ホリスティック医学・健康学“コラム”No.28

腸内細菌のアンバランスが“うつ病”を引き起こす

2018/05/05

腸と脳(心)は、血管や神経を通じて、お互いに密接なつながりを持っています。たとえば心に不安や絶望・深い悲しみなどの精神的ストレスを受けると、下痢をしたり潰瘍を発症することがよく知られています。これは“心”が腸に影響を及ぼしていることを示す端的な例です。それとは反対に、腸が“心”に影響を与えることもあります。腸内細菌が腸の状態を左右し、それが人間の“心(感情・思考)”に影響を及ぼしていることが、最近になって明らかにされるようになりました。

人間の感情など心と深い関係があることで知られる脳内物質に、“セロトニン”や“ドーパミン”に代表される神経伝達物質があります。実は、これらの脳内物質のほとんどが腸でつくられているのです。そしてセロトニンの90%が腸内に、2%が脳内に保存されています。この脳内に保存されている2%のセロトニンは、腸内で合成され脳に運ばれたものです。腸内でセロトニンやドーパミンの前駆物質がつくられ、その前駆物質が脳に運ばれて神経伝達物質に転換され、さまざまな脳の反応や感情反応を引き起こすようになるのです。

もし腸内細菌がアンバランスになって腸の働きが低下すると、腸内での前駆物質の生産機能が低下し、脳の働きに異常をきたすようになります。それによって当然、心(精神)の異常が発生するようになります。腸内細菌の状態が人間の脳の機能に影響を及ぼし、心の状態を左右するようになるのです。

近年、急増している“うつ病”は、脳内のセロトニンやドーパミンなどの不足で生じるとされています。そのうつ病の原因の一つとして考えられているのが、腸内細菌のアンバランスなのです。

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