戦勝舞踏会事件
The Affair at the Victory Ball

放送履歴

日本

オリジナル版

  • 1992年07月29日 20時15分〜 (NHK総合)
  • 1994年03月02日 17時05分〜 (NHK総合)
  • 1998年12月17日 15時10分〜 (NHK総合)
  • 2003年07月17日 18時00分〜 (NHK衛星第2)

ハイビジョンリマスター版

  • 2016年05月14日 16時00分〜 (NHK BSプレミアム)
  • 2016年10月19日 17時00分〜 (NHK BSプレミアム)

海外

  • 1991年03月03日 (英・ITV)

原作

邦訳

  • 「戦勝記念舞踏会事件」 - 『教会で死んだ男』 クリスティー文庫 宇野輝雄訳
  • 「戦勝記念舞踏会事件」 - 『教会で死んだ男』 ハヤカワミステリ文庫 宇野輝雄訳
  • 「戦勝舞踏会事件」 - 『ポワロの事件簿2』 創元推理文庫 厚木淳訳

原書

雑誌等掲載

  • The Affair at the Victory Ball, The Sketch, 7 March 1923 (UK)
  • The Affair at the Victory Ball, The Blue Book Magazine, September 1923 (USA)

短篇集

  • The Affair at the Victory Ball, The Under Dog and Other Stories, Dodd Mead, 1951 (USA)
  • The Affair at the Victory Ball, Poirot's Early Cases, Collins, September 1974 (UK)

オープニングクレジット

日本

オリジナル版

名探偵ポワロ / AGATHA CHRISTIE'S POIROT / DAVID SUCHET // HUGH FRASER / PHILIP JACKSON / PAULINE MORAN / 戦勝舞踏会事件, THE AFFAIR AT THE VICTORY BALL / Dramatized by ANDREW MARSHALL

ハイビジョンリマスター版

名探偵ポワロ / DAVID SUCHET / AGATHA CHRISTIE'S POIROT / 戦勝舞踏会事件 // HUGH FRASER / PHILIP JACKSON / PAULINE MORAN / THE AFFAIR AT THE VICTORY BALL / Dramatized by ANDREW MARSHALL

エンディングクレジット

日本

オリジナル版

原作 アガサ・クリスティー 脚本 アンドリュー・マーシャル 監督 レニー・ライ 制作 LWT(イギリス) / 出演 ポワロ(デビッド・スーシェ) 熊倉一雄  ヘイスティングス(ヒュー・フレイザー) 富山敬 ジャップ警部(フィリップ・ジャクソン) 坂口芳貞 ミス・レモン 翠準子  マラビー夫人 武藤礼子 デビッドソン 大塚明夫 ココ 加藤みどり ユースタス 家弓家正 デビッドソン夫人 島本須美 仲村秀生 牛山茂 山本嘉子 西村知道 梅津秀行 藤城裕士 松岡洋子 辻親八 / 日本語版 宇津木道子  山田悦司 福岡浩美 南部満治 金谷和美
  • “辻”のしんにょうは点2つ

ハイビジョンリマスター版

原作 アガサ・クリスティー 脚本 アンドリュー・マーシャル 演出 レニー・ライ 制作 LWT (イギリス) / 出演 ポワロ(デビッド・スーシェ) 熊倉 一雄 ヘイスティングス(ヒュー・フレイザー) 富山 敬/安原 義人 ジャップ警部(フィリップ・ジャクソン) 坂口 芳貞 ミス・レモン(ポーリン・モラン) 翠 準子  マラビー夫人 武藤 礼子/深水 由美 デビッドソン 大塚 明夫 ココ 加藤 みどり/松野 果音 ユースタス 家弓 家正/飯島 肇 デビッドソン夫人 島本 須美  仲村 秀生 牛山 茂 山本 嘉子 西村 知道 梅津 秀行 藤城 裕士 松岡 洋子 辻 親八 寺田 明正 船木 まひと うすい たかやす  日本語版スタッフ 翻訳 宇津木 道子 演出 山田 悦司 音声 金谷 和美 プロデューサー 里口 千

海外

オリジナル版

Hercule Poirot: DAVID SUCHET; Captain Hastings: HUGH FRASER; Chief Inspector Japp: PHILIP JACKSON; Miss Lemon: PAULINE MORAN; Viscount Cronshaw: MARK CROWDY; Eustace Beltaine: DAVID HENRY; Coco Courtney: HAYDN GWYNNE; Chris Davidson: NATHANIEL PARKER; Mrs Davidson: NATALIE SLATER; Mrs Mallaby: KATE HARPER; James Ackerley: ANDREW BURT; BBC Announcer: CHARLES COLLINGWOOD; Second Actor: BRIAN MITCHELL ; Receptionist: SARAH CROWDEN; Butler: BRYAN MATHESON; Stunts: STEVE WHYMENT / Developed for Television by Carnival Films / (中略) / Production Designer: MIKE OXLEY / Director of Photography: NORMAN LANGLEY / Music: CHRISTOPHER GUNNING / Executive Producer: NICK ELLIOTT / Producer: BRIAN EASTMAN / Director: RENNY RYE

あらすじ

 ポワロとヘイスティングスが参加した戦勝記念の仮面舞踏会の食堂で、富裕なクロンショー卿が殺害されて発見された。卿は死の直前に婚約者のココ・コートニーと口論をしていたが、翌朝、彼女もまたコカインの多量服用で死んでいた……

事件発生時期

某年11月上旬 〜 中旬

主要登場人物

エルキュール・ポワロ私立探偵
アーサー・ヘイスティングスポワロのパートナー、大尉
ジェームス・ジャップスコットランド・ヤード主任警部
フェリシティ・レモンポワロの秘書
クロンショー卿富裕な子爵、アルレッキーノ
ココ・コートニー女優、クロンショー卿の婚約者、コロンビーナ
ユースタス・ベルテンクロンショー卿の叔父、パンチネルロ
マラビー夫人アメリカ人の未亡人、プルチネッラ
クリストファー・イアン・デビッドソンココの俳優仲間、愛称クリス、ピエロ
デビッドソン夫人クリストファーの妻、ピエレット
ジェームス・アカリーBBCのプロデューサー、ヘイスティングスの友人

解説、みたいなもの

 原作の小説は発表順で言うとポワロ物で最初の短篇で、『ザ・スケッチ』誌の1923年3月7日号に掲載された。長篇第2作の「ゴルフ場殺人事件」原作の刊行は1923年5月であり、原作では、本作は「スタイルズ荘の怪事件」につづくポワロ物第2作ということになる。第一次大戦の戦勝を記念した舞踏会という事件現場の設定は、ドラマの舞台である1930年代よりも、その原作発表当時の時代背景を色濃く反映したもの。しかし、例のごとく事件の最初からポワロが関わり事件の現場にもいあわせる点、最後の謎解きがラジオ番組の中で行われる点以外は、比較的原作に忠実にドラマ化されている。ただし、原作にあった、被害者の遺体に不自然な死後硬直が見られるという謎については触れられずに終わる。
 第一次大戦の終戦は1919年11月11日。イギリスではこの11月11日に最も近い日曜日を Remembrance Day などと呼び、毎年、戦没者追悼の儀式が行われる。劇中では11月11日が土曜日に当たるようで、1930年代でこれに合致するのは1933年と1939年。
 クロンショー卿一行の仮装の出典であるハーレクイネードについては冒頭でポワロが簡単に説明しているように、イタリアの古喜劇コメディア・デラルテに端を発し、イギリスで18世紀頃に流行した古典的なお伽芝居。コメディア・デラルテは決まった型のある登場人物たちが仮面をつけて演じる即興劇で、16世紀中頃にイタリアで発祥した。ハーレクイネードの主役アルレッキーノ(英語ではハーレクイン)は、クリスティーの短篇集『謎のクィン氏』などで活躍するハーリ・クィン氏のモデルでもある。ハーレクイネードの登場人物をかたどった陶器人形のセットは、撮影終了後デビッド・スーシェに贈られ、今も彼が所持しているという[1]
 ヘイスティングスが仮装している「怪傑紅はこべ」の出典は、〈隅の老人〉シリーズの著者としても知られるバロネス・オルツィの冒険小説『紅はこべ』。
 事件発覚後に呼ばれたジャップ警部が「400人が浮かれ騒いでいる鼻っ先で貴族を刺し殺す。これは簡単にはホシは挙がらんでしょうな」の後半部は、原語だと 'We'll need the Albert Hall to gather the suspects on this one. (今回の容疑者を集めたらアルバート・ホールが必要ですな)' という表現で、アルバート・ホールことロイヤル・アルバート・ホールはロンドンのハイド・パークの南に位置する歌劇場。ジャップ警部を演じるフィリップ・ジャクソンも、出演した映画「ブラス!」のクライマックスでロイヤル・アルバート・ホールの舞台に立ち、吹奏楽の演奏を披露した。このドラマシリーズでは「負け犬」「ひらいたトランプ」で背景に映っているのを見ることができる。なお、そのキャパシティは7000人以上で、舞踏会の参加者以外にスタッフや外部犯の可能性を考慮したとしても、警部は相当大げさに表現している。
 ポワロたちがベルテンを訪ねた際の、「子爵さまはいらっしゃるの、サミュエルソン?」「はい、子爵さまは居間においででございます」というマラビー夫人と執事のやりとりを原語で聞くと、アメリカ人である夫人が「子爵さま」を His Highness (殿下) と呼びまちがえ、それを執事が His Lordship (閣下) と訂正している。
 ココの住むマンションは、「100万ドル債券盗難事件」でエズミーが住んでいたのと同じマンション、ハイポイントI。ベルテンの家はエニスモア・ガーデンズ、デビッドソン夫妻の家はプリンスイズ・ゲート・ミューズにある。また、 BBC のラジオ局はポートランド・プレースにある本物。 Agatha Christie's Poirot の当時の制作局である LWT は英国の民放最大手、 ITV ネットワークに連なるテレビ局で、その番組に BBC のラジオ局が登場するということは、日本で言えば日本テレビのドラマに NHK の建物が実名で出てくるようなものか。
 アカリー役のアンドリュー・バートは、ジョーン・ヒクソン主演の「ミス・マープル」の一篇、「パディントン発4時50分」のドクター・クインパー役でも見ることができる。
 デビッドソンが家で聴いているピアノ曲は、ショパンのワルツ・作品 69-2 。
 ポワロとヘイスティングスがコロッサス・ホールに乗りつけたタクシーと、マラビー夫人がベルテンの家に乗りつけたタクシーは、同一ナンバーの同じタクシー。
 マラビー夫人のタクシー代は日本語だと1ポンド6ペンスだが、英語だと運転手は 'One and six, guv.' と請求しており、これは1シリング6ペンスのこと。
 最後にポワロたちが BBC ラジオのロビーへ出てくる際、向かって右側の扉に、撮影のカメラとカメラマンが映ってしまっている。
  1. [1] David Suchet and Geoffrey Wansell, Poirot and Me, pp. 118, headline, 2013

ロケ地写真

カットされた場面

日本

オリジナル版

[07:05/0:48]クロンショー卿一行がホールに到着する場面 〜 ポワロ、ヘイスティングス、アカリーがココの噂をしているところ
[16:34/0:14]舞踏会場に警察が到着し、記者が質問を浴びせる場面
[18:00/1:07]食堂でのポワロ、ヘイスティングス、ジャップ警部の会話の後半
[18:09/0:27]事件を報じる新聞を読んでのポワロとヘイスティングス、ミス・レモンのやりとりの一部
[21:11/2:03]警察がココのマンションに到着する場面 〜 ジャップ警部が警官を連れて階段を駆け上がる場面 〜 ラジオ局で連絡を待つポワロとデビッドソンの会話

映像ソフト

  • [VHS, VCD] 「名探偵エルキュール・ポアロ 第8巻 戦勝記念舞踏会事件」(字幕) 日本クラウン
  • [DVD] 「名探偵ポワロ 16 戦勝舞踏会事件, 猟人荘の怪事件」(字幕・吹替) ビームエンタテインメント(現ハピネット・ピクチャーズ
  • [DVD] 「名探偵ポワロ [完全版] 16 戦勝舞踏会事件, 猟人荘の怪事件」(字幕・吹替) ハピネット・ピクチャーズ
  • [BD] 「名探偵ポワロ Blu-ray BOX Disc 8 スペイン櫃の秘密, 盗まれたロイヤル・ルビー, 戦勝舞踏会事件, 猟人荘の怪事件」(字幕/吹替) ハピネット・ピクチャーズ
2018年3月29日更新