白昼の悪魔
Evil Under the Sun

放送履歴

日本

オリジナル版

  • 2002年01月02日 16時00分〜 (NHK総合)
  • 2004年02月08日 24時40分〜 (NHK総合)

ハイビジョンリマスター版

  • 2016年10月01日 16時00分〜 (NHK BSプレミアム)
  • 2017年03月08日 16時00分〜 (NHK BSプレミアム)

海外

  • 2001年04月20日 (英・ITV)
  • 2003年07月13日 (米・A&E)

原作

邦訳

  • 『白昼の悪魔』 クリスティー文庫 鳴海四郎訳
  • 『白昼の悪魔』 ハヤカワミステリ文庫 鳴海四郎訳

原書

  • Evil Under the Sun, Collins, June 1941 (UK)
  • Evil Under the Sun, Dodd Mead, October 1941 (USA)

オープニングクレジット

日本

オリジナル版

海外ドラマ // 名探偵ポワロ / AGATHA CHRISTIE'S POIROT / 白昼の悪魔 // DAVID SUCHET / HUGH FRASER / PHILIP JACKSON / PAULINE MORAN / EVIL UNDER THE SUN / Based on the novel by AGATHA CHRISTIE / Dramatized by ANTHONY HOROWITZ

ハイビジョンリマスター版

名探偵ポワロ / DAVID SUCHET / AGATHA CHRISTIE'S POIROT / 白昼の悪魔 // DAVID SUCHET / HUGH FRASER / PHILIP JACKSON / PAULINE MORAN / EVIL UNDER THE SUN / Based on the novel by AGATHA CHRISTIE / Dramatized by ANTHONY HOROWITZ

エンディングクレジット

日本

オリジナル版

原作 アガサ・クリスティー 脚本 アンソニー・ホロウィッツ 演出 ブライアン・ファーナム 制作 カーニバル・フィルム(イギリス 2000年) / 出演 ポワロ(デビッド・スーシェ) 熊倉一雄 ヘイスティングス(ヒュー・フレイザー) 安原義人 ジャップ警部(フィリップ・ジャクソン) 坂口芳貞 ミス・レモン(ポーリーン・モラン) 翠準子  ケネス・マーシャル 津嘉山正種 アレーナ・スチュアート 山像かおり パトリック・レッドファーン 家中宏 クリスティーン・レッドファーン 金沢映子  藤田淑子 泉晶子 佐々木敏 平野稔 後藤哲夫 三木敏彦 高橋ひろ子 鶴博幸 小島敏彦 小山武宏 目黒光祐 野々村のん 緒方愛香 青木誠 坂口周平 平川大輔 / 日本語版スタッフ 宇津木道子  金谷和美 南部満治 浅見盛康  佐藤敏夫

ハイビジョンリマスター版

原作 アガサ・クリスティー 脚本 アンソニー・ホロヴィッツ 演出 ブライアン・ファーナム 制作 カーニバル・フィルム (イギリス) / 出演 ポワロ(デビッド・スーシェ) 熊倉 一雄 ヘイスティングス(ヒュー・フレイザー) 安原 義人 ジャップ警部(フィリップ・ジャクソン) 坂口 芳貞 ミス・レモン(ポーリン・モラン) 翠 準子  ケネス・マーシャル 津嘉山 正種 アレーナ・スチュアート 山像 かおり パトリック・レッドファーン 家中 宏 クリスティーン・レッドファーン 金沢 映子  藤田 淑子 泉 晶子 佐々木 敏 平野 稔 後藤 哲夫 三木 敏彦 高橋 ひろ子 鶴 博幸 小島 敏彦 小山 武宏 目黒 光祐 野々村 のん 岡田 吉弘 青木 誠 坂口 周平 平川 大輔  日本語版スタッフ 翻訳 宇津木 道子 演出 佐藤 敏夫 音声 金谷 和美 プロデューサー 里口 千

海外

オリジナル版

Director: BRIAN FARNHAM / Producer: BRIAN EASTMAN / For A&E Television Networks; Exective Producer: DELIA FINE; Supervising Producer: KRIS SLAVA; For Chorion plc; Exective Producer: PHIL CLYMER / Director of Photograohy: FRED TANNES; Production Designer: ROB HINDS; Costume Designer: CHARLOTTE HOLDICH; Make-up: SARAH GRUNDY / Music: CHRISTOPHER GUNNING; Editor: CHRIS WINBLE; Sound Recordist: SANDY MacRAE; Associate Producer: SIMON CRAWFORD COLLINS / Poirot: DAVID SUCHET; Hastings: HUGH FRASER; Chief Inspector Japp: PHILIP JACKSON; Miss Lemon: PAULINE MORAN; Patrick Redfern: MICHAEL HIGGS; Christine Redfern: TAMZIN MALLESON; Arlena Stuart: LOUISE DELAMERE; Stephen Lane: TIM MEATS / Rosamund Darnley: MARSHA FITZALAN; Emily Brewster: CAROLYN PICKLES; Kenneth Marshall: DAVID MALLINSON; Lionel Marshall: RUSSELL TOVEY; Major Barry: IAN THOMPSON; Horase Blatt: DAVID TIMSON; Mrs Castle: ROSALIND MARCH; William: PAUL READY; Gladys Narracott: REBECCA JOHNSON; Barman: GUY VINCENT / Chief Constable Weston: ROGER ALBOROUGH; Coroner: KEVIN MOORE; Nathan Lloyd: JASON DAVIES; Mr Applegood: KENNETH GILBERT; Simon Kelso: LAWRENCE McGRANDLES Jnr; Jack Lovett: GRANT GILLESPIE; Librarian: HARRIET EASTCOTT; Waiter: ANDREW MACBEAN; Policeman: STEVE BENNETT; Officer: ANDREW ASHBY / (中略) / CARNIVAL FILMS in association with A&E TELEVISION NETWORKS and CHORION plc

あらすじ

 静養のため、ポワロはヘイスティングスとともに南海岸の島にあるホテルを訪れる。だが、そこでもポワロは邪悪を感じ取った。そして、殺人を防がなければというポワロの思いも空しく、滞在客のアレーナ・スチュアートが殺されてしまう……

事件発生時期

1936年8月上旬 〜

主要登場人物

エルキュール・ポワロ私立探偵
アーサー・ヘイスティングスポワロのパートナー、大尉
ジェームス・ジャップスコットランド・ヤード主任警部
フェリシティ・レモンポワロの秘書
ケネス・マーシャルホテル滞在客、大尉
アレーナ・スチュアートホテル滞在客、ケネスの妻
ライオネル・マーシャルホテル滞在客、ケネスと先妻の息子
パトリック・レッドファーンホテル滞在客、アレーナの友人
クリスティーン・レッドファーンホテル滞在客、パトリックの妻
ロザモンド・ダーンリーホテル滞在客、マーシャル大尉の旧友
エミリー・ブルースターホテル滞在客
スティーブン・レーンホテル滞在客、牧師
バリーホテル滞在客、少佐
ホレース・ブラットホテル滞在客
カースル夫人ホテルの主人
チャールズ・ウェストン主任警部、アリス・コリガン事件担当者

解説、みたいなもの

 「エッジウェア卿の死」につづく、ピーター・ユスチノフ主演で一度映像化された作品の再映像化作品。ユスチノフ版では、「地中海殺人事件」という邦題が示すように、舞台が地中海の孤島(ロケ地はスペインのマヨルカ島)に置き換えられていたが、本作の撮影は、クリスティーが実際に滞在し、小説を執筆する際にモデルにしたとされるバー・アイランドで行われた。この島は『そして誰もいなくなった』のインディアン島のモデルとも言われるほか、ジョーン・ヒクソン主演の「ミス・マープル」シリーズの一篇、「復讐の女神」の冒頭でも、ラフィール氏の邸宅の一つとして使用されている。
 状況設定は短篇「砂に書かれた三角形」によく似ているが、ドラマ化にあたってバリー少佐に加えられた変更も、「砂に書かれた三角形」でバーンズ少佐(原作では将軍)に加えられた変更を思わせる。また、ポワロが体調を崩し、ドクターとミス・レモンによって転地療養に行かされるという冒頭、そして別行動で事件の調査をしたミス・レモンが後半になって合流するという展開が「グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件」を思わせるのは、両方の脚本を担当したアンソニー・ホロウィッツの好みだろうか。その他の変更点では、ガードナー夫妻がカットされた一方でスティーブン・レーンの過去が増強されたほか、マーシャル大尉と前妻の子供が娘から息子に変更され、名前もリンダからライオネルに変更されている(ドラマでは、前妻の名前がリンダ)。この変更によって、アレーナ殺害の動機と能力の両方を持った容疑者を増やしている反面、同性の継母への嫉妬という構図は崩れてしまった。原作では「エンドハウスの怪事件」にも登場していたウェストン警視正は、ドラマでは気の毒にも警部に格下げされてアリス・コリガン事件の担当者へ。
 エル・ランチエロのディナーパーティーの招待状には 'SATURDAY THE 3RD OF AUGUST 1936' (1936年8月3日土曜日) と書かれているが、1936年の8月3日は月曜日で、8月3日が土曜日なのは前年の1935年。ほかではネイサンからアレーナへの電報の日付が1936年8月12日となっており、招待状の日付は曜日の方がまちがっていると見るのが妥当か。ところでこの電報をヘイスティングスが音読したとき、原語では 'Send the money now, or your will lose a great deal.' と言っているが、画面に映る電報の文面に now の語はない。
 最初にトラクターで出会ったときにレッドファーンが島を指して言った「監獄島」の原語 the Island of the Lost Souls は、H・G・ウェルズの小説『モロー博士の島』が1932年に映画化されたときのタイトル (Island of Lost Souls) を踏まえたもので、映画の邦題は「獣人島」。レッドファーンの意図は、「徹底した食事療法と運動、あふれる太陽と海」を謳うホテルリゾートを、博士によって人間化され、獣性を矯正される獣たちが暮らす島に皮肉を込めて喩えたものと思われるが、おそらく「獣人島」ではそのニュアンスが伝わらないと判断されて、いかにも人間性が抑圧されていそうな「監獄島」という訳語が当てられたのだろう。なお、ウェルズの小説は「もの言えぬ証人」でもウィルミーナが読んでおり、ウェルズ作品が当時の大衆の共通の話題であった(と現在とらえられている)ことが窺える。映画「獣人島」でモロー博士を演じたのは、「アクロイド殺人事件」を舞台化した「アリバイ」でポワロ役を演じたチャールズ・ロートン。
 本土のレストランでジャップ警部がポワロに言った「デザートをおかわりすれば全部解けるんじゃないですか?」という台詞の「デザート」は原語だと spotted dick で、これは「ヒッコリー・ロードの殺人」で警部がポワロにご馳走しようとした「ぶちプディング」。ただ、原語に「おかわり」の意味はないので、「ヒッコリー・ロードの殺人」では拒否したデザートを、「黄色いアイリス」のように、空腹のポワロが喜んで食べたというわけではない。
 ミス・レモンがブラックリッジ村に到着する場面では、駅の改札の奥に現代的な出で立ちの男性が立っており、スタッフの一人が映り込んでしまったようだ。
 前述のようにサンディ・コーヴ・ホテルのロケ地は南デヴォンのバー・アイランドだが、対岸という設定の本土の町の撮影は、「エンドハウスの怪事件」のロケ地でもあったソルコムでおこなわれている。ポワロが図書館から出てきた場面の通りはソルコムのフォア・ストリートで、薬局前でレーンと話す場面では画面奥に〈マジェスティック・ホテル〉が見える。サンディ・コーヴ・ホテルへ向かうポワロたちを乗せたタクシーが通っていた道は、エイヴォン川の支流を渡るタイダル・ロード。
 ミス・レモンがブラックリッジ村へ向かう汽車の撮影をした場所は、「プリマス行き急行列車」でパディントン駅を出た汽車が走る場面を撮影したのと同じ場所。そして、ブラックリッジ村のロケ地は、ジェラルディン・マクイーワン主演の「ミス・マープル」第1シリーズでセント・メアリー・ミード村のロケ地にもなっているバッキンガムシャーのハンブルデン。ジュリア・マッケンジー主演「ミス・マープル5」の「青いゼラニウム」でもリトル・アンブローズ村として撮影に使われ、スティーブン・レーンが牧師を務めていたセント・マシュー教会も「書斎の死体」や「牧師館の殺人」、「青いゼラニウム」に登場する。村の集会所のロケ地は、ハンブルデンから4キロほど北にあるフリース・ビレッジ・ホール
 ケネス・マーシャル役のデビッド・モーリンソンは、ジェレミー・ブレット主演の「シャーロック・ホームズの冒険」の一篇、「犯人は二人」のドーキング大佐役でも見ることができる。また、ジョン・ネトルズ主演の「バーナビー警部」シリーズでは、ロザモンド・ダーンリー役のマーシャ・フィッツアランを「人形の手に血のナイフ」のローラ・ブライアリー役で、バリー少佐役のイアン・トンプソンを「流浪の馬車がやってくる」のピーター・フェアファックス役で、エミリー・ブルースター役のキャロライン・ピックルズを「ラストダンスは天国で」のシスター・ラブレース役で、それぞれ見ることができる。
 ポワロたちがホテルの対岸まで乗ってきたタクシーの運賃2ポンド9ペンスは、原語では 'That'll be two and nine pence.' と請求されており、これは2シリング9ペンスのこと。
 映画「地中海殺人事件」の日本語版も、やはり佐藤敏夫さんの演出によるもので、本作ではミス・レモン役の翠準子さんがガードナー夫人(シルビア・マイルズ)役、ケネス・マーシャル役の津嘉山正種さんがパトリック・レッドファーン(ニコラス・クレイ)役で出演している。

ロケ地写真

カットされた場面

日本

オリジナル版

[0:55:20/0:29]マンションでポワロの電話に答えるミス・レモン

映像ソフト

同原作の映像化作品

  • [映画] 「地中海殺人事件」 1982年 監督:ガイ・ハミルトン 出演:ピーター・ユスチノフ(田中明夫)
2018年6月23日更新