ホリスティック医学・健康学“コラム”No.29

「心とは何か」が分かっていない、 現代の心身医学・脳科学

2018/05/26

心身医学によって、ストレスが病気を引き起こす大きな要因であることが明らかにされ、肉体次元でのストレスと病気発生のメカニズムが徐々に解明されるようになりました。一方、近年における脳科学の発展は目覚ましく、コンピューターを用いた画像解析技術(MRI・MRS・MEGなど)の革新は、脳の仕組みや機能について以前とは比較にならないほど多くの知見をもたらしました。最近ではゲノム科学によって、別方向からの精神医学へのアプローチもなされようとしています。

しかし、最先端の現代科学を用いた脳科学をもってしても、“心”に関する問題はほんの一部分が解明されたにすぎません。それよりもっと大きな問題は、そもそも「心とは何か」ということです。心についてあれこれ論じてはいても、「心とは何か」という本質的な問いに対する答えは、ほとんど明らかにされていません。心そのものについての真実は、全く解明されていないのです。

真のホリスティック医学理論では、人間には「霊・霊の心・霊体」という霊的構成要素があることを明らかにしていますが、こうした事実を前提としないところでの心身医学や脳科学の研究には大きな限界があります。当然、心身に関わる障害や精神障害といった問題を根本的に解決する方法を示すことはできません。現在の心身医学の最大の問題とは、「心とは何かが分かっていない」ということなのです。


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