猟人荘の怪事件
The Mystery of Hunter's Lodge

放送履歴

日本

オリジナル版

  • 1992年07月30日 20時15分〜 (NHK総合)
  • 1994年03月03日 17時05分〜 (NHK総合)
  • 1998年12月21日 15時10分〜 (NHK総合)
  • 2003年07月18日 18時00分〜 (NHK衛星第2)

ハイビジョンリマスター版

  • 2016年05月21日 16時00分〜 (NHK BSプレミアム)
  • 2016年10月26日 17時00分〜 (NHK BSプレミアム)

海外

  • 1991年03月10日 (英・ITV)

原作

邦訳

  • 「狩人荘の怪事件」 - 『ポアロ登場』 クリスティー文庫 真崎義博訳
  • 「猟人荘の怪事件」 - 『ポアロ登場』 ハヤカワミステリ文庫 小倉多加志訳
  • 「ハンター荘の謎」 - 『ポワロの事件簿1』 創元推理文庫 厚木淳訳

原書

雑誌等掲載

  • The Mystery of Hunter's Lodge, The Sketch, 16 May 1923 (UK)
  • The Mystery of Hunter's Lodge, The Blue Book Magazine, June 1924 (USA)

短篇集

  • The Mystery of Hunter's Lodge, Poirot Investigates, The Bodley Head, September 1924 (UK)
  • The Mystery of Hunter's Lodge, Poirot Investigates, Dodd Mead, 1925 (USA)

オープニングクレジット

日本

オリジナル版

名探偵ポワロ / AGATHA CHRISTIE'S POIROT / DAVID SUCHET // HUGH FRASER / PHILIP JACKSON / 猟人荘の怪事件, THE MYSTERY OF HUNTER'S LODGE / Dramatized by T R BOWEN / Script Consultant CLIVE EXTON

ハイビジョンリマスター版

名探偵ポワロ / DAVID SUCHET / AGATHA CHRISTIE'S POIROT / 猟人荘の怪事件 // HUGH FRASER / PHILIP JACKSON / THE MYSTERY OF HUNTER'S LODGE / Dramatized by T R BOWEN / Script Consultant CLIVE EXTON

エンディングクレジット

日本

オリジナル版

原作 アガサ・クリスティー 脚本 T・R・ボウエン 監督 レニー・ライ 制作 LWT(イギリス) / 出演 ポワロ(デビッド・スーシェ) 熊倉一雄 ヘイスティングス(ヒュー・フレイザー) 富山敬 ジャップ警部(フィリップ・ジャクソン) 坂口芳貞  ゾイ 田島令子 ロジャー 樋浦勉 大塚周夫 伊藤和晃 緒方賢一 田村錦人 前田敏子 千田光男 さとうあい 梁田清之 木藤聡子 小関一 / 日本語版 宇津木道子  山田悦司 福岡浩美 南部満治 金谷和美

ハイビジョンリマスター版

原作 アガサ・クリスティー 脚本 T・R・ボウエン クライブ・エクストン 演出 レニー・ライ 制作 LWT (イギリス) / 出演 ポワロ(デビッド・スーシェ) 熊倉 一雄 ヘイスティングス(ヒュー・フレイザー) 富山 敬/安原 義人 ジャップ警部(フィリップ・ジャクソン) 坂口 芳貞  ゾイ 田島 令子 ロジャー 樋浦 勉  大塚 周夫 伊藤 和晃 緒方 賢一 田村 錦人 前田 敏子 千田 光男 さとう あい 梁田 清之 木藤 聡子 小関 一 梯 篤司 野中 秀哲  日本語版スタッフ 翻訳 宇津木 道子 演出 山田 悦司 音声 金谷 和美 プロデューサー 里口 千

海外

オリジナル版

Hercule Poirot: DAVID SUCHET; Captain Hastings: HUGH FRASER; Chief Inspector Japp: PHILIP JACKSON; Zoe Havering: DIANA KENT; Roger Havering: JIM NORTON; Archie Havering: SHAUGHAN SEYMOUR; Jack Stoddard: ROY BOYD; Harrington Pace: BERNARD HORSFALL; Ellie: VICTORIA ALCOCK; Joan: CLARE TRAVERS-DEACON; Sergeant Forgan: CHRISTOPHER SCOULAR; Constable Cooke: RAYMOND TRICKITT; Mr Anstruther: ARTHUR WHYBROW; Mrs Middleton: DENYSE ALEXANDER / Developed for Television by Carnival Films / (中略) / Production Designer: MIKE OXLEY / Director of Photography: NORMAN LANGLEY / Music: CHRISTOPHER GUNNING / Executive Producer: NICK ELLIOTT / Producer: BRIAN EASTMAN / Director: RENNY RYE

あらすじ

 ヘイスティングスの猟につきあって雪の中に2時間もいたポワロは、風邪を引き込んでベッドから起きられなくなってしまう。そんな中、ヘイスティングスの友人であるロジャーの伯父が殺され、家政婦のミドルトン夫人が姿を消した……

事件発生時期

不詳

主要登場人物

エルキュール・ポワロ私立探偵
アーサー・ヘイスティングスポワロのパートナー、大尉
ジェームス・ジャップスコットランド・ヤード主任警部
ロジャー・ヘイバリングヘイスティングスの友人
ゾイ・ヘイバリングロジャーの妻
ハリントン・ペースロジャーの伯父、愛称ハリー
アーチー・ヘイバリングロジャーの従弟
ジャック・スタッダード猟場の番人、ペースの腹違いの弟
ミドルトン夫人家政婦
エリー猟人荘のメイド
ジョーン猟人荘のメイド、ジャックと恋仲
アンストラザーロンドン中部鉄道駅員
フォーガン地元警察の巡査部長
クック地元警察の巡査

解説、みたいなもの

 主要な登場人物のうち、原作に登場するのはヘイバリング夫妻とペース氏、ミドルトン夫人だけで、残りはすべてドラマオリジナル。駅や宿の名前なども原作とは変更されている。原作ではインフルエンザでベッドを離れられないポワロの代わりにヘイスティングスが現地で捜査に当たり、ポワロはロンドンでベッド・ディテクティブを演じていたが、ドラマではヘイスティングスの猟に同行する形でポワロも現地へ出向き、現地の寒さで体調を崩す。実際、極寒のヨークシャーでの撮影は、スーシェが体を太く見せるパットの下に防寒用の下着をつけていても凍えるほどだったという[1]。ドラマで追加された要素が多い中で、ヘイバリング夫人がかつて女優だったという原作の設定は特に触れられずに終わる。
 猟人荘に着いたポワロが暖炉のことを「イギリスの好ましい伝統の一つ」と言う場面があるが、原作のポワロは、「マキの火は人間の足の裏をあぶる(中世のある種の拷問みたいに)には適するだろうけれど、背中のうしろにうずまいている冷たいすきま風を追いはらってはくれない、というのが正直な意見」(『ポアロのクリスマス』村上啓夫訳)で、その炎の形についても「『いつも不規則で形が定まらない! 均整のとれたためしがないのだから』」(「黄色いアイリス」)と文句を言っている。
 猟のあとの昼食会でペースが女性客に披露したある男とのやりとりは、原語だと a bolshie から訊かれたと言っており、つまりは共産主義者から資産家としての人生の意義を問い詰められたが、悪びれることなく皮肉をもって返したという趣旨である。
 フォーガン巡査部長がハリー・ペースが金持ちであることを示すなかで「住まいはロンドン」と言うが、この原語は 'House in Belgravia. (ベルグレービアに家があります)' という表現で、このベルグレービアも高級住宅街。
 ヘイバリング夫人が犯人を描写した「よく漫画に出てくるアナーキストのようだったわ (He looked like one of those anarchists in a cartoon in Punch)」という台詞の原語に出てくる Punch (パンチ) とはイギリスの有名な風刺漫画雑誌の名前で、ここでの「漫画」は新聞にあるような一枚絵の風刺イラストのイメージ。「愛国殺人」のモーリー歯科医院の待合室でポワロが読んでいたのがその『パンチ』誌で、同誌は1841年創刊の歴史を持ち、本作がイギリスで制作・放送された当時も存続していたが、1992年4月に一度休刊した。日本語の「ポンチ絵」という言葉も、この雑誌の名前が由来とされる。
 ポワロがロジャーに「あなた、9時にロンドンに着いたって言ってますね?」と言うが、事前に言っていたのはキングズ・クロス駅から歩いて10時にクラブに着いたことだけで、ロンドンに着いた時刻は言っていない。ただ、これも事前には言っていないが、原語ではロジャーのクラブはセント・ジェームスにあることになっており、キングズ・クロス駅から歩けばおよそ1時間の距離ではある。また、ヘイスティングスが「ハリー・ペースはアイルランドで、パートナーを騙し破滅させた」と言い、これはアーチーから聞いた情報に基づく発言だが、日本語ではパートナーを騙した場所には触れていなかった。
 今回の脚本を担当したT・R・ボウエンは、ジョーン・ヒクソン主演の「ミス・マープル」シリーズや、ジェレミー・ブレット主演の「シャーロック・ホームズの冒険」シリーズなどでも一部脚本を手がけているだけでなく、「ミス・マープル」シリーズでのレイモンド・ウェスト役(「スリーピング・マーダー」を除く)や、「シャーロック・ホームズの冒険」の「瀕死の探偵」でダマント弁護士役を演じているのもこの人。この「瀕死の探偵」には、アーチー・ヘイバリング役のソーガン・シーモアもペンローズ・フィッシャー役で出演している。同じ「シャーロック・ホームズの冒険」シリーズの「バスカビル家の犬」では、ハリー・ペース役のバーナード・ホースフォールがフランクランド役で出演しているほか、猟人荘のロケ地であるカスターン・ホールもステープルトン邸として撮影に使われた。
 アンストラザー氏が勤めるロンドン・ミッドランド・アンド・スコティッシュ鉄道は実際にはケイリー・アンド・ワース・バレー鉄道で、アシュビー・ピカードの駅はハワース駅、アシュビー・ウォルケンの駅はダメムズ駅。
 ロジャーが汽車で戻ってくる場面では、遠景に近代的な自動車が走っているのが映ってしまっている。また本篇とは関係ないが、下で紹介しているビデオでは、原題の of が at と誤記されていた。
  1. [1] David Suchet and Geoffrey Wansell, Poirot and Me, pp. 119, headline, 2013

カットされた場面

日本

オリジナル版

[03:12/2:02]一行が持ち場に向かい、準備をして、猟を始める場面 〜 ポワロとヘイバリング夫人のライチョウ料理の会話
[04:12/0:44]ヘイバリング夫人がアーチーのことをポワロに頼み猟人荘に引きあげる場面
[20:18/0:59]ヘイスティングスとジャップ警部が猟人荘をあとにする場面 〜 ブラックベリー・ティーをかき混ぜるアンストラザー
[23:06/0:40]立ち去るアーチーを見送るヘイスティングス 〜 ジャップ警部の部屋にポワロが電話をかけてくる場面
[25:15/0:42]ポワロとヘイスティングスが警察まで来て、ジャップ警部たちとミドルトン夫人を待つ場面
[32:28/0:24]自転車を見つけたポワロたち4人が猟人荘に戻ってくる場面の前半

映像ソフト

  • [VHS] 「名探偵エルキュール・ポアロ 第10巻 猟人荘の怪事件」(字幕) 日本クラウン
  • [DVD] 「名探偵ポワロ 16 戦勝舞踏会事件, 猟人荘の怪事件」(字幕・吹替) ビームエンタテインメント(現ハピネット・ピクチャーズ
  • [DVD] 「名探偵ポワロ [完全版] 16 戦勝舞踏会事件, 猟人荘の怪事件」(字幕・吹替) ハピネット・ピクチャーズ
  • [BD] 「名探偵ポワロ Blu-ray BOX Disc 8 スペイン櫃の秘密, 盗まれたロイヤル・ルビー, 戦勝舞踏会事件, 猟人荘の怪事件」(字幕/吹替) ハピネット・ピクチャーズ
2018年3月29日更新