杉のひつぎ

Sad Cypress
  • 放送履歴

    2005年08月24日 20時00分〜 (NHK衛星第2)
    2006年01月10日 24時30分〜 (NHK衛星第2)

    2016年10月15日 16時00分〜 (NHK BSプレミアム)
    2017年03月22日 16時00分〜 (NHK BSプレミアム)

    2003年12月26日 21時00分〜 (英・ITV1)
    2004年07月18日 20時30分〜 (豪・ABC)
    2004年09月19日 22時00分〜 (米・A&E)

  • 原作邦訳

    『杉の柩』 クリスティー文庫 恩地三保子訳
    『杉の柩』 ハヤカワミステリ文庫 恩地三保子訳
  • OPクレジット

    杉のひつぎ // DAVID SUCHET / Agatha Christie POIROT / SAD CYPRESS based on the novel by Agatha Christie / Screenplay by DAVID PIRIE / ELISABETH DERMOT WALSH, RUPERT PENRY-JONES / KELLY REILLY, PAUL MCGANN / PHYLLIS LOGAN, MARION O'DWYER / with DIANA QUICK / Producer MARGARET MITCHELL / Director DAVID MOORE
  • EDクレジット

    原作 アガサ・クリスティー 脚本 デビッド・ピリ 演出 デビッド・ムーア 制作 LWT A&E テレビジョン ネットワークス アガサ・クリスティー Ltd. (イギリス 2003年) / 出演 ポワロ(デビッド・スーシェ) 熊倉一雄  エリノア(エリザベス・ダーモット・ウォルシュ) 麻生侑里 ロディ(ルパート・ペンリー・ジョーンズ) 寺杣昌紀 ドクター・ロード(ポール・マクガン) 田中秀幸  ホプキンズ 弥永和子 ウェルマン夫人 中西妙子 メアリ 岡寛恵 マーズデン警部 坂部文昭  宮寺智子 瀬畑奈津子 伊藤和晃 佐藤祐四 秋間登 大西健晴 山門久美 高階俊嗣 / 日本語版スタッフ 宇津木道子  金谷和美 浅見盛康 里口千  西亀泰   蕨南勝之
  • ハイビジョンリマスター版EDクレジット

    原作 アガサ・クリスティー 脚本 デビッド・ピリ 演出 デビッド・ムーア 制作 LWT A&E テレビジョン ネットワークス アガサ・クリスティー Ltd. (イギリス)  出演 ポワロ(デビッド・スーシェ) 熊倉 一雄  エリノア(エリザベス・ダーモット・ウォルシュ) 麻生 侑里 ロディ(ルパート・ペンリー・ジョーンズ) てらそま まさき ドクター・ロード(ポール・マクガン) 田中 秀幸  ホプキンズ 弥永 和子 ウェルマン夫人 中西 妙子 メアリ 岡 寛恵 マーズデン警部 坂部 文昭  宮寺 智子 瀬畑 奈津子 伊藤 和晃 佐藤 祐四 秋間 登 大西 健晴 山門 久美 高階 俊嗣  日本語版スタッフ 翻訳 宇津木 道子 演出 蕨南 勝之 音声 金谷 和美 プロデューサー 里口 千
  • オリジナルEDクレジット

    Hercule Poirot: DAVID SUCHET / Elinor Carlisle: ELISBETH DERMOT WALSH / Roddy Winter: RUPERT PENRY-JONES / Mary Gerrard: KELLY REILLY / Dr. Peter Lord: PAUL McGANN // Nurse Hoplins: PHYLLIS LOGAN / Nurse O'Brien: MARION O'DWYER / Mrs. Welman: DIANA QUICK / Ted Horlick: STUART LAING / Marsden: JACK GALLOWAY // Seddon: GEOFFREY BEEVERS / Prosecuting Counsel: ALISTAIR FINDLAY / Mrs. Bishop: LINDA SPURRIER / Shopkeeper: IAN TAYLOR / Judge: TIMOTHY CARLTON / Hunterbury Maid: LOUISE CALLAGHAN // (中略)Location Manager: PETER TULLO / 1st Assistant Director: TERRY BAMBER / 2nd Assistant Director: DAVID CAIN / Script Editor: KAREN THRUSSELL / Production Co-ordinator: DIANE CHITTELL / Script Supervisor: CAROLINE O'REILLY // Camera Operator: MIKE MILLER / Focus Puller: MIKE GREEN / Grip: JIM BOORER / Lighting Gaffer: LARRY PRINZ / Best Boy: PHILIP PENFOLD / Art Director: MALCOLM STONE // Set Decorator: MARK RIMMELL / Prop Master: MIKE FOWLIE / Construction Manager: KEN HAMBLING / Make-Up Artists: SIAN TURNER, RUPERT SIMON / Asst. Costume Designer: TAMAR ZAIG // Sound Recordist: TONY JACKSON / Sound Maintenance: MIKE REARDON / Dubbing Mixer: BILLY MAHONEY / Supervising Sound Editor: JOHN DOWNER / Dialogue Editor: SARAH MORTON // Post Production Supervisor: KATE STANNARD / Assistant Editor: ANYA DILLON / Assistant Co-ordinator: PHOEBE MASTERS / Telecine Colourist: CHRIS BEETON / Visual Effects/Titles: ALAN CHURCH, SIMON GILES // Publicist: MARIETTE MASTERS / Picture Publicist: PATRICK SMITH / A & E Senior Publicist: GINA NOCERO / Casting Assistant: CLARIE SAUNDERS // Production Accountant: NUALA ALEN-BUCKLEY / Script Executive: DEREK WAX / Associate Producer: DAVID SUCHET / Executive in Charge of Production: FIONA McGUIRE // Casting: GAIL STEVENS, MAUREEN DUFF / Costume Designer: SHEENA NAPIER / Make-Up Designer: CAROL COOPER / Line Producer: LEILA KIRKPATRICK // Director of Photography: MARTIN FUHRER, BSC / Production Designer: MICHAEL PICKWOAD / Editor: MELANIE VINER-CUNEO / Original Music: CHRISTOPHER GUNNING // Executive Producer for A & E Television Networks: DELIA FINE / Supervising Producer for A & E Television Networks: EMILIO NUNEZ // Executive Producer for Chorion plc: PHIL CLYMER // Executive Producer: MICHELE BUCK / Executive Producer: DAMIEN TIMMER / © Agatha Christie Ltd (a Chorion Company) 2003 // LWT in association with A & E Television Networks and Agatha Christie Ltd (a Chorion Company) GRANADA
  • あらすじ

     エリノアとロディは婚約中の間柄だった。だが、ドイツから帰国していた幼なじみのメアリ・ジェラードに出会ってロディは心を奪われる。エリノアはメアリへの激しい憎悪に苛まれ、そしてメアリが死んだ。ポワロの眼にもエリノアの有罪は自明と思われたが……
  • 事件発生時期

    1937年9月中旬? 〜
  • 主要登場人物

    エルキュール・ポワロ私立探偵
    ローラ・ウェルマン富裕な老婦人
    エリノア・カーライルウェルマン夫人の姪
    ロディ・ウィンターウェルマン夫人の義理の甥、エリノアの婚約者
    メアリ・ジェラードウェルマン夫人が面倒を見てきた娘
    ピーター・ロードウェルマン夫人の主治医
    ホプキンス看護師
    オブライエン看護師
    ビショップ家政婦
    テッド・ホーリック庭師
    マーズデン警部
  • 解説、みたいなもの

     原題 Sad Cypress はシェークスピアの『十二夜』第二幕第四場で道化が歌う、絶望的で激しい恋を歌った歌の一節で、その歌詞はエリノアの心情を思わせる(劇中ではウェルマン夫人が言及)。 Sad Cypress を直訳すれば“悲しいイトスギ”だが、イトスギは喪や哀悼を象徴する墓地に多く植えられる木で、ここでは墓所の隠喩。原典『十二夜』の日本語訳では、 cypress の字義上の意味を残しつつ墓を連想させる訳語として、坪内逍遙や小田島雄志がこれに“杉の柩”という日本語を当てている。ただし、 cypress の分類は実はヒノキ科。
     原作小説は3部構成で、第一部でメアリ死亡までのエリノアの心理が克明に描かれ、第二部でドクター・ロードの懇願によってポワロが乗り出し、第三部でエリノアの裁判が描かれる。しかしドラマでは、これまでの多くの作品同様、冒頭からポワロが登場する脚色が加えられた。その脚色の内容は、ドクター・ロードの知人としてポワロを村に滞在させるというもの。これによって事件発生までの経緯をポワロが間近で目撃することになり、自分の考えを最後まで明かしたがらない彼が珍しくエリノアの有罪を強く確信している様子を描いて、エリノアの置かれた絶望的な状況を強調している。一方、この脚色に伴って、ドクターが一度はポワロを事件に関わらせまいとする場面も加えられたため、彼がエリノアの無実を信じてポワロの元へ依頼に向かう、というドクターの思いを強く印象づける場面の効果が弱くなってしまった。そのため、エリノアが匿名の手紙に関してドクターに意見を求めようとするなど、彼女が実はロディよりもドクターを信頼していると匂わせたり、原作では単に柔弱な青年だったロディが傲慢さや不実さを垣間見せて、相対的にドクターの人柄を持ち上げるような変更が加えられている。そのロディの名字がウェルマンからウィンターに変更されているのは、ウェルマン夫人の遺産がロディに行かないことを視聴者に納得させやすくするためだろうか。一方、メアリに想いを寄せるテッド・ビッグランドの名字がホーリックになり、職業も庭師に変わったのは、原作で庭師だったホーリックとまとめられたため。
     ハンタベリー・アームズの外壁にかけられた看板に書かれた AA and RAC recommended (AA・RAC 推薦) という文言の AA と RAC とはそれぞれ Automobile Association と Royal Automobile Club の略称。これらはイギリスにおける、日本の JAF に近い組織のことで、ロードサービスや自動車保険の提供のほか、ホテルの格付けもおこなっている。
     エリノアがサンドイッチを買う場面で口にする「プトマイン中毒」とは食中毒の古い言い方。プトマインとは動物性蛋白質が腐敗して発生する毒素の総称で、かつては食中毒の原因と考えられていたが、現在は食中毒の原因の多くは細菌性毒素であることがわかっている。
     エリノアが言及する薔薇戦争とは、1455年から1485年にかけて起こったイングランドの王位をめぐる内乱のこと。薔薇戦争の名前の由来は、争いの一方であるランカスター家が赤薔薇、他方のヨーク家が白薔薇を紋章としていたためで、そこからかつてのエリノアとロディの赤い薔薇と白い薔薇についての言い争いにつながる。
     ロディ役のルパート・ペンリー・ジョーンズは、「ABC殺人事件」でカーター署長を演じたピーター・ペンリー・ジョーンズの息子。本作撮影時の彼は、同時に出演中だった舞台の関係で髪を剃ってしまっていたため、カツラを着用しているという。ドクター・ロード役のポール・マクガンは、ジェラルディン・マクイーワン主演の「ミス・マープル」の一篇、「スリーピング・マーダー」にもアースキン大佐役で出演。一方、マーズデン警部役のジャック・ギャロウェイは、ジョーン・ヒクソン主演の「ミス・マープル」の一篇、「牧師館の殺人」でビル・アーチャー役を演じていた。ホプキンズ看護師役のフィリス・ローガンは、ジョン・ソウ主演の「主任警部モース」の一篇、「カインの娘たち」のジュリア・スティーブンス役や、ジョン・ネトルズ主演の「バーナビー警部」の一篇、「カラスの森が死を招く」のケイト・メリル役でも見ることができる。セドン弁護士役のジョフリー・ビーバーズは「海上の悲劇」のトリバー役に続く「名探偵ポワロ」2度目の出演。
     冒頭のエリノアとロディの逢瀬の場所はロンドンのブラマム・ガーデンズ。また、ポワロが新聞を買ってタクシーに乗るのもその近くのコリンガム・ガーデンズで、地下鉄の看板や路線図は撮影のために設えられたものであり、ここに地下鉄駅は存在しない。一方、ウェルマン夫人の邸宅、ハンタベリー・ハウスとして撮影に使われたのは、オックスフォードシャーのネトルベッドにあるジョイス・グローブで、現在は介護施設として使われている建物。内部の印象的なエレベーターは、これまた撮影のために設えられたものだという。冒頭でエリノアとロディが車でくぐる門は、ジュリア・マッケンジー主演「ミス・マープル4」の「魔術の殺人」ではストーニーゲイツの門として使われた。エリノアの裁判がおこなわれた法廷はサリー州庁舎内のもので、ジュリア・マッケンジー主演「ミス・マープル5」の「青いゼラニウム」でジョージ・プリチャードの公判が開かれたのも同所。ハンタベリーの村は「白昼の悪魔」でもブラックリッジ村として使われたハンブルデン。ただし、ポワロが泊まっているハンタベリー・アームズ・ホテルの建物は、「西洋の星の盗難事件」のヤードリー・チェイスと同じドーニー・コートが使われており、村の一部として写っているときはハンブルデンの教会前に合成されている。そのため、舗装されていたはずのホテルの前の道が、ポワロとオブライエン看護師がホテルの前で話す場面では土がそのまま見えていたりする。エリノアが投獄された牢獄の外観は、エイルズベリーのビアトン・ロードにあるエイルズベリー・プリズン。現在は青少年犯罪者の収容所だが、劇中の1937年には実際に女性犯罪者の収容所として使われていた[1]
     ガーシュイン死去を報じる新聞に載っているウェルマン夫人の命日は1937年9月16日だが、ガーシュイン死去は同年の7月で、死後2ヶ月も彼の死が報じられなかったとは考えにくく思える。
     » 結末や真相に触れる内容を表示ポワロが毒入りのお茶を飲み干した振りをする場面では、お茶のカップをテーブルへ持ってきた時点で、バラの花をそちらのカップへ移し替えているのがちゃんと画面下方に写っている。したがって、ポワロがカップの中身に口をつける前に躊躇を見せるのも、それが毒入りと知っていたからでもお茶が嫌いだからでもなく、バラの挿してあった水だから。なお、このあとの「実は、私は嫌いで、飲んだことがないんです、お茶は」という台詞の“お茶”は原語では tea で、紅茶のこと。普段のポワロが日本語で“お茶”と呼んで愛飲しているのは tisane で、カモミールなどを煎じたハーブティー。「(ポワロは)ハーブティーが好みで」という序盤のドクター・ロードの台詞も、この場面への伏線として入れられたものと思われる。
  • ロケ地写真


  • カットされた場面

    なし
  • 映像ソフト

    【DVD】 「名探偵ポワロ 33 杉のひつぎ(字幕・吹替) ハピネット・ピクチャーズ
    「名探偵ポワロ NEW SEASON DVD-BOX 1」に収録、単品での一般販売はなし
2017年9月15日更新


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