ホリスティック医学・健康学“コラム”No.32

“心の病気”は、栄養素が欠乏した 「間違った食事」 によっても引き起こされる

2018/07/25

現代人に心の病気が急増している原因の一つとして、「間違った食事」が考えられます。精神障害の何割かは、間違った食事によって引き起こされています。

栄養素が肉体の健康に深く関わっていることは、現在では医学の常識になりつつありますが、食事(栄養素)が“心の病気(精神障害)”に重大な影響を及ぼしていることは、あまり知られていません。一般の医師は言うまでもなく精神科の医師においても、栄養素の重要性を認識している人はそれほど多くありません。

十分に栄養素があって肉体の細胞の健康が保たれるように、脳の細胞も栄養素が十分にあることで正常に維持されるようになっています。栄養素が欠乏すると異常をきたすのは、肉体の細胞だけでなく、脳を形成する細胞も同じです。栄養素の不足によって脳の機能に異常が生じると、当然、心(精神)にも異常が発生するようになります。また、食生活を通じて脳にダメージを与えるような物質を摂り続けるなら、危険ドラッグと同じように脳の機能低下を招き、精神障害が引き起こされることもあります。不思議なことですが、いまだにこうした常識的な知識が、医学界の中では認識されていません。

一方、栄養学の進歩にともなって最近では、脳が必要とする栄養素について徐々に明らかにされるようになりました。これまでは脳の器質的な欠陥や脳内物質の異常とだけ考えられていた精神障害が、実は栄養の偏った「現代型(欧米型)の食事」によって引き起こされていることが指摘されるようになってきました。間違った食事が心に大きな影響を与え、さまざまな精神障害を発生させていることが明らかになってきたのです。

もちろんすべての精神障害に栄養素が関わっているわけではありませんが、患者の何割かは間違った食事による「栄養素欠乏」が原因となって精神障害を発症していることが、はっきりしてきたのです。そして食事改善や栄養療法によって栄養素の補給がなされると、長年治らなかった精神障害が見事に快癒するケースが次々と報告されるようになっています。


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