グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件
Jewel Robbery at the Grand Metropolitan

放送履歴

日本

オリジナル版

  • 1994年06月11日 21時30分〜 (NHK総合)
  • 1995年09月08日 17時15分〜 (NHK総合)
  • 1996年03月29日 17時15分〜 (NHK総合)
  • 1999年01月26日 15時10分〜 (NHK総合)
  • 2003年09月25日 18時00分〜 (NHK衛星第2)

ハイビジョンリマスター版

  • 2016年08月06日 16時00分〜 (NHK BSプレミアム)
  • 2017年01月11日 17時00分〜 (NHK BSプレミアム)

海外

  • 1993年03月07日 (英・ITV)

原作

邦訳

  • 「グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件」 - 『ポアロ登場』 クリスティー文庫 真崎義博訳
  • 「グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件」 - 『ポアロ登場』 ハヤカワミステリ文庫 小倉多加志訳
  • 「グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件」 - 『ポワロの事件簿1』 創元推理文庫 厚木淳訳
  • 「グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件」 - 『クリスティ短篇集2』 新潮文庫 井上宗次・石田英二訳

原書

雑誌等掲載

  • The Curious Disappearance of the Opalsen Pearls, The Sketch, 31 October 1923 (UK)
  • Mrs. Opalsen's Pearls, The Blue Book Magazine, October 1923 (USA)

短篇集

  • The Jewel Robbery at the Grand Metropolitan, Poirot Investigates, The Bodley Head, September 1924 (UK)
  • The Jewel Robbery at the Grand Metropolitan, Poirot Investigates, Dodd Mead, 1925 (USA)

オープニングクレジット

日本

オリジナル版

名探偵ポワロ / DAVID SUCHET // HUGH FRASER / PHILIP JACKSON / PAULINE MORAN / グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件, JEWEL ROBBERY AT THE GRAND METROPOLITAN / Dramatized by ANTHONY HOROWITZ

ハイビジョンリマスター版

名探偵ポワロ / DAVID SUCHET / AGATHA CHRISTIE'S POIROT / グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件 // HUGH FRASER / PHILIP JACKSON / PAULINE MORAN / JEWEL ROBBERY AT THE GRAND METROPOLITAN / Dramatized by ANTHONY HOROWITZ

エンディングクレジット

日本

オリジナル版

原作 アガサ・クリスティー 脚本 アンソニー・ホロウィッツ 監督 ケン・グリーブ 制作 LWT(イギリス) / 出演 ポワロ(デビッド・スーシェ) 熊倉一雄 ヘイスティングス(ヒュー・フレイザー) 富山敬 ジャップ警部(フィリップ・ジャクソン) 坂口芳貞 ミス・レモン 翠準子  オパルセン 滝口順平 マーガレット 谷育子 ソーンダース 家弓家正 ホール 中尾隆聖  小宮和枝 井上瑤 八代駿 小山武宏 辻村真人 西村知道 掛川裕彦 荒川太郎 岸野一彦 小林優子 / 日本語版 宇津木道子  山田悦司 福岡浩美 南部満治 金谷和美

ハイビジョンリマスター版

原作 アガサ・クリスティー 脚本 アンソニー・ホロヴィッツ 演出 ケン・グリーブ 制作 LWT (イギリス)  出演 ポワロ(デビッド・スーシェ) 熊倉 一雄 ヘイスティングス(ヒュー・フレイザー) 富山 敬/安原 義人 ジャップ警部(フィリップ・ジャクソン) 坂口 芳貞 ミス・レモン(ポーリン・モラン) 翠 準子  オパルセン 滝口 順平 マーガレット 谷 育子 ソーンダース 家弓 家正 ホール 中尾 隆聖  小宮 和枝 井上 瑤 八代 駿 小山 武宏 辻村 真人 西村 知道 掛川 裕彦 荒川 太郎 岸野 一彦 小林 優子 元井 須美子 伊藤 亜矢子 大鐘 則子 木下 尚紀 出村 貴  日本語版スタッフ 翻訳 宇津木 道子 演出 山田 悦司 音声 金谷 和美 プロデューサー 里口 千

海外

オリジナル版

Hercule Poirot: DAVID SUCHET; Captain Hastings: HUGH FRASER; Chief Inspector Japp: PHILIP JACKSON; Miss Lemon: PAULINE MORAN; Ed Opalsen: TREVOR COOPER; Margaret Opalsen: SORCHA CUSACK; Saunders: KARL JOHNSON; Grace: ELIZABETH RIDER; Andrew Hall: SIMON SHEPHERD; Celestine: HERMIONE NORRIS; Bell Boy: TIM STERN; Hubert Devine: ANDREW CARR; Manager: GRAHAM ROWE; Journalist: JAMES McCUSKER; Dr. Hawker: ARTHUR COX; Holidaymakers: EILEEN DUNWOODIE, SIMON MOLLOY, JO POWELL; Lucky Len: PETER KELLY; Guest: COLIN STEPNEY; Stunts: PAUL WESTON / Developed for Television by Carnival Films; (中略) Production Designer: ROB HARRIS; Director of Photography: CHRIS O'DELL; Music: CHRISTOPHER GUNNING; Executive Producer: NICK ELLIOTT; Producer: BRIAN EASTMAN; Director: KEN GRIEVE

あらすじ

 ドクターから転地療養を勧められたポワロは、ヘイスティングスと南海岸へ休養に訪れる。ところが、滞在先のホテルで有名な真珠の盗難事件が発生、結局は調査に乗り出すことに。容疑は真珠の持ち主オパルセン夫人のメイドと、ホテルのメイドの2人にかかるが……

事件発生時期

不詳

主要登場人物

エルキュール・ポワロ私立探偵
アーサー・ヘイスティングスポワロのパートナー、大尉
ジェームス・ジャップスコットランド・ヤード主任警部
フェリシティ・レモンポワロの秘書
エド・オパルセン演劇プロデューサー
マーガレット・オパルセンエドの妻、女優
セレスティーヌオパルセン夫人のメイド
アンドルー・ホール劇作家
ソーンダース運転手
グレース・ウィルスングランド・メトロポリタン・ホテルのメイド

解説、みたいなもの

 「名探偵ポワロ」最後の短篇作品。残った短篇原作のうち、短篇集『ヘラクレスの冒険』収録作品群は最終シリーズで「ヘラクレスの難業」という1つの長篇に仕立てて映像化されたが、それ以外の短篇作品は映像化されることなく終わった。ただし、同様のプロットを持つ中篇や長篇が映像化されている作品も多く、映像化されなかった短篇は実質的に「呪われた相続人」(『教会で死んだ男』所収)と「ポワロとレガッタ」(『EQ』1994年5月号所収。探偵役をパーカー・パインに置き換えてリライトされた「レガッタ・デーの事件」は『黄色いアイリス』に所収)の2篇。
 原作はポワロ物の短篇としては2番目に発表されたごく初期の作品で、旅行先のホテルでの盗難事件を扱ったシンプルな小品だった。それがドラマではオパルセンがヘイスティングスの友人の株屋から演劇プロデューサーに変更され、舞台「豚に真珠」に絡んだ華やかな事件になっている。したがって、演劇関係者はドラマオリジナル。
 原作の舞台は南海岸の有名な保養地であるブライトンで、スーシェの自伝にもブライトンで撮影したと書かれているが[1]、実際の撮影はそれよりやや東のソルトディーンやイーストボーンでおこなわれ、グランド・メトロポリタン・ホテルの建物はソルトディーンの元グランド・オーシャン・ホテルが、ピアや「豚に真珠」の公演がおこなわれたデボンシャー・パーク・シアターはイーストボーンに実在のものが使われた(原作の舞台であるブライトンは、代わりに「24羽の黒つぐみ」で見ることができる)。ただし、駅の場面は南海岸どころかロンドンのメリルボーン駅で撮影されており、芝居初日のあとのパーティー会場はステインズ・アポン・テムズの旧タウンホール、ジャップ警部がホールを逮捕した競馬場はウィンザー競馬場で撮影された。デボンシャー・パーク・シアターは、ジェラルディン・マクイーワン主演の「ミス・マープル」シリーズの一篇「書斎の死体」にもちょっとだけ登場する。グレースが以前に働いていた「ホルボーンのバー」こと〈ドッグ・アンド・ダック〉は実在のパブだが、撮影は別の場所でおこなわれたようだ。
 ポワロが間違えられる〈ラッキー・レン〉のように、新聞で紹介された人物に声をかけると賞金をもらえるという企画は、1927年にウェストミンスター・ガゼット紙が始めた〈ロビー・ラッド〉が起こり。同紙は1928年に吸収されてしまったものの、企画はその後も継続され、他紙の類似の企画を含めると、1980年代までつづいていたという。[2]
 事件当夜、ホテルの外へ漏れ聞こえるセレスティーヌとグレースの会話は、日本語だと直前の「このホテル、いかがですか?」というグレースの台詞を受けて「とてもいいホテルだわ」「それはよかったですわ」となっているが、原語だとグレースが 'Not here, no, but...' と言っているだけで、話がつながらない。これは、もともとこのあいだに別の会話があったのを「名探偵ポワロ」オリジナル版ではカットしているためで、吹替のみ別の台詞を当てて辻褄を合わせている。
 「名探偵ポワロ」オリジナル版では、パーティーから帰ってからジャップ警部に会うまでのあいだ、ポワロたちは外出していないように見えるが、この間に差し込まれるホテルの外観のショットでは、よく見るとポワロとヘイスティングスが立っている。これは、もともと直前にポワロたちがピアへ行っていた場面があり、そこからの帰りにホテル前で会ったホールを見送る場面だったため。また、ラストでマーガレットが言う「ポワロを利用しようとした」とは、オパルセンがポワロが劇場に来ることを報道陣に知らせて舞台の宣伝にしようとしたことを指しているが、この場面も「名探偵ポワロ」オリジナル版ではカットされている。オパルセン逮捕時の「あなたの立場ではすべて宣伝に利用できるでしょう?」というポワロの台詞も、同じ場面を受けてのもの。
 ソーンダースからホールが慌てていたと聞いたジャップ警部が「おかしいですな」と言うところは、原語だと 'I'm not surprised. (やっぱりですな)' と逆の反応。この時点でジャップ警部はホールの犯行を疑っているので原語の反応が素直だが、日本語も、不審な行動だという評価と受け取れなくもない。また、グレースがオパルセン夫妻の部屋でホールを見たという日は、日本語では盗難の2日前だが、原語では前日。
 ジャップ警部がホールの取り調べを行う警察署の入り口が映る場面は、「ベールをかけた女」でウィンブルドン警察が映る場面の使いまわし。
 ミス・レモンがロンドンで聞き込みをする場面で、画面手前に大きく映る3つの金の玉が吊り下げられたサインは質屋の印。
 アンドルー・ホール役のサイモン・シェパードは、ジョーン・ヒクソン主演の「ミス・マープル」シリーズ「予告殺人」ではパトリック・シモンズ役を演じていた。セレスティーヌ役のハーマイオニ・ノリスは、コリン・ブキャナン主演の「蒼ざめた馬」のハーミア・レドクリフ役や、ジュリア・マッケンジー主演「ミス・マープル6」の「カリブ海の秘密」でのイブリン・ヒリンドン役でも見ることができる。また、「ミス・マープル5」の一篇となった「蒼ざめた馬」では、グレース・ウィルスン役のエリザベス・ライダーがデイビス夫人を演じている。ホテルのボーイ役のティム・スターンは、ジェラルディン・マクイーワン主演の「ミス・マープル」の一篇、「パディントン発4時50分」の車掌役でも見ることができる。オパルセン夫人役のソラカ・キューザックは、「クラブのキング」でバレリー・サンクレアを演じたニーヴ・キューザックの姉。
 冒頭でポワロに転地療養を勧めるドクター・ホーカーは「イタリア貴族殺害事件」に登場したのと同一人物ながら、吹替は上田敏也さんから岸野一彦さんに交代した。なお、原作のドクター・ホーカーは「イタリア貴族殺害事件」にしか登場しない。
 タクシーで駅からホテルに向かう場面や、劇場に到着した場面などでかかる、メインテーマのモチーフ(の逆行形)を組み込んだ BGM は、「雲をつかむ死」でジェーンがポワロに頼まれてクランシーの著作を集めてくる場面で使われた曲のアレンジ。
 » 結末や真相に触れる内容を表示
  1. [1] David Suchet and Geoffrey Wansell, Poirot and Me, pp. 144, headline, 2013
  2. [2] Lobby Lud | Secret London | Paul Slade

ロケ地写真

カットされた場面

日本

オリジナル版

[08:05/1:09]ホテルでマーガレットに電話をかけるオパルセン 〜 セレスティーヌと劇場へ向かうポワロとヘイスティングス
[10:14/0:19]劇場でポワロが記者に囲まれる場面 〜 憤然と座席につくポワロ
[13:00/0:41]パーティでのポワロ、ヘイスティングス、オパルセン夫妻の会話 〜 部屋でのセレスティーヌとグレースの会話
[15:43/1:42]ポワロの部屋へオパルセンが依頼に来る場面 〜 ポワロとヘイスティングスがホテルのロビーでジャップ警部に会う場面
[16:50/1:16]ピアでのポワロとヘイスティングス 〜 ホテル前でのポワロとホールの会話
[23:15/0:11]競馬場に入っていくポワロ、ヘイスティングス、ジャップ警部

映像ソフト

  • [VHS] 「名探偵エルキュール・ポアロ 第33巻 グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件」(字幕) 日本クラウン
  • [DVD] 「名探偵ポワロ 23 死人の鏡, グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件」(字幕・吹替) ビームエンタテインメント(現ハピネット・ピクチャーズ
  • [DVD] 「名探偵ポワロ [完全版] 23 死人の鏡, グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件」(字幕・吹替) ハピネット・ピクチャーズ
  • [BD] 「名探偵ポワロ Blu-ray BOX Disc 12 死人の鏡, グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件, ポワロのクリスマス」(字幕/吹替) ハピネット・ピクチャーズ

同原作の映像化作品

  • [アニメ] 「アガサ・クリスティーの名探偵ポワロとマープル 第1話 グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件」 2004年 監督:高橋ナオヒト 出演:里見浩太朗、折笠富美子、野島裕史、屋良有作
2018年4月18日更新