文雄 松岡洋子 島田敏 小関一 / 日本語版 宇津木道子  山田悦司 福岡浩美 南部満治 金谷和美

ハイビジョンリマスター版

原作 アガサ・クリスティー 脚本 クライブ・エクストン 演出 リチャード・スペンス 制作 LWT (イギリス) / 出演 ポワロ(デビッド・スーシェ) 熊倉 一雄 ヘイスティングス(ヒュー・フレイザー) 富山 敬/安原 義人 ジャップ警部(フィリップ・ジャクソン) 坂口 芳貞 ミス・レモン(ポーリン・モラン) 翠 準子  メアリ 玉川 砂記子 ミス・ペン 藤波 京子  中尾 隆聖 田中 真弓 北町 嘉朗 緒方 賢一 島香 裕 片岡 富枝 松岡 文雄 松岡 洋子 島田 敏 小関 一 倉持 良子  日本語版スタッフ 翻訳 宇津木 道子 演出 山田 悦司 音声 金谷 和美 プロデューサー 里口 千

海外

オリジナル版

Hercule Poirot: DAVID SUCHET; Captain Hastings: HUGH FRASER; Chief Inspector Japp: PHILIP JACKSON; Miss Lemon: PAULINE MORAN; Norton Kane: ADAM KOTZ; Mary Durrant: CAROLINE MILMOE; Miss Penn: ELSPET GRAY; Sergeant Vinney: DAVID HARGREAVES; Police Constable Flagg: GERARD HORAN; Mr Baker Wood: MICHAEL J. SHANNON; Lady Amanda Manderley: AMANDA GARWOOD; Speedy Tours Rep.: PAUL GABRIEL; Billy Arkwright: HARRY GOODIER; Hotel Receptionist: JEFFREY PERRY; Pianist: ANNE SMALL; Landlady: MIRANDA FORBES; Dicker: GEORGE LITTLE; First Urchin: NED WILLIAMS; Second Urchin: JACK WILLIAMS; Stunts: ANDY BRADFORD, CHRISSIE MONK / Developed for Television by Picture Partnership Productions / (中略) / Production Designer: MIKE OXLEY / Directors of Photography: PETER BARTLETT, VERNON LAYTON / Theme Music: CHRISTOPHER GUNNING; Incidental Music: RICHARD HEWSON; Conductor: DAVID SNELL / Executive Producer: NICK ELLIOTT / Producer: BRIAN EASTMAN / Director: RICHARD SPENCE

あらすじ

 北部を旅行中、ポワロとヘイスティングスは、おばの営む古美術商の手伝いをしているという少女メアリと出会った。細密画が盗まれたと訴える彼女に対し、乗り気でないポワロに代わってヘイスティングスが捜査に乗り出すが……

事件発生時期

1935年10月上旬

主要登場人物

エルキュール・ポワロ私立探偵
アーサー・ヘイスティングスポワロのパートナー、大尉
ジェームス・ジャップスコットランド・ヤード主任警部
フェリシティ・レモンポワロの秘書
メアリ・ダラントアンティーク店見習い
エリザベス・ペンアンティーク店経営、メアリのおば
J・ベッカー・ウッドアンティークのコレクター、アメリカ人
ノートン・ケイン貧弱な口髭の男
レディー・アマンダ・マンダレーケインの同行者
ビニー巡査部長
デンジル・フラッグ巡査

解説、みたいなもの

 原作との大きな違いは、ポワロが最初は引退をほのめかして事件に乗り気でなく、ヘイスティングスが捜査にあたる点と、ジャップ警部の講演ツアーにまつわるサイドストーリーが追加されている点。前者について言えば、第2シリーズではほかの話でも捜査中にヘイスティングスが単独行動する場面が多く、ポワロについてまわるだけでない、独立したヘイスティングスが描かれており、その一環としての脚色なのだろう(もっとも、半分くらいしか成功しないのはご愛敬だけれど)。後者については、ドラマ前半の何気ないポワロの行動がラストシーンへの伏線となっていることに注目。その他の違いでは、旅行を言い出すのがヘイスティングスからポワロになっていたり、旅行先がイングランドの南部から北部に変わっていたり(南西イングランド出身であるクリスティーは自作の舞台に南イングランドを選ぶことが多く、原作で北部イングランドが舞台になることはすくない)、ノートン・ケインに関する要素が増強されていたりする。一方、もともと原作に登場しないミス・レモンはドラマでもほとんど本筋に絡まないが、彼女が見た、ポワロとヘイスティングスの声と台詞が入れ替わった夢は印象的。彼女が鍵を失くす原因になった子供たちが言う「ガイ」については、「ミューズ街の殺人」の紹介文を参照。
 バスの運賃をヘイスティングスが「安いですね、ウィンダーミアまで1ポンド6ペンス」と言うが、運賃は原語だと one and six で、これは「1シリング6ペンス」の意味。1ポンド6ペンスなら20シリング6ペンスに相当し、ぜんぜん安くない。
 メアリの「最初の大仕事」の細密画の作者だというジャン・バプティスト・ジャック・オーガスティンは、実在のフランスの細密画家。
 ウッド氏の滞在先は、台詞によると「レイク・ホテル」という名前だが、敷地に立っている看板には 'LAKE CASTLE (レイク・キャッスル)' と書かれている。そのウッド氏の部屋に置かれたベッドは、のちの調査によって500年前のイングランド王ヘンリー7世(在位1485年~1509年)のものであったことが判明したとのこと。撮影当時はエディンバラのアンティークショップの所有で、1970年代から1990年代にかけて映画やドラマの撮影に貸し出されていたという。[1]
 オリジナル版でジャップ警部の講演の前半部分を日本語と英語で聞き比べると、日本語では警部がノエル・カワードの歌に言及する部分などが落とされ、その分、話の内容が先行している。そうして稼いだ時間に挿入された「どういう人間かというと、それはすなわち素人探偵であり、あるいは時に職業的私立探偵です」という部分は、もともとはその直後にあった、カットされた場面の台詞。なお、この講演のチラシにある 'THURSDAY OCTOBER 3RD 8.30 PM' という部分から、事件の発生年は1935年であると推測される。また、会場の Women's Institute は「女子大(ホール)」ではなく「婦人会(館)」のこと。
 メアリとミス・ペンがミッドランド・ホテルのレストランへ到着した際にピアニストが弾いている曲は、「春の歌」として知られるメンデルスゾーンの作品62-6。ハイビジョンリマスター版ではその前にポワロたちがレストランの席へ着く場面があり、そこで演奏されているのはボッケリーニのメヌエットで、これはもともと弦楽五重奏曲(作品13-5)の第3楽章だったのをピアノ曲に編曲したもの。オリジナル版の日本語音声ではこの曲を聞くことはできないが、原語音声だとメアリとミス・ペンがホテルの裏手をやってくる場面で流れているのをすこしだけ聞くことができる。
 フラッグ巡査役のジェラード・ホーランは、ジェラルディン・マクイーワン主演の「ミス・マープル」の一篇、「予告殺人」ではフレッチャー巡査部長役を演じており、吹替も本作と同じ島香裕さんが担当。また、ケネス・ブラナー主演の映画「オリエント急行殺人事件」にも出演している。ミス・ペン役のエルスペット・グレイは、ジョン・ソウ主演の「主任警部モース」の一篇、「ニコラス・クインの静かな世界」のバートレット夫人役でも見ることができる。
 冒頭、ポワロとヘイスティングスが歩いている公園はホランド・パーク。ウィットコムという北部の海辺の町に存在する設定のミッドランド・ホテルは、実際にはランカシャーのモアカムにある同名のホテル(ちなみに、モアカムも別にミッドランズ(中部)と呼ばれる地域にはない)。一方、同じウィットコムにあるはずのバスの発着場や、ミス・ペンのアンティークの店、ジャップ警部が講演した女子大ホール周辺が撮影されたのは、モアカムから北東に20キロほど内陸に入ったカークビー・ロンズデールで、ハイビジョンリマスター版でのみ見られる、バス出発の日の朝にミッドランド・ホテルが映る場面で遠景に見える町並みは書割である。また、女子大ホール内部はロンドン郊外にあるラングドン・ダウン・センターのノーマンズフィールド・シアターで、ここはジュリア・マッケンジー主演「ミス・マープル4」の「魔術の殺人」でもストーニーゲイツ内の劇場として使われた。ウッド氏の滞在先のレイク・ホテルことウィンダミア湖畔のレイ城は、ビアトリス・ポターが滞在したり、ワーズワースの植えた桑の木があることで知られる。バス旅行の道程はレイ城近くのロー・レイで撮影されているが、そこからスタートしたはずのヘイスティングスたちのカーチェイスは、カークビー・ロンズデールから A683 号線を北上したヨークシャー・デイルズのはずれで撮影された。
 ヘイスティングスが船着き場で聞き込みをする場面では、湖の対岸を現代風の車が走っているのが小さく映ってしまっている。
 » 結末や真相に触れる内容を表示
  1. [1] Dr Jonathan Foyle on Twitter: "We'd wondered why the Henry VII bed spent 30 years in an Edinburgh antique shop, Eric Davidson in Grassmarket. Why did no dealers buy it or recognise its age? Turns out it was hired as a period film prop between the 1970s and 1990s. Here it is in an episode of Poirot...… https://t.co/v8iF28zE2M"

ロケ地写真

カットされた場面

日本

オリジナル版

[01:35/0:24]公園でのポワロとヘイスティングスの会話後半 〜 鍵穴に伸ばされるミス・レモンの手
[07:45/1:15]出発前のメアリとミス・ペンの会話の最後 〜 ミッドランド・ホテル外観 〜 玄関でポワロとヘイスティングスがジャップ警部に会う場面 〜 ケインが電話で話している場面の冒頭一瞬
[18:07/0:45]ウッド氏に会いに行く途中のヘイスティングスと警官たちの会話 〜 ホテルへ歩み寄るヘイスティングスたち冒頭
[28:47/0:29]容疑者が消えたあとのヘイスティングスと警官たちの一幕
[30:30/0:59]ウェイターに注文しようとするポワロの最後 〜 夜、ホテルを出て、路地裏で顔を隠して町へ出て行くポワロ
[31:17/0:29]ジャップ警部の講演の一部
[37:02/0:49]意気揚々と立ち去るヘイスティングスをいぶかしそうに見るジャップ警部 〜 ホテルの食堂に入りながらのポワロ、ヘイスティングス、ジャップ警部の会話 〜 メアリとミス・ペンがホテルに入っていく場面の前半

映像ソフト

  • [VHS, LD] 「名探偵ポアロシリーズ Vol.3 コーンウォールの毒殺事件, 二重の罪」(字幕) ハミングバード
  • [VHS] 「名探偵エルキュール・ポアロ 第15巻 二重の罪」(字幕) 日本クラウン
  • [DVD] 「名探偵ポワロ 9 二重の罪, 安いマンションの事件」(字幕・吹替) ビームエンタテインメント(現ハピネット・ピクチャーズ
  • [DVD] 「名探偵ポワロ [完全版] 9 二重の罪, 安いマンションの事件」(字幕・吹替) ハピネット・ピクチャーズ
  • [BD] 「名探偵ポワロ Blu-ray BOX Disc 5 二重の罪, 安いマンションの事件, 誘拐された総理大臣, 西洋の星の盗難事件」(字幕/吹替) ハピネット・ピクチャーズ
2019年9月14日更新