カーテン 〜ポワロ最後の事件〜
Curtain: Poirot's Last Case

放送履歴

日本

オリジナル版

  • 2014年10月06日 21時00分〜 (NHK BSプレミアム)
  • 2015年03月29日 15時30分〜 (NHK BSプレミアム)
  • 2016年02月02日 23時45分〜 (NHK BSプレミアム)
  • 2017年03月04日 15時00分〜 (NHK BSプレミアム)
  • 2017年08月09日 16時00分〜 (NHK BSプレミアム)

海外

  • 2013年11月13日 20時00分〜 (英・ITV1)
  • 2014年01月03日 20時10分〜 (波・Ale Kino+)

原作

邦訳

  • 『カーテン ―ポアロ最後の事件―』 クリスティー文庫 田口俊樹訳
  • 『カーテン ―ポアロ最後の事件―』 クリスティー文庫 中村能三訳
  • 『カーテン ―ポアロ最後の事件―』 ハヤカワミステリ文庫 中村能三訳

オープニングクレジット

日本

オリジナル版

カーテン 〜ポワロ最後の事件〜 // DAVID SUCHET / Agatha Christie POIROT / CURTAIN: POIROT'S LAST CASE / based on the novel by AGATHA CHRISTIE / SCREENPLAY KEVIN ELYOT / HELEN BAXENDALE, SHAUN DINGWALL / CLAIRE KEELAN, ANNA MADELEY / AIDAN MCARDLE, MATTHEW MCNULTY / ALICE ORR-EWING, JOHN STANDING / with HUGH FRASER as Captain Hastings / and ANNE REID / and PHILIP GLENISTER / Producer DAVID BOULTER / Director HETTIE MACDONALD

エンディングクレジット

日本

オリジナル版

原作 アガサ・クリスティー Agatha Christie  脚本 ケヴィン・エリオット 演出 ヘティ・マクドナルド 制作 ITVスタジオズ/エーコン・プロダクションズ マスターピース/アガサ・クリスティー・リミテッド (イギリス 2013年)  声の出演 ポワロ(デビッド・スーシェ) 熊倉一雄  アーサー・ヘイスティングス大尉(ヒュー・フレイザー) 安原義人 ジュディス・ヘイスティングス(アリス・オル=ユーイング) 安藤麻吹  ジョン・フランクリン博士(ショーン・ディングウォール) 世古陽丸 バーバラ・フランクリン(アンナ・マデリー) 勝生真沙子  スティーブン・ノートン(エイダン・マカードル) 渡辺穣 ウィリアム・ボイド・キャリントン卿(フィリップ・グレニスター) 田中正彦  エリザベス・コール(ヘレン・バクセンデイル) 泉晶子 トービー・ラトレル(ジョン・スタンディング) 佐々木敏  デイジー・ラトレル(アン・リード) 山本与志恵 アラートン少佐(マシュー・マクナルティー) 高橋広樹  ジョージ 坂本大地 クレイブン 上田ゆう子 検視官 増山浩一  <日本語版制作スタッフ> 翻訳 澤口浩介 演出 佐藤敏夫 音声 小出善司

DVD版

原作 アガサ・クリスティー Agatha Christie  脚本 ケヴィン・エリオット 演出 ヘティ・マクドナルド 制作 ITVスタジオズ/エーコン・プロダクションズ マスターピース/アガサ・クリスティー・リミテッド (イギリス 2013年)  声の出演 ポワロ(デビッド・スーシェ) 熊倉一雄  アーサー・ヘイスティングス大尉(ヒュー・フレイザー) 安原義人 ジュディス・ヘイスティングス(アリス・オル=ユーイング) 安藤麻吹  ジョン・フランクリン博士(ショーン・ディングウォール) 世古陽丸 バーバラ・フランクリン(アンナ・マデリー) 勝生真沙子  スティーブン・ノートン(エイダン・マカードル) 渡辺穣 ウィリアム・ボイド・キャリントン卿(フィリップ・グレニスター) 田中正彦  エリザベス・コール(ヘレン・バクセンデイル) 泉晶子 トービー・ラトレル(ジョン・スタンディング) 佐々木敏  デイジー・ラトレル(アン・リード) 山本与志恵 アラートン少佐(マシュー・マクナルティー) 高橋広樹  ジョージ 坂本大地 クレイブン 上田ゆう子 検視官 増山浩一  <日本語版制作スタッフ> 翻訳・台本 澤口浩介 演出 佐藤敏夫 調整 小出善司 録音 黒田賢吾 プロデューサー 武士俣公佑  制作統括 小坂聖

海外

オリジナル版

Hercule Poirot: DAVID SUCHET; Elizabeth Cole: HELEN BAXENDALE; Captain Hastings: HUGH FRASER; Dasy Luttrell: ANNE REID; Colonel Toby Luttrell: JOHN STANDING / Stephen Norton: AIDAN McARDLE; Sir William Boyd Carrington: PHILIP GLENISTER; Curtis: ADAM ENGLANDER; Judith Hastings: ALICE ORR-EWING; Doctor Franklin: SHAUN DINGWALL / Major Allerton: MATTHEW MCNULTY; Barbara Franklin: ANNA MADELEY; Nurse Craven: CLAIRE KEELAN; Coroner: GREGORY COX; George: DAVID YELLAND; Stunt Co-ordinator: TOM LUCY / (中略) / Composer: CHRISTIAN HENSON; Poirot Theme: CHRISTOPHER GUNNING; Editor: TANIA REDDIN; Production Designer: JEFF TESSLER; Director of Photography: ALAN ALMOND BSC; Line Producer: MATTHEW HAMILTON / Executive Producer for Masterpiece: REBECCA EATON / Executive Producer for Acorn Productions Limited: HILARY STRONG; Executive Producer for Agatha Christie Limited: MATHEW PRICHARD / Executive Producers: MICHELE BUCK, KAREN THRUSSELL, DAMIEN TIMMER; © Agatha Christie Ltd 2013 / A Co-Production of itv STUDIOS, MASTERPIECE, Agatha Christie in association with Acorn Productions
  • Editors の誤記

あらすじ

 ポワロからの誘いを受けたヘイスティングスは、かつて二人で殺人事件を解決したスタイルズ荘を訪れる。ところが再会を喜ぶのも束の間、ポワロはふたたびここが殺人現場になると告げた。車椅子に乗って動けないというポワロに代わり、ヘイスティングスは彼の耳目となって一緒に調査をしてほしいと頼まれるが……

事件発生時期

1949年10月上旬 〜 1950年2月

主要登場人物

エルキュール・ポワロ私立探偵
アーサー・ヘイスティングスポワロの旧友、大尉
トービー・ラトレルスタイルズ荘経営者、大佐
デイジー・ラトレルスタイルズ荘経営者、ラトレル大佐の妻
ジョン・フランクリンスタイルズ荘宿泊客、医学博士
バーバラ・フランクリンスタイルズ荘宿泊客、フランクリン博士の妻
ジュディス・ヘイスティングススタイルズ荘宿泊客、フランクリン博士の秘書、ヘイスティングス大尉の娘
スティーブン・ノートンスタイルズ荘宿泊客
ウィリアム・ボイド・キャリントン卿スタイルズ荘宿泊客、バーバラの友人、準男爵
エリザベス・コールスタイルズ荘宿泊客
アラートンスタイルズ荘宿泊客、少佐
クレイブンフランクリン夫人付の看護師
カーティスポワロの世話係
ジョージポワロの元執事

解説、みたいなもの

 最終回である本作の舞台となるのは、ポワロがイギリスで初めて解決した殺人事件の現場であるスタイルズ荘。かつてベルギーで知りあったポワロとヘイスティングスが偶然の再会を果たし、ともに殺人事件の捜査に当たった「スタイルズ荘の怪事件」の原作は、1920年に刊行されたポワロのデビュー作であると同時にクリスティー自身のデビュー作でもあった。一方、副題の示すとおりポワロ最後の事件を描いた本作の原作は1975年刊行。翌1976年の1月12日にはクリスティーも後を追うように亡くなり、『カーテン』を生前最後の刊行として85年の生涯を閉じた。だが執筆は第二次大戦中におこなわれていたと言われ、クリスティーの死後に出版される予定でずっと金庫で保管されていたものが、翻意されて生前の発表となったとされる[1][2]。ドラマの撮影も、2012年10月中旬から11月上旬と第13シリーズで最初に撮影され[3][4]、残り4作品の撮影と放送が済むまで寝かされていた。これには、ポワロの撮影の最後を明るく終えたいというスーシェの希望のほか、ポワロがすっかり体重を落としていたという原作の描写にあわせるために、スーシェが減量をする期間が必要だった事情があったという[5]。吹替の収録は2014年4月上旬[6]。ただし、熊倉一雄さんによるポワロの台詞は事前の別収録であり[7]、また撮影順と異なり最後の収録であったという[8]
 原作のヘイスティングスは、長篇第2作であった「ゴルフ場殺人事件」のあとまもなく南米に移住し、その後もしばしばイギリスに帰国してはポワロが手がける事件の語り手を務めていたものの、「もの言えぬ証人」での登場を最後に読者の前から姿を消し、『カーテン ―ポアロ最後の事件―』で再登場するまで40年近い空白があった。ドラマでも、2002年放送の「白昼の悪魔」以降、最終シリーズの「ビッグ・フォー」と本作で再登場するまで、12年という期間が空いている。これまで1930年代に固定されてきた舞台設定は、本作では1949年の10月に設定されており、この時代の跳躍は、劇中の世界で第二次世界大戦をまたぐのと同時に、ちょうど現実の世界で視聴者がヘイスティングスの姿を見ていなかった期間とも重なる。ただ、ヘイスティングスの娘のジュディスはどう見ても成人女性なのに、ベラ夫人との出会いは「ゴルフ場殺人事件」の1936年のはずで、そちらは計算が合わない。なお、ジュディスを演じたアリス・オル=ユーイングは撮影当時23歳。
 本作の日本語音声ではヘイスティングスの主な一人称は「わたし」、ポワロからヘイスティングスへの二人称は「あなた」だが、かつての宇津木道子さんの台本ではヘイスティングスの一人称は「ぼく」、ポワロからヘイスティングスへの二人称は(「ダベンハイム失そう事件」での例外を除き)「君」だった。また、かつてヘイスティングスがポワロのことを二人称代名詞で呼ぶことはなく、(「スタイルズ荘の怪事件」での例外を除き)「ポワロさん」と名前で呼んでいた。
 エリザベス・コールがピアノで弾いているのは、「雨だれ」として知られるショパンの24の前奏曲の一つ(作品28-15)。
 クレイブン看護師の「大戦の折にはこちらに?」という質問に対し、ヘイスティングスが「スタイルズ荘の怪事件」のときのことを踏まえて「ええ、療養のために。ポワロさんと知りあったのもここです」と答えるが、今作の舞台である1949年は第二次大戦終結の4年後であり、ただ「大戦」と言われて第一次大戦中のことを答えるのは不自然に感じられる。また、ヘイスティングスとポワロの初対面は第一次大戦前のベルギーにおいてであり、スタイルズ荘では再会だった。原語でのやりとりは 'I gather you were here in the First War.' 'Yes, in 1916, I came here to convalesce. That's when I met Poirot.' という表現で、ちゃんと the First War (第一次大戦), met (出会った) と言っているのでそこに不都合はないが、「スタイルズ荘の怪事件」の時代設定は1916年ではなく1917年6月。ただし、ヘイスティングスのスタイルズ荘訪問が「スタイルズ荘の怪事件」では1917年なのに、本作では1916年と回想されるのは原作同様。
 原作で描かれていた、ラトレル大佐が夫人を撃ってしまった事件によって夫妻の関係が修復される様子は、ドラマではその後の晩餐で前より和やかな会話が交わされるくらいに見えるが、原語では事件直後に「意図的な行為でしょうか?」と訊かれたヘイスティングスが 'Well, I did until I saw them together—now I'm not so sure. (二人が一緒にいるのを見るまではそう思いましたが……いまはわかりませんね)' と答えていて、一言だけながら、この時点で具体的に関係修復が示されている。
 ノートンがジュディスに言う「ホロフェルネスの首をはねたユディットのようだ」という台詞は、聖書の『ユディット記』を踏まえてのもので、ユディットを英語読みするとジュディスになる。そして、そのあとのキャリントンとノートンの、「ずいぶんと古い話だ」「でも、彼女は……大義のためにあれをやった」というやりとりは、逆接の接続詞でつながるのが若干不自然だが、キャリントンの台詞は原語だと 'A bit grim, old boy. (いささか残酷だな)' で、「古い (old)」という単語を含む old boy の部分はノートンへの呼びかけ。
 流れ星を見たあとにバーバラが言う「ドロップがほしいの」の「ドロップ (drop)」は、そのあとジュディスが小瓶を持ってきているように、滴剤のこと。
 ポワロがヘイスティングスに書いた手紙が画面に映る際、いずれも途中までは同じアルファベットの字形が完全に一致しており、スーシェの手書き文字をサンプリングして組みあわせた印刷と思われる。
 ノーラ・シャープルズ殺害事件を報じた新聞記事では、その容疑者である姪のフリーダ・クレイを、メドウバンク学園で10年間英語教師をしていたと紹介している。このメドウバンク学園は「鳩のなかの猫」の舞台となった女子校と同一と思われるが、彼女の職歴は原作にないドラマオリジナルの設定。
 スタイルズ荘のロケ地は「スタイルズ荘の怪事件」撮影時に使われたチャベネージ・ハウスチェニーズ・マナーハウスでなく、「第三の女」で門への道が撮影に使われたシャバーン城。審問の開かれた法廷は「杉の柩」「五匹の子豚」「複数の時計」と同じサリー州庁舎のもので、ヘイスティングスがエリザベス・コールに真相を伝える場面も同庁舎裏側で撮影された。ヘイスティングスとジョージが会うイーストボーンの海岸は現地で、画面奥には「グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件」で舞台になったイーストボーン・ピアが見える。
 ジェラルディン・マクイーワン主演の「ミス・マープル」シリーズでは、ノートン役のエイダン・マカードルを「スリーピング・マーダー」のホーンビーム役、ラトレル夫人役のアン・リードを「復讐の女神」のシスター・アグネス役で見ることができる。また、主演をジュリア・マッケンジーに交代した同シリーズ「ポケットにライ麦を」では、バーバラ・フランクリン役のアンナ・マデリーをアデール・フォーテスキュー役、エリザベス・コール役のヘレン・バクセンデイルをメアリー・ダブ役で見ることができる。
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  1. [1] 早川書房編集部, 「エルキュール・ポアロの死の謎」, 『カーテン ―ポアロ最後の事件―』, pp. 261, 早川書房, 1975
  2. [2] 中島河太郎, 「解説」, 『カーテン ―ポアロ最後の事件―』, pp. 281, 早川書房(ハヤカワミステリ文庫), 1982
  3. [3] David_Suchet on Twitter: "Filming starts Oct 15th. We start with CURTAIN. I can't believe that this will be the last series. Will be talking about this today."
  4. [4] David_Suchet on Twitter: "Curtain has now finished :( Just finished the first week of filming a documentary on Agatha Christie"
  5. [5] David Suchet and Geoffrey Wansell, Poirot and Me, pp. 269, headline, 2013
  6. [6] 田中正彦司令・代理さんはTwitterを使っています: "NHK BSプレミアムで放送予定、アガサ・クリスティー原作の人気シリーズ、『名探偵ポワロ』 ついに最終回を迎えます。 名作の最後を飾れて、司令も感慨深げ。 これもロンドンが舞台のお話ですね。 放送日がわかったら、またお知らせします! http://t.co/wMAMQ0U6Yf"
  7. [7] 「ドラマ『名探偵ポワロ』声優陣インタヴュー」, 『ハヤカワミステリマガジン』 No. 714 2016年1月号, pp. 184, 早川書房, 2015
  8. [8] 「熊倉一雄インタヴュー」, 『ハヤカワミステリマガジン』 No. 705 2014年11月号, pp. 42, 早川書房, 2014

ロケ地写真

カットされた場面

なし

映像ソフト

  • 「名探偵ポワロ NEW SEASON DVD-BOX 5」に収録
2018年6月16日更新