オリエント急行の殺人
Murder on the Orient Express

放送履歴

日本

オリジナル版

  • 2012年02月09日 22時00分〜 (NHK BSプレミアム)
  • 2012年10月02日 12時00分〜 (NHK BSプレミアム)
  • 2013年01月10日 21時30分〜 (NHK BSプレミアム)
  • 2017年01月21日 16時00分〜 (NHK BSプレミアム)
  • 2017年06月28日 16時00分〜 (NHK BSプレミアム)

海外

  • 2010年07月11日 21時00分〜 (米・WGBH)
  • 2010年12月25日 21時00分〜 (英・ITV1)

原作

邦訳

  • 『オリエント急行の殺人』 クリスティー文庫 山本やよい訳
  • 『オリエント急行の殺人』 クリスティー文庫 中村能三訳
  • 『オリエント急行の殺人』 ハヤカワミステリ文庫 中村能三訳
  • 『オリエント急行の殺人』 創元推理文庫 長沼弘毅訳
  • 『オリエント急行殺人事件』 新潮文庫 蕗沢忠枝訳
  • 『オリエント急行殺人事件』 光文社古典新訳文庫 安原和見訳
  • 『オリエント急行殺人事件』 角川文庫 田内志文訳

オープニングクレジット

日本

オリジナル版

オリエント急行の殺人 // STARRING DAVID SUCHET / Agatha Christie POIROT / MURDER ON THE ORIENT EXPRESS BASED ON THE NOVEL BY AGATHA CHRISTIE / SCREENPLAY STEWART HARCOURT / EILEEN ATKINS, HUGH BONNEVILLE / JESSICA CHASTAIN, MARIE-JOSÉE CROZE / SERGE HAZANAVICIUS, TOBY JONES / SUSANNE LOTHAR, JOSEPH MAWLE / DENIS MENOCHET, DAVID MORRISSEY / ELENA SATINE, BRIAN J SMITH / STANLEY WEBER, SAMUEL WEST / AND BARBARA HERSHEY / PRODUCER KAREN THRUSSELL / DIRECTOR PHILIP MARTIN

エンディングクレジット

日本

オリジナル版

原作 アガサ・クリスティー  脚本 スチュワート・ハーコート 演出 フィリップ・マーティン 制作 ITVスタジオズ/WGBHボストン アガサ・クリスティー・リミテッド (イギリス・アメリカ2010年)  声の出演 ポワロ(デビッド・スーシェ) 熊倉一雄  サミュエル・ラチェット(トビー・ジョーンズ) 納谷六朗 ジョン・アーバスノット大佐(デビッド・モリッシー) 金尾哲夫 メアリー・デベナム(ジェシカ・チャスティン) 日野由利加  ハバード夫人(バーバラ・ハーシー) 大西多摩恵 ザビエール・ブーク(セルジュ・アザナヴィシウス) 伊藤昌一 ピエール・ミッシェル(デニス・メノーシェ) 高瀬右光  ナタリア・ドラゴミノフ公爵夫人 勝倉けい子 ヒルデガード・シュミット 蓬莱照子 コンスタンチン医師 上杉陽一  テディ・マスターマン 辻つとむ ヘクター・マックイーン 美斉津恵友 グレタ・オルソン 安藤みどり  ルドルフ・アンドレニ伯爵 渡辺聡 エレナ・アンドレニ伯爵夫人 生原麻友美 アントニオ・フォスカレリ 吉野貴宏  長谷川敦央 長谷川俊介 森源次郎 黒澤剛史  <日本語版制作スタッフ> 翻訳 菅佐千子 演出 佐藤敏夫 音声 田中直也

DVD版

原作 アガサ・クリスティー  脚本 スチュワート・ハーコート 演出 フィリップ・マーティン 制作 ITVスタジオズ/WGBHボストン アガサ・クリスティー・リミテッド (イギリス・アメリカ2010年)  声の出演 ポワロ(デビッド・スーシェ) 熊倉一雄  サミュエル・ラチェット(トビー・ジョーンズ) 納谷六朗 ジョン・アーバスノット大佐(デビッド・モリッシー) 金尾哲夫 メアリー・デベナム(ジェシカ・チャスティン) 日野由利加  ハバード夫人(バーバラ・ハーシー) 大西多摩恵 ザビエール・ブーク(セルジュ・アザナヴィシウス) 伊藤昌一 ピエール・ミッシェル(デニス・メノーシェ) 高瀬右光  ナタリア・ドラゴミノフ公爵夫人 勝倉けい子 ヒルデガード・シュミット 蓬莱照子 コンスタンチン医師 上杉陽一  テディ・マスターマン 辻つとむ ヘクター・マックイーン 美斉津恵友 グレタ・オルソン 安藤みどり  ルドルフ・アンドレニ伯爵 渡辺聡 エレナ・アンドレニ伯爵夫人 生原麻友美 アントニオ・フォスカレリ 吉野貴宏  長谷川敦央 長谷川俊介 森源次郎 黒澤剛史  <日本語版制作スタッフ> 翻訳・台本 菅佐千子 演出 佐藤敏夫 調整 田中直也 録音 岡部直樹 プロデューサー 武士俣公佑 間瀬博美  制作統括 小坂聖 山本玄一

海外

オリジナル版

Hercule Poirot: DAVID SUCHET; Lieutenant Morris: TRISTAN SHEPHERD; Lieutenant Blanchflower: SAM CRANE; Samuel Rachett/Cassetti: TOBY JONES; Hector Macqueen: BRIAN J SMITH; John Arbuthnott: DAVID MORISSEY / Mary Debenham: JESSICA CHASTAIN; Concierge: STEWART SCUDAMORE; Xavier Bouc: SERGE HAZANAVICIUS; Princess Dragomiroff: EILEEN ATKINS; Hildegard Schmidt: SUSANNE LOTHAR; Pierre Michel: DENIS MENOCHET; Caroline Hubbard/Linda Arden: BARBARA HERSHEY / Edward Masterman: HUGH BONNEVILLE; Gretta Ohlsson: MARIE-JOSÉE CROZE; Count Andrenyi: STANLEY WEBER; Countess Andrenyi: ELENA SATINE; Antonio Foscarelli: JOSEPH MAWLE; Dr Constantine: SAMUEL WEST; Stunt Co-ordinator: CRISPIN LAYFIELD / (中略) / Composer: CHRISTIAN HENSON; Editor: KRISTINA HETHERINGTON; Production Designer: JEFF TESSLER; Director of Photography: ALAN ALMOND BSC; Line Producer: MATTHEW HAMILTON / Executive Producer for WGBH Boston: REBECCA EATON / Executive Producers for Chorion: MATHEW PRICHARD, MARY DURKAN / Executive Producer: MICHELE BUCK; Executive Producer: DAMIEN TIMMER; © Agatha Christie Ltd. (a Chorion Company) 2010 / A Co-Production of itv STUDIOS and WGBH BOSTON in association with Agatha Christie Ltd (a Chorion Company)

あらすじ

 ポワロは事件の調査におもむいた中東で、追いつめた犯人を死なせてしまう。その苦悩の帰途で乗り合わせた満員のオリエント急行は大雪で立ち往生、しかも乗客の一人が刺殺されてしまった。真相にたどりついたポワロが選んだ答えとは……

事件発生時期

某年1月?

主要登場人物

エルキュール・ポワロ私立探偵
サミュエル・ラチェットオリエント急行乗客、資産家、アメリカ人
ヘクター・マックイーンオリエント急行乗客、ラチェットの秘書
エドワード・マスターマンオリエント急行乗客、ラチェットの執事
ジョン・アーバスノットオリエント急行乗客、陸軍大佐、イギリス人
メアリー・デベナムオリエント急行乗客、大佐の友人
ナタリア・ドラゴミノフオリエント急行乗客、ロシアの公爵夫人
ヒルデガード・シュミットオリエント急行乗客、公爵夫人のドイツ人メイド
キャロライン・ハバードオリエント急行乗客、アメリカ人
グレタ・オルソンオリエント急行乗客、スウェーデン人宣教師
ルドルフ・アンドレニオリエント急行乗客、ハンガリー人外交官、伯爵
エレナ・アンドレニオリエント急行乗客、アンドレニ伯爵の妻
アントニオ・フォスカレリオリエント急行乗客、イタリア人セールスマン
コンスタンチンオリエント急行乗客、ギリシャ人産科医
ピエール・ミッシェルオリエント急行車掌、フランス人
ザビエール・ブークオリエント急行車掌長、ポワロの知人

解説、みたいなもの

 雪に閉じこめられたオリエント急行という興趣あふれる舞台設定、そこに各国から集まった多様な登場人物、そしてその大胆な真相によって知られるクリスティーの代表作の映像化。被害者のラチェットを取り巻く設定は、原作執筆当時人口に膾炙した、飛行家リンドバーグの子息誘拐事件に材を取ったと言われる。第12シリーズの制作発表当初からタイトルを出してオールスターキャストでの撮影が告知された看板作品で、クリスティーの生誕100周年を記念した「スタイルズ荘の怪事件」のようにオープニングクレジットのフォントを変えるなど、他作品とは一線を画していることを示す演出がされている。その制作費は200万ポンド近くにも及んだという[1]
 本作は、その展開の大半が雪に閉ざされたオリエント急行の車内でおこなわれるという、田舎の村や一族の大邸宅のように閉鎖的な舞台を好むクリスティー作品の中でも特に限定的な舞台設定となっている。そうした舞台の中ではやはり物語の設定を動かしがたかったのか、登場人物の設定や物語の運びなどは、アメリカ人私立探偵のサイラス・ハードマンがカットされた以外、ほとんど原作そのままに作られた。にも関わらず、冒頭の事件に加えられた衝撃的な結末が全篇にわたって影を落としているため、「名探偵ポワロ」の近作に見られる、やや陰鬱で重苦しい雰囲気が全体を覆っている。これは、どうしても比較を避けられないアルバート・フィニー主演の映画「オリエント急行殺人事件」と比べると、その華やかでエンターテインメント性に富んだ雰囲気とはきわめて対照的。しかし、真相に到達して信念と信仰心に苦悩するポワロの姿は、「満潮に乗って」でも強調されたスーシェのポワロ像の延長線上にあり、のちに制作された「カーテン 〜ポワロ最後の事件〜」の方向性も予見させる。本作をそのような方向性でドラマ化することについては、原作をあらためて読み返したスーシェの見解によるだけでなく、監督のフィリップ・マーティンや脚本家のスチュワート・ハーコートとも見解の一致を確認したという[2]
 撮影時期は2009年11月〜12月頃(スーシェの自伝で2010年1月から2月にかけて撮影をおこなったと書かれているのはおそらく誤り)[3][4][5]。“オリエント急行”の撮影にはスイスロケもおこなわれたようだが、汽車の撮影は“青列車”と同じピーターバラ近郊のニーン・バレー鉄道が使用され、途中停車したベオグラードの駅はフェリー・メドウズ駅と思われる。また、オリエント急行が立ち往生した森は、このドラマの撮影がおこなわれたパインウッド・スタジオ近くのブラック・パークの森に車両を運び、足場や4000個の砂袋の上に雪をかぶせて吹きだまりをつくって撮影されたという[6]。冒頭のイスタンブールのロケ地も現地ではなく、屋外はマルタ、トカトリアン・ホテル内はロンドンのフリーメイソンズ・ホールで撮影された。フリーメイソンズ・ホールは「西洋の星の盗難事件」「愛国殺人」、そしておそらくは「盗まれたロイヤル・ルビー」でもホテルとして撮影に使われているほか、「あなたの庭はどんな庭?」「スズメバチの巣」「青列車の秘密」「マギンティ夫人は死んだ」にも登場。なお、ケネス・ブラナー主演の映画「オリエント急行殺人事件」でも、イスタンブール(とエルサレム)の屋外はマルタで撮影されている。
 ラチェットが受け取った手紙には「1月17日 カレー駅にて」とあり、彼はその指示に従ってオリエント急行に乗車していたように見えるが、ポワロがトカトリアン・ホテルで受け取った電報には38年9月26日と日付が入っている。
 公爵夫人の名字は日本語だと「ドラゴミノフ」だが、原語では Dragomiroff で、順当にカタカナに直せば「ドラゴミロフ」になるはず。翻訳の際に r と n を見間違えたのだろうか。なお、「二重の手がかり」などに登場するロサコフ伯爵夫人同様、この型の名字は本来、女性なら末尾に a がついて「ドラゴミノワ」(ないしは「ドラゴミロワ」)となるべきところ。
 ポワロとコンスタンチン医師が遺体を調べる場面では、遺体の手前からあおるカットのときに、遺体が穏やかに息をしているのがわかる。
 ポワロが食堂車でマスターマンを前にメニューの裏へ書きつけたときの 'AISY ARMS' の文字と、殺害現場の客室でそれに追記をしたときの文字は、微妙に筆跡が変わっている。
 ポワロがシュミットのアルバムを調べる際、アップになったアルバムの場面と写真の場面の2箇所は映像が左右反転されている。これは、同じ画面に映った文字の向きを見てもわかるほか、そのすぐあとの場面で写真をはずしたページが右側に来ていたり、あとでシュミットに見せた写真に写った二人の立ち位置が反転していることからもわかる。直前の場面でポワロが右から左へアルバムを繰っているので、おそらくはページの開く向きをそろえるために反転したものだろう。
 ラチェットを演じるトビー・ジョーンズは、ジョン・ネトルズ主演の「バーナビー警部」シリーズで監察医のドクター・ピーターソン役を演じていた。ドラゴミノフ公爵夫人役のアイリーン・アトキンスは、ジェラルディン・マクイーワン主演の「ミス・マープル3」の「ゼロ時間へ」でのレディー・カミーラ・トレッシリアン役、マスターマン役のヒュー・ボネヴィルはジュリア・マッケンジー主演の「ミス・マープル5」の「鏡は横にひび割れて」でのヒューイット警部役や、ジェレミー・ブレット主演の「シャーロック・ホームズの冒険」の一篇、「瀕死の探偵」のビクター・サベッジ役でも見ることができる。コンスタンチン医師役のサミュエル・ウェストは、「ハロウィーン・パーティー」でコットレル牧師を演じたティモシー・ウェストの息子。
  1. [1] David Suchet and Geoffrey Wansell, Poirot and Me, pp. 266, headline, 2013
  2. [2] David Suchet and Geoffrey Wansell, Poirot and Me, pp. 257-263, headline, 2013
  3. [3] David Suchet is back playing Poirot | London Evening Standard
  4. [4] IMihai Arsene on Twitter: "filming for POIROT - Orient Express stuck in snow in Serbia scene... is an absolute beauty! And David Suchet is a very friendly guy!!!"
  5. [5] David Suchet and Geoffrey Wansell, Poirot and Me, pp. 258, 265, headline, 2013
  6. [6] David Suchet's Poirot finally boards the Orient Express - Telegraph

カットされた場面

なし

映像ソフト

  • 「名探偵ポワロ NEW SEASON DVD-BOX 4」に収録

同原作の映像化作品

  • [映画] 「オリエント急行殺人事件」 1974年 監督:シドニー・ルメット 出演:アルバート・フィニー(田中明夫)
  • [TV] 「オリエント急行殺人事件 〜死の片道切符〜」 2001年 監督:カール・シェンケル 出演:アルフレッド・モリナ(銀河万丈)
  • [TV] 「オリエント急行殺人事件」 2015年 演出:河野圭太 出演:野村萬斎
  • [映画] 「オリエント急行殺人事件」 2017年 監督:ケネス・ブラナー 出演:ケネス・ブラナー(草刈正雄)
2018年1月18日更新