二重の手がかり

The Double Clue
  • 放送履歴

    1992年04月01日 22時25分〜 (NHK総合)
    1992年05月28日 17時05分〜 (NHK総合)
    1998年12月14日 15時10分〜 (NHK総合)
    2003年07月14日 18時00分〜 (NHK衛星第2)

    2016年04月16日 16時00分〜 (NHK BSプレミアム)
    2016年09月28日 17時00分〜 (NHK BSプレミアム)

    1991年02月10日 (英・ITV)

  • 原作邦訳

    「二重の手がかり」 - 『教会で死んだ男』 クリスティー文庫 宇野輝雄訳
    「二重の手がかり」 - 『教会で死んだ男』 ハヤカワミステリ文庫 宇野輝雄訳
    「二重の手がかり」 - 『砂に書かれた三角形』 創元推理文庫 宇野利泰訳
  • OPクレジット

    DAVID SUCHET // HUGH FRASER / PHILIP JACKSON / PAULINE MORAN / 二重の手がかり, THE DOUBLE CLUE / Dramatized by ANTHONY HOROWITZ / Script Consultant CLIVE EXTON
  • EDクレジット

    原作 アガサ・クリスティー 脚本 アンソニー・ホロウィッツ 監督 アンドリュー・ピディントン 制作 LWT(イギリス) / 出演 ポワロ(デビッド・スーシェ) 熊倉一雄 ヘイスティングス(ヒュー・フレイザー) 富山敬 ジャップ警部(フィリップ・ジャクソン) 坂口芳貞 ミス・レモン 翠準子  ロサコフ伯爵夫人 久野綾希子 ハードマン 前田昌明 山内雅人 鈴置洋孝 京田尚子 秋元羊介 塚田正昭 井上喜久子 / 日本語版 宇津木道子  山田悦司 福岡浩美 南部満治 金谷和美
  • ハイビジョンリマスター版EDクレジット

    原作 アガサ・クリスティー 脚本 アンソニー・ホロヴィッツ クライブ・エクストン 演出 アンドリュー・ピディントン 制作 LWT (イギリス) / 出演 ポワロ(デビッド・スーシェ) 熊倉 一雄 ヘイスティングス(ヒュー・フレイザー) 富山 敬/安原 義人 ジャップ警部(フィリップ・ジャクソン) 坂口 芳貞 ミス・レモン(ポーリン・モラン) 翠 準子  ロサコフ伯爵夫人 久野 綾希子 ハードマン 前田 昌明  山内 雅人 鈴置 洋孝 京田 尚子 秋元 羊介 塚田 正昭 井上 喜久子 大畑 伸太郎  日本語版スタッフ 翻訳 宇津木 道子 演出 山田 悦司 音声 金谷 和美 プロデューサー 里口 千
  • オリジナルEDクレジット

    Hercule Poirot: DAVID SUCHET / Captain Hastings: HUGH FRASER / Chief Inspector Japp: PHILIP JACKSON / Miss Lemon: PAULINE MORAN / Countess Vera Rossakoff: KIKA MARKHAM / Marcus Hardman: DAVID LYON / Bernard Parker: DAVID BAMBER / Lady Runcorn: CHARMIAN MAY / Mr. Johnstone: NICHOLAS SELBY / Redfern: MICHAEL PACKER / Blake: WILLIAM CHUBB / Constable: MARK FLETCHER / Receptionist: WILLIAM OSBORNE / Katherine Bird: MERIEL DICKINSON / Nacora: YITKIN SEOW / Porter: RICHARD RYAN / Stunts: MARTIN GRACE // Developed for Television by Carnival Films // (中略)Assistant Directors: SIMON HINKLY, ADAM GOODMAN, GILLY RADDINGS / Production Manager: KIERON PHIPPS / Production Co-ordinator: MONICA ROGERS / Accounts: JOHN BEHARRELL, PENELOPE FORRESTER / Locations: NIGEL GOSTELOW, SCOTT ROWLATT / Script Supervisor: SHEILA WILSON / Camera Operator: STEVEN ALCORN / Focus Puller: HUGH FAIRS / Clapper/Loader: RAY COOPER / Grip: JOHN ETHERINGTON / Boom Operator: MARTIN TREVIS / Sound Assistant: COLIN CODNER / Gaffer: DEREK RYMER / Art Director: PETER WENHAM / Set Dresser: CARLOTTA BARROW / Production Buyer: LUDMILLA BARRAS / Property Master: MICKY LENNON / Construction Manager: LES PEACH / Wardrobe: JOHN SCOTT, KIRSTEN WING, VERNON WHITE, NIGEL EGERTON / Assistant Costume Designer: MICHAEL PRICE / Make up Artists: KATE BOWER, PATRICIA KIRKMAN / First Assistant Editor: PETER CHRISTELIS / Dubbing: ALAN KILLICK, JOHN DOWNER, RUPERT SCRIVENER / Panaflex 16(R) Camera by Panavision(R) / Grip Equipment by Grip House Ltd / Lighting & Generators by Samuelson Lighting Ltd / Made at Twickenham Studios, London, England / Costume Designer: ROBIN FRASER PAYE / Make up Supervisor: JANIS GOULD / Sound Supervisor: KEN WESTON / Titles: PAT GAVIN / Casting: REBECCA HOWARD / Production Supervisor: DONALD TOMS / Editor: JON COSTELLO / Supervising Editor: DEREK BAIN // Production Designer: ROB HARRIS // Director of Photography: CHRIS O'DELL // Music: CHRISTOPHER GUNNING // Executive Producer: NICK ELLIOTT // Producer: BRIAN EASTMAN // Director: ANDREW PIDDINGTON
  • あらすじ

     上流階級の人々が集まるところで立て続けに起こる宝石盗難事件。解決できなければジャップ警部はクビだという。しかし、その4件目が起きたハードマン邸に出向いたポワロは、そこで忘れえぬ女性との出会いを果たす……
  • 事件発生時期

    不詳
  • 主要登場人物

    エルキュール・ポワロ私立探偵
    アーサー・ヘイスティングスポワロのパートナー、大尉
    ジェームス・ジャップスコットランド・ヤード主任警部
    フェリシティ・レモンポワロの秘書
    マーカス・ハードマン宝石コレクター
    バーナード・パーカーハードマンの仕事のパートナー
    ヴェラ・ロサコフ伯爵夫人パーティの招待客、ロシアからの亡命貴族
    レディー・ビアトリス・ランコーンパーティの招待客
    マーチン・ジョンストンパーティの招待客、南アフリカの実業家
    キャスリン・バードコントラルト歌手
    ナコーラ日本人ピアニスト
    レッドファーン私立探偵
    ブレイク私立探偵
  • 解説、みたいなもの

     ドラマのポワロは原作に比べるとかなりレディーに弱いところがあるものの、今回は原作でも唯一ポワロが想いを寄せた女性として描かれているヴェラ・ロサコフ伯爵夫人が登場。しかし、原作とのいちばんの違いは、そのロサコフ伯爵夫人の性格造形。原作の伯爵夫人は女傑とでも呼ぶべき豪快な性格の持ち主で、ポワロが寄せる思いも恋愛感情というよりは彼女の度胸や判断力への感服であったが、ドラマの伯爵夫人は楚々とした淑女の趣で、ポワロとの関係も、お互いに祖国を追われた亡命者という共感に根ざした、非常にロマンチックな雰囲気を醸し出している(もっとも、原作でも後に『ビッグ4』などを経て思慕へと変化していく)。一方で、ポワロを“エルキュール”と呼ぶ伯爵夫人に対して、ポワロは最後まで“伯爵夫人”という呼び方を崩さず、二人の対照を象徴させてもいる。ただ、これはこれで作品として十分魅力的なものの、将来、伯爵夫人が再登場する原作の『ビッグ4』や「ケルベロスの捕獲」(『ヘラクレスの冒険』と『アガサ・クリスティーの秘密ノート〔上〕』にそれぞれ別バージョンを収録)をドラマ化する際に破綻を来さないか不安も残す。結局、共に最終シリーズで映像化された「ビッグ・フォー」では伯爵夫人の出番はカットされ、『ヘラクレスの冒険』所収の複数短篇を1本の長篇にまとめ上げた「ヘラクレスの難業」で再登場するが、そこでの伯爵夫人は原作とも本作品とも異なる人物造形で描かれることになった。また、ドラマでは後の「メソポタミア殺人事件」でも伯爵夫人にまつわるサイドストーリーが追加されており、このときの伯爵夫人の性格は原作のものに近い。
     「名探偵ポワロ」ではカットされたが、オリジナルにはヘイスティングスが南米に牧場を開くという夢を語る場面があった。原作のヘイスティングスは「ゴルフ場殺人事件」での結婚後、アルゼンチンで牧場の経営を手がけて成功しており、これはそのことを受けてのもの。なお、ドラマでも「黄色いアイリス」でヘイスティングスが南米に牧場を持っていることに触れられるほか、「エッジウェア卿の死」で一度失敗して帰国したものの、「ビッグ・フォー」で最終的に南米へ移住していたことがわかる。
     序盤のポワロの台詞、「私はこれまでに、夫に殺された女性の事件を5回扱っています」「そして22人の夫が妻に殺されています」は原作の「二重の手がかり」にはない台詞だが、ほぼ同一の台詞が「三幕の殺人」の第三幕四章に見られる。ちなみに、「名探偵ポワロ」中、“夫に殺された女性の事件”と“夫が妻に殺され”たのはそれぞれ、この第3シリーズまでで5件と1件、最終シリーズまで含めると8件と3件。
     上記の会話をポワロとヘイスティングスが交わした場所は、「スタイルズ荘の怪事件」でカベンディッシュ家のロンドンの住まいがあったミドルトン・スクエアおよびイングルバート・ストリート。冒頭とラストで登場する駅は「プリマス行き急行列車」と同じハル・パラゴン駅で撮影されており、構内放送の行き先から判断するに、やはりパディントン駅という設定のようだ。ジョンストン氏のオフィスビルも、実は「プリマス行き急行列車」のアデルファイ・ホテルを裏側のサボイ・プレースから撮影したもの。ポワロとロサコフ伯爵夫人が訪れた郊外の邸宅はイングルフィールド・エステイトに建つイングルフィールド・ハウス、美術館は「ベールをかけた女」でもアシーナ・ホテルの内部として使われたロンドン大学セナト・ハウス内クラッシュ・ホールだが、美術館を出た場面はサボイ・プレースで撮影されている。ハードマン邸として撮影に使われたバッキンガムシャー州チャルフォント・セント・ジャイルズにあるシュラブズ・ウッドは、ジェラルディン・マクイーワン主演「ミス・マープル」の「書斎の死体」ではバジル・ブレイクの家、ジュリア・マッケンジー主演「ミス・マープル4」の「なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?」ではニコルソン医師の家として使われているほか、前述のイングルフィールド・ハウスも「ミス・マープル4」の「ポケットにライ麦を」のイチイ荘や「ミス・マープル6」の「グリーンショウ氏の阿房宮」の“阿房宮”として撮影に使われている。
     盗まれたネックレスのかつての所有者として名前が挙がるカトリーヌ・ド・メディチは、ルネサンス期にイタリアのフィレンツェで台頭したメディチ家の生まれ。フランス王家に嫁いで、後にフランス国王アンリ二世の王妃となった。
     ポワロと伯爵夫人が美術館で見たシャガールの絵は 'Feathers in Bloom' という作品。また、レディー・ランコーンの部屋にかけられたイニシャル入りの刺繍は「貴婦人と一角獣」として知られるタペストリーのレプリカで、本物はパリにある中世美術館蔵。
     ロサコフ (Rossakoff) 伯爵夫人の名前は原作どおりだが、「オフ」で終わるロシア系の名字は -off ではなく -ov と綴る。またこの型の名字は性別によって変化し、女性の場合は a がついて「ロサコワ」となるところ。
     ピアニストのナコーラは、そのおよそ日本人らしからぬ名前にも関わらず日本人とされているが、原作にナコーラの国籍に関する言及はない。演じているイトキン・ショウは中国人ピアニスト。
     ジョンストン氏のオフィスビルを写した場面では、飛行機雲とおぼしき雲が写ってしまっている。また、終盤、暗い部屋でポワロが机に向かっている場面の前後にホワイトヘイブン・マンションの外観が映るが、この外観ではポワロの部屋には明々と明かりが灯っている。
     ヴェラ・ロサコフ伯爵夫人役のキカ・マーカムは、ジェレミー・ブレット主演の「シャーロック・ホームズの冒険」の一篇、「ウィステリア荘」のミス・バーネット役でも見ることができる。
     » 結末や真相に触れる内容を表示最後の別れ際に伯爵夫人がポワロの額にキスをするのは、伯爵夫人役のマーカムの発案だという[1]。この別れの場面では、冒頭の場面でも流れる、伯爵夫人のテーマと呼ぶべき The Double Clue のピアノの旋律に、金管によるポワロのモチーフが重なり、二人の心情の交錯を音楽面からも演出している。
    [1] ピーター・ヘイニング, 『テレビ版 名探偵ポワロ』, pp. 19-20, 求龍堂, 1998
  • ロケ地写真


  • カットされた場面

    [05:10/0:36] ポワロの部屋でのポワロ、ヘイスティングス、ジャップ警部の会話の後半 〜 ハードマン邸の前に続々車が乗りつけられる場面
    [11:54/0:48] ハードマン邸前でポワロたちが前夜のパーティや浮浪者のことを聞く場面
    [28:37/0:53] ポワロがティザンに口をつけるところ 〜 ジャップ警部が上司と電話で話している場面
    [31:00/0:27] ヘイスティングスがミス・レモンの傷の手当を受ける場面の前半
    [32:07/1:17] ポワロと伯爵夫人がピクニックで犯罪に乾杯する場面 〜 ポワロの部屋でヘイスティングスとミス・レモンがこれからのことを話す場面
  • 映像ソフト

    【VHS】 「名探偵エルキュール・ポアロ 第24巻 二重の手がかり」(字幕) 日本クラウン
    【DVD】 「名探偵ポワロ 14 マースドン荘の惨劇, 二重の手がかり」(字幕・吹替) ビームエンタテインメント(現ハピネット・ピクチャーズ
    【DVD】 「名探偵ポワロ [完全版] 14 マースドン荘の惨劇, 二重の手がかり」(字幕・吹替) ハピネット・ピクチャーズ
    【BD】 「名探偵ポワロ Blu-ray BOX Disc 7 プリマス行き急行列車, スズメバチの巣, マースドン荘の惨劇, 二重の手がかり」(字幕/吹替) ハピネット・ピクチャーズ
2017年8月11日更新


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